ジーニィとリオと三人でレストランに行き、それからビデオ屋でDVDを借りるのが今宵の仕事。
子供の接待も主夫の務め。
二人とも一旦靴を履いたのに、ジーニィが、
「あっ、忘れもの」
片足だけ靴を脱いで、ケンケンしながら車の中で読みたい本を取りに行った。
両足とも靴を脱いで、ちゃんと歩く方がずっと早いのに。
ギュ~っと僕のお腹が鳴った。あ~、イライラする。
「早よせぇ!」と娘を急かす。
ジーニィがやっと隣の部屋に到達し、椅子の上の本を手にした。
帰路もちんたらケンケンしてる。
「あっ、僕も」とリオが叫んで、即座に両足の靴を脱いだ。
「も~っ、早よせぇ、置いてくぞ~」
僕はそう言い残して、車に乗った。
車をガレージから少し出し、子供を待った。
他にする事もないので、カメラを出した。
ジーニィがゆっくりと出てきた。
続いてリオ。
あれ、何か様子がおかしい。
顔をクシャクシャにして泣いている。
「どないしたん?」と驚いて聞いた。
「お父さんが僕を置いて行くって言ったから・・・僕、おしっこしてただけなの」
ヒック、ヒック、としゃくりあげるリオ。
情けないやら、いじらしいやら。
「リオを置いて行くわけないやろ~」と優しく答えた。
車に乗り込んだ彼にカメラを向けると、リオはとっさに涙を拭いた。
ブログに泣き顔を載せられるのは嫌な彼。
僕を見つめるリオの瞳が目に染みる。
ハグ(hug=抱擁)してやりたかったけど、
わざわざ車から降りるには腹が減り過ぎていた。
空きっ腹とポカポカの胸を抱えて、レストランに向かった。
Takaya
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