土曜、1時半からリトルリーグのパレードがあった。
これがうちのチーム、レイズの面々。1人欠席。全部で12人。
リオを含め10歳が8人。彼らが属するのはAAAというメジャーリーグのひとつ下。
メジャーは勝ち進めばワールドシリーズにまで参加できる。
集合場所の教会から球場までの約1マイルの道を封鎖して、みんなでパレード。
店の人たちやあたりの住人が選手逹に声援を送る。
参加者にとっては晴れがましいシーンだ。
なだらかな坂道を登って行く。
パレードのしんがりは消防車。
幼稚園から始まり上は小学六年生まで。
この地区のすべてのチームがここに結集した。
関係者がグラウンドに並び、開会式が行われる。
もちろん国旗掲揚もやる。
この球場はリトルリーグ専用球場で、スナックバー、放送席もある豪華な施設。
広いウェストチェスター郡の中でもトップクラスの球場だ。
残念ながらリオ達はまだここでプレーできない。
メジャーに上がるとここを使えるようになる。
開会式を2時15分に抜け出し、リオと僕は家に帰って試合の準備をした。
試合開始は4時。集合時間は3時30分。
家でリオの打撃練習を20分ほどやり、持って行くもののチェックをしていたらすぐに家を出る時間になった。
監督になって、持っていくものが急に増えた。
チーム用ヘルメット4個。チームバット2本。ボールをバケツに一杯。キャッチャーのグローブ、マスクとプロテクター一式。ピッチカウンター(投球数を記録するので)、チーム全員の緊急連絡先、インスタントアイスパック、ホームチームの時は審判に渡す審判料(一回55ドル、審判も悪くない!)、そして、
このボード。マグネットに選手のイニシャルが書いてある。守備位置はこれで一目瞭然。リトルリーグはピッチャーがころころ変わるので、これがあるとわかりやすい。ボードには打順、登板予定の投手、ベンチ入り選手のリストも書いてある。守備は10人で行い、規定の6回の内、全員が少なくとも4回は守備につくのが決まり。打つ方は全員が打つ。
4時に予定通りレイズの開幕試合が始まった。
第2投手と第3投手(これはリオ)が崩れて、2回と3回で7点を与えてしまった。
4回表、ノーアウト1,2塁のチャンスに4番リオの打席が回って来た。
第1打席はショート強襲のヒット。ピッチングで与えた点を何としてもここで取り返したいところ。
フルカウントで迎えた第6球。
リオの鋭いスイングは空を切った。
「アウト!」
空振りした事に一瞬驚き、そして悔しさがあっと言う間にリオの体中に充満した。
フェンスにしがみついて応援しているチームメートの傍を通り過ぎ、リオはダグアウトの隅にドサッと腰をおろして、涙を流した。
「こらっ、泣くな。次に打ったらそんでええんじゃ」と僕は注意した。
ああ、今年も色んなドラマが起こるのだろう。
1-9で落とした開幕戦は空が夕日に染まるころに終わった。
Takaya
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