何回も転向を繰り返した小学生時代

 

東京の豊島区で2年過ごした時のことです。

 

体を壊した母の代わりに家事をやってくれるため 我が家に安ちゃんがやってきました。

 

明るくてよく働く安ちゃんのおかげで 小学校低学年の私も高校生の兄も

 

何の不自由もなく暮らしていました。

 

 

 

夏の終わりに我が家に来てくれて

 

一緒に手をつないでお買い物に行ったり

 

兄と一緒になって私をからかうので すっかり怒っていじけた私を

 

まあるい顔で笑いながら

 

ごめんね ごめんね って言っていた 安ちゃん。

 

 

 

冬 お友達と遊んでいてなかなか帰ってこない私を探しに来て

 

白い息を吐きながら公園の向こうから機関車のように走ってきた 安ちゃん。

 

 

 

夏のプールの送り迎えをしてくれたのだけれど 夕方になっても迎えに来てくれなくて

 

半べその私は 用事があってすっかり遅れてきてくれたやすちゃんを

 

またむくれて文句を言って睨んでいて

 

ぐずる私に困っていた 安ちゃん。

 

 

 

本当の名前を知らないまま 「やすちゃん やすちゃん」と

 

付きまとていた私は 安ちゃんはずっと一緒にいるものだと思っていました。

 

1年後の秋の終わりに 母から「やすちゃん、お嫁さんに行くのよ」と知らされるまでは。

 

 

 

その日は 冬の初め  急にやってきました。

 

私は 泣いて泣いて 母にせかされても玄関まで見送らず

 

そんな私を見て 安ちゃんは泣き笑いの顔でしばらく佇んでいましたが

 

母がお祝いに買ってあげた 茶色のお洒落なコートを着て行ってしまいました。

 

 

ときどき ふいに思いだす光景です。

 

おり~ぶ

 

何年も前に一度書いた「安ちゃんのこと」を再度思い出して

 

書いてみました。

 

今月は父の夢の中に出てくる頻度と共に安ちゃんことも思い出しました

 

8月ってそういう月なのでしょうか。

 

夜は虫の音が大きく聞こえるようになりました。

 

季節の変わり目は高齢者にとって体調を崩しやすい時です

 

母がちょっとまた具合が悪く 私の病院行きは少し先に伸びそうです。

 

8月ももうすぐ終わりですね。