冷やし馬 最終話
アオが無残に殺されていた朝から
ヒサはアオのそばを離れませんでした。

三日めの朝
ヒサとアオの体は忽然と消えてしまったのです。
そして・・・
二度と戻ってはきませんでした。
しばらくして・・・
村の誰かが言いいはじめました。
月の明るい夜に
若い馬が たてがみを碧く輝かせ
その背に 髪の長い娘を乗せて
海のなか
月の道を歩いて行くのが見えたと。
やがて、
村には子が産まれなくなり
笑い声も消えていきました。
我の為に ためらいもなく尊い命を奪った 魂
愛する者の為に 命を捧げた 魂
夏の終わりのお話でした。
今でも
月の明るい夜には
きらきら光る波間に
楽しげな声が
聞えてくるとか。
おまえは私の命
ー終わりー
四話にわたり読んでいただいて ありがとうございました。
愛とは なんでしょう
見たことはなくても 感じたことがあれば
幸せなことですね。




