2014年7月30日のリブログ。

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 小学4年生に、学習国語辞典の使い方を指導する機会を得た。保護者の希望により、夏休み中にあと2回指導できることになった。この生徒は英語と算数が極めてよくできる、頭の良い生徒であり、学校でも優秀な生徒とのこと。
 もともと、小学2年の学年末に学校で一斉に学習国語辞典を購入したのに、4年生の7月まで、ほとんど使う機会がなかったと聞いていた。
 が、しかし、実際に指導を通して気づいたことがあった。この子は・・・

 「五十音を知らなかった」
 
 よく話を聞いてみると、同級生も知らないという。習った記憶がないという。
 さらによく訊いてみると、知らないのは「ごじゅうおん」という言葉だけではなく、

「五十音の配列そのものを知らなかった」

 愕然とした。

 私は、数十年前に学級担任を終え、担任歴は通算9年。しかも低学年の担任経験なし。
 というわけで、小学校学習指導要領と、その解説を読み込んでみた。

 小学生は、いつ、どのように「五十音」を習うのか。
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◎小学校学習指導要領(平成20年3月告示)
 第2章 各教科 第1節 国語
 ○第2 各学年の目標及び内容
  〔第1学年及び第2学年〕
  2 内容 B 書くこと
  〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕
  ウ 文字に関する事項
  (ア) 平仮名及び片仮名を読み,書くこと。また,片仮名で書く語の種類を知り,文や文章の中で使うこと。
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 学習指導要領では、上記の部分が該当すると思われる。これだけ、である。

 では解説では「五十音」は、どのように示されているだろうか。
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◎小学校学習指導要領解説国語編(平成20年8月)
 第3章 各学年の目標と内容
 第1節 第1学年及び第2学年
 「C読むこと」 (2)内容
  〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕
  ウ 文字に関する事項
  (ア) 平仮名及び片仮名を読み,書くこと。また,片仮名で書く語の種類を知り,文や文章の中で使うこと。
  (ア)は,平仮名及び片仮名に関する事項である。
   基礎的な平仮名及び片仮名の読み書きと使い方が確実にできるようにすることを示している。平仮名の読み書きについては,各教科等の学習の基礎となるものであり,第1学年でその全部の読み書きができるようにする必要がある。「片仮名で書く語の種類を知り,文や文章の中で使うこと」とは,擬声語や擬態語,外国の地名や人名,外来語など片仮名で書く語がどのような種類の語であるかを知り,実際に文や文章の中でカタカナを使うことを示している。
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 うーむ、わからない。
(私は本当に教員をやっていたのか・・・自暴自棄)

 『新明解七版』と『大辞林三版』で「五十音」を引いてみた。

『新明解七版』【五十】の下位項目として
-おん[2]【-音】かな文字で書き分けることの出来る、日本語の基本的音節を体系的に整理して示したもの。〔拍の体系とは異なり、狭義では濁音・拗音ヨウオン・撥音ハツオン・促音・長音などは含まない〕「-順[0]・-図[4]」

『大辞林三版』
ごじゅう おん
ごじふ ─ [2]【五十音】
五十音図によって表される,日本語の基本的な音節の総称。日本語の47種の音節を五段一〇行にまとめたものであるが,ア行のイ・エがヤ行に,ウがワ行に重複して出るために五十音になる。さらに,現在は,ア行・ヤ行のイとワ行のヰ,ア行・ヤ行のエとワ行のヱ,ア行・ワ行のウ,ア行のオとワ行のヲが,それぞれ同音に発音され,実際の数は四四音節。

 当然のことながら、国語辞典では、子どもたちがどのように五十音を習うのかは不明である。

 ネットで「学習指導要領 五十音」を検索してみた。
 すると、国会(参議院)に
教科書及び学習指導要領における「五十音図」の取扱いに関する質問主意書
が、2011(平成23)年4月25日付けで提出され、同年5月2日付けで政府答弁書が出されていることがわかった。

 質問主意書と政府答弁を読んでわかったことは次のとおり。
(文責はこのブログの筆者・素人学者)
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◎小学校の教科書各社が載せているひらがなの表は、「や(い)ゆ(え)よ」「わ(い)(う)(え)を」となっており、「ゐ」と「ゑ」の表記がない。
◎小学三年生・四年生で「易しい文語調の歌や俳句」について、五年生・六年生で「親しみやすい古文や漢文、近代以降の文語調の文章」について「音読」することが「学習指導要領」で定められている中にあって、「五十音図」の取扱いに関する基準を「学習指導要領」で設けずに、「ゐ」や「ゑ」を「五十音図」に記載するか否か等の扱いを教科書発行会社に委ねている。
(質問者は、これでよいのか?と質問している。)
◎小学校学習指導要領においては、いわゆる五十音図の取扱いについては定めていないが、現在、各小学校においては、歴史的仮名遣いを用いた題材が掲載された教科用図書を使用するなどして、古文等の音読の指導が適切に行われている。
(政府は、このように答弁している。)
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 なんだ、やっぱり、学習指導要領や解説は、「五十音」に触れていないじゃないか。

 やっぱり、昭和21年に歴史的仮名遣いから現代仮名遣いに舵を切った頃から「棚上げ」されているのだろうか???

 それに、学校教育での国語辞典や漢字辞典の利用についての規定も見つからなかった。

 このへんの事情に詳しい方のご指導を切に請う。

追伸(極めて感情的)
 五十音を知らずして、国語辞書を使いこなせるわけがない。
 本当に日本人の学力を復活させ、向上させたいのなら、小学校段階で日本語を正しく指導してもらいたい。
 「英語脳」とか「英語耳」とかいう語学指導法があるようだが、まずは「日本語脳」「日本語耳」をしっかりと育てるべきではないのか。