『千日紅の恋人』帚木蓬生
◎  


帚木蓬生さんは、『閉鎖病棟』で知りましたが、彼の作品を読むきっかけになったのは、当時の友人が九州大学医学部心療内科に勤務していたからです。『心療内科』という科目が流行り始めた頃のことでした。この作家さんは、医学関係の物語が多いと思っていましたので、
この『千日紅の恋人』は、タイトルからも新鮮な感じを受けました。

特に大きな仕掛けがある訳でもなく、日常の時子の人との関わりを愛情のこもる目で見つめ、気負いの全くない自然体の中で描かれた、読後感最高の物語。