幼稚園生くらいになると、男の子は乱暴な言葉遣いや下品な言葉遣いを好むようになります。テレビで覚えたり、お兄ちゃんやお友だちのまねをしたり、新しい言葉を知って使いたくてしょうがないのですが、はっきり言って意味がわかってないのです。

 

意味もわからずカッコつけて、「コノヤロー」とか「バカ」とか言ってみます。すると、なぜかママやパパや先生に怒られます。そこで「なんだか良くない言葉なんだな」ってことをはじめて理解します。

 

辞書で調べるのではなく、実際につかってみることで言葉の意味を想像する訓練になります。人の表情から感情を読みとる訓練にもなります。「乱暴な言葉遣い」をすることからも、子どもは貴重な体験を得ているのです。

 

悪い言葉をつかっているからといって、いちいち反応していると、子どもはますます喜んで、悪い言葉を口にします。言葉には「悪い言葉」というジャンルがあるってことは一応親が教えておかなければならないと思いますが、それ以上は特に気にすることはありません。どうせ子どもは悪い言葉をつかいます。そして、怒られたりケンカになったりしながら「この言葉はつかわないほうが身のためだ」なんてことを学ぶのです。

 

意味がわかり、飽きれば、つかうのをやめます。

 

ちなみに、「バカ」と言われると怒り狂う人がいるので、あまりつかわないほうがいいということを体験的に学ぶのは大切なのですが、じゃ、「バカ」と言われるたびに親が怒り狂うのはどうかと思います。親がいつもそういう反応をしていると、子どもも「バカ」と言われただけで、怒り狂う人間になってしまいます。カッコ悪いですよね。

 

※拙著『育てにくい男の子 ママのせいではありません』(2016年、主婦の友社)より抜粋。