日曜日の読売新聞に掲載される書評欄 『本よみうり堂』 に、9月13日、興味深い本が3冊ありました。その2冊目です。
『職業としての小説家』 村上春樹 著
スイッチ・パブリッシング 1800円
評者 岡ノ谷一夫(生物心理学者 東京大教授)
書評の第1段落から第2段落前半までを引用します。
--ここから
僕は『風の歌を聴け』以来、村上春樹の作品を読んでいる。だが、この自伝的エッセイを読んで、自分と村上さんは人間として対極にあるな、と思った。僕は野球のルールさえ知らないが、村上さんはスワローズの大ファンである。僕はメタボ予備軍だが、村上さんはスリムだ。僕はビールが飲めないが、村上さんはお酒が好きだ。趣味や人生観や生活様式が全く違っていても、村上さんの小説を読みたくなる人が世界にたくさんいるのだ。なぜだろう。
たとえばヘミングウェイは、戦争に行ったり狩りをしたり闘牛を見たりした。非日常の素材の強さで小説を書いたのだ。一方村上さんは、きちんと朝早く起き、走り、料理もし、規則正しい暮らしをする。日常を素材として想像力によって小説を書く。素材が日常だから、多様な読者が自分の読み方をできる。
--ここまで
面白いな!と、思いました。
1987年当時、緑色と赤色の表紙の上下2巻の単行本『ノルウェイの森』が出版され、話題になりました。このとき、私も読んでみようかな、と、思ったのですが、文部省(当時)の全国公開研究会会場校の研究副主任と自分の大学院受験の勉強に忙殺されていて、最後まで読み通せませんでした。
何度もノーベル文学賞候補になっている村上春樹さんの自伝的エッセイならば、読んでみようかな、と、考えているところです。
書評は次のような文章で締めくくられていました。
--ここから
しかしどんな職業の人であれ、プロであるとはどういうことかを本書は伝えてくれる。プロには精神のタフさが必要で、それを支える肉体の鍛錬が必要である。このことは形を変えて何度も出てくるから、村上さんの心の声なのだろう。僕を含む多くの読者にとって、村上さんの創作が産まれてきた背景を知ることは、たまらない喜びだ。
--ここまで
書店に行ったとき、本書を手にしてみたいな、と思わせる書評だと思いました。
『職業としての小説家』 村上春樹 著
スイッチ・パブリッシング 1800円
評者 岡ノ谷一夫(生物心理学者 東京大教授)
書評の第1段落から第2段落前半までを引用します。
--ここから
僕は『風の歌を聴け』以来、村上春樹の作品を読んでいる。だが、この自伝的エッセイを読んで、自分と村上さんは人間として対極にあるな、と思った。僕は野球のルールさえ知らないが、村上さんはスワローズの大ファンである。僕はメタボ予備軍だが、村上さんはスリムだ。僕はビールが飲めないが、村上さんはお酒が好きだ。趣味や人生観や生活様式が全く違っていても、村上さんの小説を読みたくなる人が世界にたくさんいるのだ。なぜだろう。
たとえばヘミングウェイは、戦争に行ったり狩りをしたり闘牛を見たりした。非日常の素材の強さで小説を書いたのだ。一方村上さんは、きちんと朝早く起き、走り、料理もし、規則正しい暮らしをする。日常を素材として想像力によって小説を書く。素材が日常だから、多様な読者が自分の読み方をできる。
--ここまで
面白いな!と、思いました。
1987年当時、緑色と赤色の表紙の上下2巻の単行本『ノルウェイの森』が出版され、話題になりました。このとき、私も読んでみようかな、と、思ったのですが、文部省(当時)の全国公開研究会会場校の研究副主任と自分の大学院受験の勉強に忙殺されていて、最後まで読み通せませんでした。
何度もノーベル文学賞候補になっている村上春樹さんの自伝的エッセイならば、読んでみようかな、と、考えているところです。
書評は次のような文章で締めくくられていました。
--ここから
しかしどんな職業の人であれ、プロであるとはどういうことかを本書は伝えてくれる。プロには精神のタフさが必要で、それを支える肉体の鍛錬が必要である。このことは形を変えて何度も出てくるから、村上さんの心の声なのだろう。僕を含む多くの読者にとって、村上さんの創作が産まれてきた背景を知ることは、たまらない喜びだ。
--ここまで
書店に行ったとき、本書を手にしてみたいな、と思わせる書評だと思いました。