主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

大雪のため休校になった月曜に作ったかまくら。

我が家の表にどんと構えている。


リオと僕はあれから毎日、すこしずつ雪を上からかけては固め、かまくらを大きくしてきた。外側を大きくすると、中も少し大きくできる。居住性のアップである。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

表札の代わりに国籍を明らかにした。

我が家の旗と言えば、日の丸と星条旗。

発案者はジーニィだった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

内壁をけずったので、床の掃き出しをするリオ。

「雪国の墓守」という雰囲気がある。

だいたいなぜホウキを使うのかがよく解せぬ。雪かき用シャベルの方が早かろう。

彼が掃除をしているのは、今日、大切なお客様をこのかまくらにお迎えするから。


ほどなく、客人がやってきた。

「仰向けになって、頭からお入りください」と頼んだ。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

「あら、ちょっと難しい」

客人の正体はリオのお母さん。

母親の為に掃除をするところが泣かせるではないか。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

「お母さん、大丈夫?」

「うん。思ったより中が広いわね~」と感心するベッツィー。

「リオもおいで」



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

さすがにリオは身が軽い。

するするっと器用に穴の中に滑りこんだ。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

大人1人、子供一人。見事におさまった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

ベッツィーが紙コップに入れて持ってきたクッキーを頬張るリオ。

既に勉強を始める時間だったが、ちょっとおまけしてあげた。

その後十分ほど、2人はかまくらの中でくつろいでいた。


「10歳の時に、お母さんといっしょにかまくらの中でクッキーを食べた」

大人になってからそんな事を言える人生も良いんじゃないか、と思った。


Takaya


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