
根室本線東部にある、厚床駅に到着しました。
ホームは単式2面2線という奇妙な構造になっています。
もとは2面3線あったものを、中央の線路を取っ払ったらしい。
線路跡には草が繁茂し、かつて線路があったとは思えない状態になっています。
跨線橋は無く、ホーム中央にある構内踏切で渡ります。
といっても、ほとんどの列車は上下線とも1番線に停車するので渡る必要がほぼないのだけれど。
余談ですが、1番線に停車する列車は、
入線するとホームのほぼ中央に停車します。
つまり、構内踏切を渡れなくしてしまうのです。
私が下車したときは、上の写真のように根室方面行きが1番線に停車したので、
次に来る釧路方面行きは当然2番線に停車するだろうと思って踏切を渡って待っていたのですが、
上り列車も1番線に入線して踏切を塞いでしまい、焦ったことがあります・・・。
駅舎内の時刻表には発着番線も書かれていなかったし・・・。
(今は書かれているのだろうか)

厚床駅1番線からの風景です。
駅裏側は広大な牧草地で、ゆるやかに波打った丘がどこまでも続いています。
北海道内でもトップクラスの駅風景です。
なかなかここまで景色の良い駅は他にありません。

ホーム上には、「旧標津線分岐」と書かれた説明板があり、
かつてここから標津線が発着していたことを教えてくれます。
標津線の廃止は1989年(平成元年)4月30日。
開業が1933年(昭和8年)12月1日ですから、60年にも満たないうちに廃線となってしまったわけです。

厚床駅の駅舎内。
ストーブを囲むようにベンチが配置されています。
窓口が開いていますが、実はこの窓口は『根室交通厚床案内所』、
つまりバスの乗車券窓口であり、JRの切符は取り扱っていません。

厚床駅の駅前風景。
広々としたロータリーがあり、
その向こうに、多いとは言えないまでも、それなりの数の民家が並んでいます。
少し先の交差点では商店などもあり、町の機能は備わっているように見えますが、
どことなく寂しさが漂います。

駅舎は標津線が廢止された半年後の、
1989年(平成元年)11月2日に完成したものです。
バス待合所も兼ねた合築駅舎のためか、大変立派な佇まいを見せています。
建物正面左側にはトイレも完備。
ふらりと下車しても困ることのない駅です。
2番ホームのベンチに座ってボーッとすれば気分も晴れることうけ合いです。
写真・文/つちぶた
撮影/2005年9月