席に着くなり、双子が口々に、
「お父さん、写真撮らないで~」と言った。
彼らは僕の身を心配してくれているのだ。
「大丈夫やて、ほらよう読んでみぃ」と指差した。
「No Flash Photographyやから、フラッシュなしなら撮ってもええんや」
以前、空港で僕がパチパチやっていて警備員に捕まりそうになったので(その話はこちら )、双子はなかなか安心しない。
そうこうする内に「シャボン玉ショー」が始まった。ファン=ヤンという名前の著名なシャボン玉アーティストが舞台に出てきた。彼は、ベトナム生まれのヨーロッパ育ち。
ギネス・レコードを16個も持っている。
シャッター速度が遅いせいではっきりと見えないが, 二つの大きなシャボン玉に挟まれた白い部分は、直径5センチ位のシャボン玉が20個くらい、ベアリングの様に行列をなして回転している。
テーブルの上に順にシャボン玉でドームを作った。
虹色の模様が球面の上を流れる。
会場の子供4人を大きなシャボン玉の中に入れた。
子供の大きな反応が観客の喝采を呼ぶ。
同種のネタが一段落すると、ビデオスクリーンに彼の生い立ちのビデオや、彼のギネスブック挑戦の模様などが流れ、観客の彼の芸に対する興味を強める。
次は、4歳の小さな女の子を舞台に上げ、目をつぶらせた。
舞台の照明が落ちて、
「雪が降っているのを想像してごらん」と彼の台詞が入る。
「ほら、雪が一杯降ってきた。さあ、目を開けてごらん」
パッと照明が入ると・・・
雪、雪、雪。
観客席の上からもかなりのシャボン玉が降って来て、場内の子供達は総立ちでシャボン玉に触ろうとする。勿論、ジーニィとリオもそうした。
僕はカメラのレンズが心配で、ジャケットの懐にカメラを隠して、吹雪をやり過ごした。
長大なシャボン玉は竜のよう。
画面右下から左上に伸び、そこから曲がって彼の持つループまでつながっている。
素早く動くループの残像のようにシャボンの皮膜が空中に浮遊し、十数メートルの透明な竜が出現しては消える。
圧巻だった。
フィナーレは会場全体に舞っているシャボン玉をレーザービームで照らして、雲海のような映像を見せてくれた。
上演時間は90分。見どころたっぷりのショーだった。
劇場を出てすぐの廊下に、これ見よがしにシャボン玉関係のおもちゃを売っていた。
「買わへんからな!」と僕は即座に双子に言った。
今週は現地校の春休み。
ベッツィーは仕事なので、我が家はどこにも行かない。
このシャボン玉ショーが家族でする唯一のイベントだった。
親の罪滅ぼしに$38かかった。
Takaya
今日もお越しいただき、光栄です。
お帰り前に、下のランキングボタンを押してくださいね。
おおきに!









