いや~、昨日は洗濯しましたよ。命の洗濯を。
仲の良い友人二人とマンハッタンのコリアンタウンと呼ばれる韓国レストラン街で。
お陰で、キムチの食べすぎのせいか眠れず、就寝は朝5時。
起床は9時。
今日は4000字のエッセィの締切。まだ、500字くらいしか書いてない。
朝飯を食って、よしやるぞ、と思ってたら眠たくなった。
ああ、受験生の頃を思い出すな~。あの、義務感と睡魔と罪悪感の混じった味。
不貞寝をする前にちょっとJAPANテレビをつけたら、こんな顔が出てきた。
そう、作家の石田衣良氏。
そんで、彼は、こんな所にいて、
モーツァルトを聞きながら、タイプの上の両手をピアノでも弾いている様に動かす。
カタカタカタ
カタカタカタ
それはNHKの番組で彼の創作活動を取材したものだったんだ。
文章を書く彼の映像とその時書いている物語の紙芝居っぽい映像が交互に流れて、あっと言う間に素敵なおとぎ話のできあがり。
最後に、石田氏が、
「うん、楽しかったですね」と、さらりと言う。
おお、格好いい~!
そうだ、僕も音楽をかけながらすれば、あんな風に書けるんだ!
で、新聞の方に書くエッセイーのタイトルが、「桜と娘」だったんで、桜の音楽を聴けば良い、と思って、YOU TUBEで「桜」を検索。
森山直太郎の桜が出てきた。
それは、ライブでギター一本の弾き語りだった。
「シタ~デ~」とさびの部分をあの気色悪い裏声で歌う彼を、若い美人達がほんの1メートル先でかぶりつきで見ている。
なんだ、こいつ。偉そうに!俺だってギターくらい弾けるんだぞ。
僕は不機嫌になりました。勿論、一字も書いてない。
いかん、いかん。
やはり音楽だけにしよう。
コンピューターに入ってる音楽約5000曲の中から、リストの一番最初に出ている曲を選んだ。それは、ポケモン映画に使われた、「ぼくのベストフレンド」という曲だった。
メロディーが奇麗だったので、よっしゃと思い書きだした。
カタカタカタ
カタカタカタ
うぉ~、動く動く。手が勝手にタイプをする。
まるで、コックリさん(みなさん、覚えてますか?)
僕は自分で自分に感動した。
100字、200字、と快調に文章を書き続けた。
こんな事、今までの人生で一度もなかった。
まるで石田衣良が乗り移ったように、僕は書いた。
すごいぞ、すごい!
そこである事に気が付いた。
もうすぐ歌が終わる。
まずい。
まだ、原稿は半分も終わっていない。
早く書け。早く。
僕の祈りも虚しく、音楽は終わった。
そして、僕の人生最初の霊感に打たれしごとき創作エネルギーも消えて行った。
同じ曲をかけ直しても、もう僕の手は動かなかった。
他の曲をかけても、一字も書けなかった。
あれは一体何だったのだろう?
ただ一つわかったことは、僕は石田衣良ではなかった、ということだった。
目の前に、半分まで書いた原稿が残った。
Takaya
毎日、本当にありがとさんです。沢山の人が読んでくれて、と~っても嬉しい。こんな僕にも読者がいる、というのは、有り難い限りです。これからもよろしくお願いします。お帰り前に、下のボタンを両方押してやっておくんなさいまし。


