あなたの瞳は

誰も見たことがないほど
美しい、
雪の結晶のようだった。
ある大きな満月の夜、
あなたは
その瞳を無くしてしまった。
なにも見えない。
あの深い深い
澄んだ水のきらめき
凍った湖畔の色
限りない純粋さ
あの大事な瞳は私そのものだったのに、
どうして無くしてしまったんだろう。
ああ、私は私を失ってしまった。
何もかも消えた。
満月はずっとここにあった。
何よりも近く
ずっとここに。
もう決して失われようがない。
それはあなた自身。
言葉と
イメージ、
あらゆる名前のすべて、
その
意味の無さを見て。
・・見て。
月も雪の結晶も
その美が
華々しく散る、
持ち主のいない
万華鏡のように。
“あなた”や
“わたし”など
知っているふりは
やめましょう。
何も知らない。
知る誰かもいない。
あるのはこれだけ。
名もなき
生と生のダンス。
雪の結晶を宿すイメージで描いた
