4年前の夏。

外があまりにうるさくて目が覚めました。

草刈機の音です。

『お隣りで草刈りしているの?その割には音が大きすぎだわ』

『もしかしてウチ?夫はいないはず・・・じゃあ一体誰が草刈りを?』

 

カーテンに、相手に悟られない程度の隙間を作り、そうっと外の様子を見ると、そこには知らないおじさんが、ビーバーで草を刈っているのです。もうすでに敷地の半分ほどが終わっています。今まで草刈りを人に頼んだことはないのです。『あのおじさんはどなた?』『なんで?』これは聞いてみないと・・・

 

私は服を着替え、髪を整え、歯磨きをしました。私が外に出る頃にはほぼ敷地内の草刈りが終わっていました。

 

おじさんは私に気づいて機械を止めて言いました。「あとそこまでやって終わりですが、あの柵の中もやりますか?」(柵の中は花壇ですよ!良かった刈られなくて)

 

「あの〜、私、あっぽなんですが、今日草刈りお願いしましたっけ?」

 

「え?富井さんじゃないんですか?」

 

「富井さんは2軒向こうですが」

 

「あ。オレ、間違えちゃったかな。勝手にやっちゃったんだから、代金はいいんで、悪かったですね」と、おじさんは2軒隣りの富井さんちへ向かいました。

 

タダで刈ってもらった我が家はまるで芝生のような庭に。丸坊主です。

 

あの時以来、消えてしまった花があります。

 

サラシナショウマです。

かつてはこんな感じだったのです。白い猫のしっぽのようなサラシナショウマが風に揺れる様子を見るのが楽しみだったのです。

 

それが今年、4年ぶりに咲きたしたのです。あっちにも。

こっちにも。

まだ本数は少ないですが、来年はもっと増えてくれると思います。

 

あっぽ