二十歳になった時の人生の目標って、何でしたか?
・自分の面倒は自分でみられる女になる
・自分の居場所を手に入れる
・毎年、自分ができることを増やす
そして・・・
・きちんとお酒を楽しめる女になる
これが、当時の自分との約束。
20歳の誓いにしてはずいぶん変わってるかもしれませんね(笑)
社会人になったばかりの頃から、通っていたカクテルバーがありました。
「パブ西川亭」
バーテンダー歴56年、たぶん福岡でも最長のキャリアの持ち主でしょう。
ちょっとサッチモ似のマスターがやっている、知る人ぞ知る中洲のお店です。
メニューも料金表も無いし、一切宣伝もしない。
マスターは気難しいことで有名で、雰囲気を壊す人は追い出すし、酔っ払いは店に入れない主義。
抱腹絶倒の酔っ払い対応に何度遭遇したかわかりません。
本当ならこんな若造3人には10年早い店だったのかもしれませんが、マスターは私達を真面目な酒好きとみなしてくれたのか、慈愛に満ちたまなざしで、いろいろお酒のこと、嗜み方などを教えて可愛がってくれたのでした。
毎週、約束するでもなく金曜の晩にカウンターに集まる私達。
マスターの教えのおかげで、今やどこのバーに行っても臆することなくお酒を楽しめるようになりました。
年末最後の日に集まると、タッパー入りのカクテルをお土産に用意していて下さったこともありました。「飲みごろは元旦だからね、それまで冷蔵庫で寝かせておいて。我慢できずに開けてはだめ」
本当は中洲猥雑な喧騒が大の苦手な私ですが、この店はオアシスのよう。
ドアを開けるとセピア色の空気が流れ、マスターの結界の中にいるような気がしていました。
それから遠方に転勤したりして、次第に通う頻度は減っていき・・・
年に数回になっていました。
先週のことです。
友人Fから電話がありました。
「久しぶりに西川亭に行ってみたら・・・店が無かった。マスターがずっと準備していたレシピ本が4月に出版されたばかり・・・」
ショック醒めやらぬ私も急いで手に入れました。
懐かしい店内を偲ぶ写真が数枚。
定番のカクテルを飲んでも、西川亭のカクテルはとびきり美味しかった。
一度、マスターにどうしてなのか聞いたことがあります。
「同じカクテルでも、お客さんの顔を見たり話したりして好みを察して、少しずつ変えているからねえ・・・」
レシピノートには、私が好んで飲んでいたカクテルも。
きっと、使うお酒の銘柄によっても違ってくるとは思うけれど。
マスターの作ってくれたあの味を自分で再現したくなってきました。
西川マスター、幸せな時間を、ありがとうございました。
↓ぽちっと押して頂けると、あの味を探す励みになります
にほんブログ村

