教職5年目の1983(昭和58)年の秋、市教委の連絡箱経由で封筒が届きました。送り主は私の恩師 青野進先生(故人)でした。青野先生は私の中学生時代の校長であり、私を教職に誘(いざな)った方です。
 封筒には教育長退任の挨拶状と1冊の小さな本が入っていました。その本が『森信三先生 一日一語』でした。


 その後、私は、この小さな本を書棚に置いたまま、その存在を忘れていました。

 時は流れて、1999(平成11)年、新任教務主任として久々に学校現場に戻ったときに、毎週「週報」を発行する役目を与えられました。
 そして、「週報」の余白に、毎号、この本から森信三先生の言葉や詩を選んで載せることを思いつき、4年間「週報」の発行は続きました。


 この「週報」発行の話は奥が深いので、興味のある方は次のURLに教育論文としてまとめてありますので、お読みいただけますと幸いです。(PDFファイルです)


https://ja.scribd.com/doc/142465600/


 話を戻しますと、恩師から贈られた『森信三先生 一日一語』のあとづけには、本書が「不尽叢書」(ふじんそうしょ)の第1巻であることを知り、全5巻を読みたくなったので、2000(平成12)年頃、あとづけにあった連絡先に電話をしますと、代表者である寺田清一氏が電話に出てくださり、不尽叢書を1組買いたいと話すと、寺田氏は「いまどきの学校の先生にしては、珍しいですね」とおっしゃっいました。
 ※寺田氏はご自身の著作物には「寺田一清」と記載していらっしゃるようです。


 この本が縁になり、森信三先生の『修身教授録』(致知出版社)に辿り着きました。

修身教授録


 あまりに内容が濃いために、初めて手にしてから読了するまで、数年を要しました。


 本書は、森信三先生の、天王寺師範学校における2年間の修身科の講義録です。
 「修身科の講義録」ですから書名も『修身教授録』となっていますが、その内容は、修身科の講義にとどまらず、本来の意味での「修身」すなわち「 身を修める」ための人生の書 です。

 森信三先生の著作群は、下村湖人先生の著作とともに、私の人生観形成に深くかかわりました。
 私が私淑する教育者四傑の三人目は、森信三先生でした。