7月2日の秀雄さんのブログに「人工知能のプログラミングを思い出しました。 」という題名で、的外れなコメントを書いてしまいました。哲学のブログのコメントに「人工知能に関して、巻来功士という漫画家の『機械戦士ギルファー』という作品を思い出しました。30年以上前の漫画です。」と書いたのですから、たしかに「的外れ」でした(苦笑)。
秀雄さんへのコメントを書いているうちに、『機械戦士ギルファー』を読みたくなり、古書店で探してもらい、先日、手に入れました。ちなみに「機械戦士」は「メカバトラー」と読みます。
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機械戦士ギルファー① ゼウスボックスの秘密!!の巻
ジャンプスーパーコミックス
1984(昭和59)年5月15日 第1刷発行
原作 西尾元宏(にしお・もとひろ)
作画 巻来巧士(まき・こうじ)
発行者 小沢嘉弘(おざわ・よしひろ)
発行所 株式会社 創美社
定価:本体360円+税(古書価格 全2巻449円)
《収録作品》
機械戦士(メカバトラー)ギルファー[1]
ゼウスボックスの秘密!!の巻
死の無重力デスマッチの巻
魂(ソウル)を持った悪魔の巻
サムライR(アール)
2015(平成27)年7月6日 購入
機械戦士ギルファー② ギルファー最後の闘い!!の巻
1984(昭和59)年7月15日 第1刷発行
《収録作品》
機械戦士(メカバトラー)ギルファー[2]
愛する人びとのために・・・の巻
世界(ワールド)チャンピオンの実力の巻
ルイ・ヘル・シュテットの挑戦の巻
ギルファー最後の闘い!!の巻
馬頭星雲竜巻一家
機械戦士ギルファー
ジャンプスーパーエース
1992(平成4)年8月9日 第1刷発行
著者 巻来巧士(まき・こうじ)
原案 西尾元宏(にしお・もとひろ)
発行者 大波加弘(おはか・ひろし)
発行所 株式会社 創美社
定価:本体874円+税(古書価格860円)
2015(平成27)年7月6日 購入
《収録作品》
機械戦士(メカバトラー)ギルファー
ゼウスボックスの秘密!!
死の無重力デスマッチ
魂(ソウル)を持った悪魔
バジリスクの記憶
チャンピオンの実力
ルイ・ヘル・シュテットの挑戦
ギルファー最後の闘い!!
サムライR(アール)
2015(平成27)年7月6日 購入
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私自身は、1984年版は雑誌掲載時にも読んでいたし、当時コミック上下巻も購入していましたが、1992年版は、今回、古書店で探してもらうまで知りませんでした。
30数年ぶりに読み返したコミックは、内容の面白さは不変のまま、新しい発見がありました。
一つは、1984年版と1992年版の奥付の違いです。
1984年版の奥付には
原作 西尾元宏(にしお・もとひろ)
作画 巻来巧士(まき・こうじ)
と書かれていますが、1992年版の奥付には
著者 巻来巧士(まき・こうじ)
原案 西尾元宏(にしお・もとひろ)
と書かれていました。
今では一流の漫画家になった巻来さんですが、1984年の上下巻の作品は、漫画家 巻来巧士さんにとっての正式デビュー作であると、コミックのあとがきに巻来さん自身が書いていました。
ここから推察すると、1984年版発行の時点では、西尾さんの原作が先にあって、新人漫画家だった巻来さんに出版社から「描いてみないか?」と、誘いがあったのではないでしょうか。
おそらく『機械戦士ギルファー』は根強い人気があったのでしょう。1992年に、コミック版よりも一回り大きい版で1巻本として発行されました。そのとき、これも推察ですが、漫画家としての地位を確立していた巻来さんが、ご自身にとっても思い出深いデビュー作を、著者として、納得いくように細部の手直しをしたのでしょう。そのため、1992年版の奥付が上記のように変わったのだと思います。
さて、もうひとつの発見ですが、1984年版と1992年版とでは、章立てと章の区切り方が違います。これが「細部の手直し」の内容です。
以下、1984年版を基準にして、便宜上、章番号を付けて説明します。
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1984年版 第1章 「ゼウスボックスの秘密!!」
1992年版は、章名も章の区切りも1984年版と
同じです。
1984年版 第2章 「死の無重力デスマッチの巻」
1992年版は、章名も章の区切りも1984年版と
同じです。
1984年版 第3章 「魂(ソウル)を持った悪魔の巻」
1984年版と1992年版の章名は同じですが、
章末の区切りが異なります。
1984年版は、ギルファーが爆弾の爆発から
いち早く逃げ、バジリスクが爆弾に吹き飛ば
されながらも、噴煙の中から姿を現すところ
まで。
ところが、1992年版は、その20ページ先まで
第2章を継続させてギルファーとバジリスクの
死闘を描いています。
1984年版 第4章 「愛する人びとのために・・・」
(この章から下巻)
1984年版のこの章は、1992年版の第4章
「バジリスクの記憶」を超えて、さらに
1992年版の第5章「チャンピオンの実力」
の前半20ページ分までを含みます。章の
区切りとしては中途半端な構成と言わざるを
得ません。
1984年版 第5章 「世界(ワールド)チャンピオンの実力」
1992年版では、バジリスクの敗北の後の
カンボジア国境での新しい展開から始まり、
章立てが調整されています。
1984年版、1992年版ともに、第5章は世界
大会の終りまでが描かれ、章末が揃いま
した。ただ、1992年版では章名の「世界」
に(ワールド)というルビがありません。
1984年版 第6章 「ルイ・ヘル・シュテットの挑戦」
1992年版は、章名も章の区切りも1984年版
と同じです。
1984年版 第7章 「ギルファー最後の闘い!!」
1992年版は、章名も章の区切りも1984年版
と同じです。
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以上のように、1992年版では、第4章・第5章の構成が改編されています。これは巻来巧士さんが、雑誌連載時のページ数調整により、章立てがうまくいかなかったことを悔やんで、デビュー作の完成度を高め、納得のいく作品にしようとしたことによると推察しました。
『機械戦士ギルファー』を読みたくなったのは、諸星大二郎さんの新しいムックが2冊発行され、数十年ぶりに『暗黒神話』『妖怪ハンター(シリーズ)』『孔子暗黒伝』などを文庫版で揃えて読み始めたことから、若い頃に読んだコミックへの憧憬が強まったためなのでしょうね。



