ムスメがとうとう日本へ帰ってしまった。
シカゴからなら、乗り換えなしの1本でよかったのだが、今や家はネバダ。ロサンゼルスというオバケ空港での乗り換えが、ただでさえ不安なムスメにのしかかる。
4月の時は、違った。新しい学校、新しい友達、わくわくした気持ちが勝っていた。1学期を終え、ムスメは色々と知った。それでも自分は自分と強くやってきたが、また戻るとなると不安になるのは当然である。
チェックイン後、時間があったのでお茶をしたのだが、ビックリ仰天、ムスメの目からポロポロと涙が落ち始めたのである。
こんな状況ながら、私は正直うらやましかった。
私は、自分の親の前で涙は見せれない。恥ずかしいという気持ちが先に立つ。
親だけではない。先日、シカゴを発つ日、親友家族が見送りに来てくれた時のこと。車が出発した時、友人は目に涙をためて、振り絞って「ありがとう」と声を出してくれた。何かしゃべると涙が出てしまいそうで、ワタシは頷くだけにしてしまった。車を走らせながら、後悔した。あんなに助けてもらった親友に対して、泣いてもいいから、「ありがとう」と言えばよかったと。だから、ムスメの素直な行動が羨ましかった。
時間が迫り、セキュリティに向かう。もう涙が止まらないムスメ。ぎゅーっとしてやりながら、ついにワタシも号泣してしまった。
私が子供の立場でやりたかったことをムスメがしている。そしてしてもらいたかった親の行動をワタシがしている。こんな別れの場面であるにもかかわらず、ワタシはこの関係性が少しうれしかった。
セキュリティへ向かうムスメ。
そのセキュリティは、すりガラスで仕切られている。荷物を通し、靴を履くために、すりガラス前に置かれたベンチに寄ってくるムスメ。
もっぺん見れた~
と喜ぶオカン。
もう行くね、とラインが届き、ムスメはゲートへ向かい、見えなくなってしまった。
こうして我が家の夏休みは、終了してしまったのである。

