書店用のミニ色紙

 

 

週刊スピリッツで連載中の中学受験漫画『二月の勝者』と私(おおたとしまさ)のコラボレーション書籍『中学受験生に伝えたい勉強より大切な100の言葉』(小学館)が発売になります。すでに一部の書店には並んでいるようです。「中学受験における親の役割は、子どもの偏差値を上げることではなく、人生を教えること」がコンセプト。中学受験という機会を通して親が子に伝えるべき100のメッセージに、『二月の勝者』の名場面がそれぞれ対応しています。発売を記念して、書籍の「おわりに」をこちらに転載します。「はじめに」はこちら

 
 
 

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おわりに

 

 

種明かしをすると、中学受験生の親が子に伝えるべきメッセージを具体的な言葉にして1冊の本にまとめるという構想は、もともと私の中にありました。

 

2012年の拙著『中学受験という選択』(日本経済新聞出版)の考え方を、より具体的なメッセージとしてまとめたのが2018年の『中学受験「必笑法」』(中央公論新社)でした。それをさらに具体的なフレーズにまとめようと考え、実際に100の言葉を準備していました。

 

そこに『二月の勝者』とのコラボの話が湧き上がり、本書となりました。結果的に、中学受験のリアルなシーンを描いた漫画のコマに、その状況にぴったりの言葉を合わせることができ、大きな相乗効果が生まれたと思います。

 

それぞれの言葉に合うコマを探して何度もコミックをめくるなかで何より驚きだったのは、予定調和かと思えるくらいに、100の言葉と漫画のメッセージがピタリと一致していたことです。主人公・黒木蔵人の願い、佐倉麻衣の迷い、そして作者の高瀬志帆さんが各登場人物に寄せる思いと、自分自身の中学受験観がシンクロしていくのを感じました。

 

私の中での本書の裏タイトルは、『二月の笑者』です。

 

いままさに中学受験の荒波にもまれている親子にとってはきれいごとに思える考え方も多かったかと思いますが、私も黒木も佐倉も高瀬さんも、心の底からの信念を伝えようとしていることを、いずれご理解いただけるのではないかと思います。中学受験も終盤になったころ、あるいは中学受験が終わったころに、「あっ、そういうことだったのか!」と思い出していただければ著者として幸甚です。

 

中学受験に関わるすべてのひとに、心からのエールを送ります。

 

2020年6月 おおたとしまさ