「距離を置く」って苦手だ。
好きな人とは、
どんどん近づきたいと思ってしまう。
近づきすぎて、うまくいかないことも
あるんだろうに。
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しばらく前
「距離」が人間関係に
いかに大事か、実感した。
仕事で、大失態を犯した。
「明日までにやってね」
「はい」
と約束した仕事を
何もできていないまま、朝を迎えて
うちあわせに出ることになった。
「で、どう?」
「あ、途中までしかできてなくて
今からやります💦💦」
取引先の人は、驚き、呆れた。
「どうして?
明日までにって約束したじゃない。」
「はい・・・
申し訳ありません。」
自分でも、なんでやれないのか
よくわからなかった。
仕事の難易度と量に対して
あまりに時間がなかったのは
たしかなのだけど
それならそれで
「できません」
って、事前に言わなきゃいけなかった。
ゴムが伸びきっちゃったように
感覚がバカになっていた。
「デキる人」
で、いられなくなっていた。
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自分でも、こんな自分は信じられなかった。
だから、帰宅してからも
2,3日、考えていた。
どうして?
私は「頼りになる人」
「必ず約束を守る人」として
ずっと、取引先の方の信頼を得ていたのに。
この頃、仕事がすごく忙しくて
毎日、朝から晩まで
取引先に常駐したり、
土日も連絡を取り合ったりが、多かった。
忙しくて疲れちゃった
ってのは、あるとしても・・・
今までこんな山をたくさん
乗りきってきたのにな。
それに、できないと思ったらら
いつもの私なら
きちんと、そうに言う。
そこで、ふっと頭によぎった。
あ、近くなり過ぎたんだ
って。
多くの作業時間をいっしょに過ごして
たくさん、
「ここはこうしたほうがいい」
と注意されたり
「うまくいってよかったね」
と笑いあったり
私、取引先の方の
懐に入ってしまった。
担当の方は、私より少し年上で
いっしょにご飯を食べたりして
「川野さんは妹みたい」
って言ってくれた。
ちょっと、出来が悪いものがあっても
「川野さんったら😊」
と、受け止めてもらえたりもして
それは、とっても居心地よかった。
いい意味で甘えられていた。
力になりたい、助けたいと思って
たくさんがんばったりもした。
そうするうちに
距離感が「親子」に近づいていた
のだと思う。
取引先の方を
親のように慕い、ほめられたいと願う。
すると、何が起こるか?
「できない私でも
受け入れて欲しい」
こういう気持ちが湧いてくるのだ。
これは、まったくの無意識。
後から振り返って、気づいた気持ち。
子どもが親に対して抱く気持ちはこれ。
できるから受け入れられるのではなく
できなくても受け入れて欲しい。
ダメなところも愛されたい。
仕事でこんな気持ちを抱くなんて
いい歳して、へんなの!
って自分でも思うけど
意外と、どの職場でも
これは、起こっている気がする。
「〇〇さん!
あなたはどうしていつもこうなの?!」
「すみません。」
って、親子のように
叱ったり、叱られたり
「ダメな子」のポジションに甘んじている部下を
見ることがある。
「ダメな子」を「デキる子」にするには
上司が「デキる子」として扱うのが
一番だと、私は個人的に思っている。
それは、距離がきちんと保たれる
ということ。
あなたは自立しているよね?
私が手とり足とりしなくても
十分できるよね?
という距離感で接するのだ。
人は、距離感にふさわしい
感情を抱くもの。
私と取引先の人は
OJTがうまくいかない上司と部下みたいに
距離が近づきすぎたんだ。
・
・
・
この話を、取引先の彼女とは
一切しなかったのだけど
もしかしたら、先方も同じように
感じられたのかもしれない。
しばらく、1,2週間くらい
まったく顔を合わせずに
最低限のやりとりをするだけの時間が過ぎ
再び顔を合わせた時には
彼女は、ニッコリ微笑んでいた。
チーム編成も、少し変更された。
適切な距離感に、戻そうという
力が働いたのだ。
彼女が意識してか、
無意識かは、わからないけど。
そのおかげで
私はまた、「自力でやれる人」
という、自己認識を取り戻し、
まだ挽回する機会を与えてもらえた。
今もいい関係で仕事ができている。
距離を置いてもらって
本当によかったのだと思う。
このやりとりは
言い換えると
「自立」と「依存」
が、偏りすぎたとも言えると思う。
本来、「相互依存」で
お互いが自立していい関係でいられたのに
先方が「自立」、私が「依存」に
傾きすぎてしまった。
このこと以来、
私は、「今、関係がどうかな?」と
俯瞰して見るようにして
「依存」になりすぎないように気をつけている。
長く、近くで働きすぎると
こんなことに陥ることもあるんだな。
長年フリーでやってるのに・・・
それくらい、
「甘え」という心理は、
人にとって、大事なものなのだと思う。
単純に「甘えなければいい」というものでもなく。
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プライベートと仕事は
別なんだろうか?
私は、プライベートでは
パートナーにべったり依存してしまいがち。
お互いが自立していると
なんだか、寂しくなってしまう。
でも、私の知り合いの女性では
「体の具合が悪いことも
別にパートナーには言わない」
という人がいる。
彼女はずっと独身。
つきあっている人がいつでもいる方だけど。
男性のほうが、たいてい
彼女に惚れ込んで、依存してしまう。
彼女がとても「自立」だからだろう。
そういう風に
プライベートでも、
距離感をキープする人もいれば
パートナーとは、べったりがいい
という人もいるのかな。
私は、基本
「べったり」タイプなんだけど
それで、お互いを
苦しくしてしまうことも
けっこうある。
仕事みたいなマインドでいられたら
すごく情緒が安定するんだろうに。
でも、そしたら
私にとっては
恋愛をする意味が
よくわからなくなるような・・・
うまく消化しきれないのだけど
「なんでも近いほうがいい」
ってわけじゃないな
という学びなのでした。
(おしまい)