太平洋戦争でほとんどの動物がいなくなった上野動物園。戦後最初の「猛獣」は昭和21(1946)年に来園したツキノワグマの子でした。昭和25(1950)年7月には,待望のトラの子がタイからやってきます。写真はそのトラの子と古賀園長(当時)。 #トラ130年 pic.twitter.com/1ZCMZJsZuv
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) March 14, 2017
女の気持ち
2012.8.3
私の猫
昭和17(1942)年の夏
岡山に住んでいた
役場から突然
「猫を提供せよ」とのお達しがあった。
うちの飼い猫は、
私が物心ついた頃から我が家にいた。
名前はタマという。
学校から帰り、「タマ」と呼ぶと
「ニャッ」と答えるだけで
いつもかまどのそばで丸くなり
寝ている老いた猫だった。
「猫をどねーするん?」
役場の人に尋ねると
「アッツ島を守っとる兵隊さんの
コートの裏毛になるんじゃ
アッツ島は寒うてのう。
零下40度にもなるんじゃ。
お国の役に立つんじゃで、めでたい」
と言った。
そして次の日の昼までに
役場に連れてくるよう指示して
帰った。
私は母に言った。
「山に隠そうや。
お墓の裏なら、誰にも見つからんで・・・・・」
しかし、母は首を横に振った
「そねーなことを見つかったら、大事じゃ。
憲兵に連れていかれる。
軍のお達しじゃ。
聞かないけん」
と言い返してきた
私は泣きながら近所の神社へ走った。
神社には大きな杉が6,7本あり
南側は大きな川だった
そこはどこからも見えないので
大声で泣いた
「タマは殺されるんじゃ
毛皮にされるんじゃ
可哀そうじゃ」
升で量りたいほど涙が出た。
顔が腫れていた。
夕方家に帰ると、
タマはもういなくなっていた。
私がいない間に
父が連れて行ったようだった
アッツ島で日本軍は玉砕している
私の猫はどうしたのだろう
夏休みの時期になると思い出す



