ダ・ヴィンチの

「アンギアーリの戦い」を、観てから、
 
ずーーーーーっと、
この馬の表情が、脳裏から離れないでいる。
 
 
 
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(長文なので、馬好きな方のみ、お付合いくださいね)
 
 
 
 
 
 
ダ・ヴィンチは、何を訴えたかったのか?
 
 
 
 
 
 
この馬たちの眼。表情。
嘶きが聞こえてきた。
 
驚き。恐怖。戸惑い。
憐憫。諦め。哀しみ。
そして、最後は、光を喪った無表情な眼になる。
 
 
 
 
 
馬は、主人に仕える生き物だ。
 
この馬たちは、
その乗り手と、どこまでの信頼関係があったか
までは、わからない。
 
ただ、その場の乗り手という主人に
仕えている事に徹している。
 
 
 
 
 
向かった先は、
おどろおどろしい戦いの場だった。
 
 
 
 
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殺し合い、叫び、激しい憎しみや、
行き過ぎたプライド、
狂った高揚感の中。
 
 
 
そこで、
出会ったのが、
仲間であるはずの同じ馬。
 
 
でも、違った。
 
彼らも、主人の下で仕えているのだった。
 
 
ぶつかり合い、縺れ合い、
そこで死を感じた。
 
 
 
 
馬は、とても頭が良い生き物だ。
その上、人の心を瞬時に察知する能力にも
長けている。
 
 
 
背中の主人に従うべきなのか、
それは、仲間である馬を殺す事になる。
 
 
今、ぶつかり合っている相手の馬も、
同じ気持ちのはず。
 
 
縺れ合いながら、
無言の会話を交わす。
 
 
 
 
 
 
今、自分たちは諦めるしかないんだ。
 
従うしか道はないんだ。
 
本当は、あなたを傷つけたくなんてないんだよ。
 
こんな恐ろしい場所からは、
直ぐにでも走り去って、逃げたいよね。
 
 
、、、そうだね。
 
 
 
 
 
 
人は、
愚かな生き物だったね。
 
 
 
欲の為に、憎しみ合う。
欲の為に、戦う。
欲の為に、殺しあう。
 
奪って、征服して得た喜びなんて、
ひとときのものなのに。
 
 
それよりも、もっと大切なものを
傷つけていることが、
 
欲の為に、
すっかり見えなくなっているんだね。
 
 
戦わないことが、勝利に繋がるって、
人は知らないんだね。
 
 
 
 
人は、憐れだね。
 
 
 
ごめんね。
 
 
さようなら。
 
 
 
 
 
そんな馬たちの会話が聞こえてきた。
 
 
 
憤りのない辛さで、
ココロが苦しくなった。
 
 
 
絵を観ながらも、
感動しながらも、
 
その場から逃げ出したくなってしまった。
 
 
 
戦場の激しさと、
戦争で失われるもの。
 
それらが表現されていると感じた。
 
 
見事に。恐ろしく。
 
 
やはり、ダ・ヴィンチは、天才だ。
 
 
(つづく)