(この内容は、東京JC次世代の東京創造会議にて作成した提言書からの抜粋です。詳細はこちら )




「僕が、できたらいいな、思てることは、こども達がインターネットを安心して安全に使うことができるようにしたい。そのために、僕は、IT技術と多くの人々の善意を利用して悪質サイトを駆除する…

“ICS”(インターネット・コックローチ・スナイパー)という、新しい画期的なアイデアを考えついたのです。(ゴンザレスのアイデアが続く…) 以上です。」



しばしの静寂の後で賞賛の拍手が会場を埋め尽くす。何人かの参加者が、ゴンザレスのアイデアに更なるアイデアを付け足してくれる。



交流会が終わると初老の男性がゴンザレスに話しかけてきた。


「私は、木下というものです。この交流会を主催しております。先ほどのあなたのアイデアは素晴らしい!ぜひ、私の知り合いに会ってください。彼ならきっとあなたのそのアイデアの実現に協力してくれるはずです。」


僕と同じようにアイデアを持った人も世の中には、たくさんいるはずだ。なぜ、僕に声をかけるのだろうか?不思議に思ったゴンザレスは質問してみた。


「僕のアイデアはそなに斬新なのでしょか?他にも同じ事、考える人がいるような気がするですが。」


「ええ、その可能性はあると思いますよ。ですが、アイデアはアクションが伴わなければアイデアのままです。もし、行動してみて同じアイデアを持って活動する人に出会ったら一緒にやれば良いではありませんか!」



一週間後、木下と再び会う約束をした場所は、N区役所だった。ゴンザレスは、緊張しながら木下の後に続いて応接室に通された。応接室には既に男女が二人待っていてくれたようだ。



「私は、教育委員会の相楽と申します。こちらは一ノ宮です。どうぞよろしくお願いいたします。」


相楽と名乗る女性が上司のようだ。


「この度、ゴンザレスさんのお考えを木下さんから伺いました。素晴らしいですね。実は、私ども教育委員会としてもこども達がインターネットを介して様々な危険に晒されていることを忌々しき問題として考えております。


そこで、同じ想いを持つ方に集まっていただき、特命チームによる活動を開始しようと考えております。ぜひゴンザレスさんにもチームに参画していただけないでしょうか?」



木下の働きかけや相楽の申し出に対して、ゴンザレスの胸に熱いものが込み上げた。僕は今までにこれほど人から期待されたことがあっただろうか?しかも、外国人のどこの骨の馬とも知れない僕を信用して声をかけてくれるなんて…。



東京の人は、僕のアイデアを正当に評価してくれた。祖国トンガニアでもお互いに尊重しあう暖かい人々はたくさんいるけど、出逢ったばかりの外国人をこれほど暖かく迎えるだろうか?



しかし、そんなことを考えながらも、東京での滞在期間に限りがあるゴンザレスは、今回はチームに参加することを泣く泣く断ることにしたのだ。




【解説】

2020X年の東京は、このように、アイデアや知恵を実行するためのサポートシステムが確立した都市になっている。


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