これまでやってきたことが、次の世代に少しでもお役に立てるのは、とても幸せを感じる瞬間です。


現在、神戸市看護大学院のゼミで助産師を目指す学生さんたちに、非常勤講師としてウィメンズヘルスに関することをお伝えしています。


昨日の授業では、児童虐待とDV(ドメスティック・バイオレンス)について話をしました。


実は、日本でまだ「児童虐待」や「DV」という言葉が広く知られていなかった時代から、私は取材を通じてこのテーマに向き合う経過を得ました。


児童虐待については1988年から、DVについては1997年から取材し報道しました。どちらも家庭で起こる問題です。


皆さんにとって、家庭は安心できる場所でしょうか?


DVのキャンペーンを報道したとき、私は「家庭は安全な場所ですか?」という企画タイトルにしました。


多くの方にとって、家庭は心安らぐ場所であるはずですが、現実にはそうではない人たちがたくさんいます。家庭の中で暴力に怯え、苦しんでいる方々がいます。


DVの被害を受けたある女性に、

「家庭はどんな場所でしたか?」と尋ねたら、

「地獄やったね」と答えが返ってきました。

忘れることが出来ない言葉です。



取材を始めた当初、児童虐待やDVについて知らっている人はごく一部でしたが、今では多くの方が認識しています。しかし、悲しいことに、相談件数や被害に遭う人々の数は依然として減少していません。


私が「コミュニケーション」の大切さを伝えたいと思うようになった背景には、この取材の経験があります。


児童虐待やDVは、特に社会的な孤立から問題が深刻化することが多いのです。早期発見、早期介入が解決への鍵です。


いろいろんな支援や関わり方がありすが、助産師さんたちの役割はとても重要と考えています。


妊婦さんとの長期的な関わりを持つことができる助産師さんは、ハイリスクな家庭に対してもサポートを提供できる存在です。


昨日の授業で、DV被害に遭った女性のお話をしたとき、20代前半の学生たちは真剣な表情で私の話を聞いてくれました。中には涙を流す学生さんもいました。その瞬間、私は「あぁ、伝わった」と強く感じました。


助産師さんとして、これから出会うひとりひとりを大切な存在として、信頼関係を築いて欲しいです。


これまでの経験が、次の世代に少しでも役立つことができたなら、それは私にとってありがたいことです。 


家庭は安全な場所ですか? 


家庭の中で起こる児童虐待やDVの解決には、第三者の介入が必要です。 


孤立させないようにすることが大切です。


今、苦しんでいる方へのサポートももちろん大切です。しかし、根本的なところでは皆がコミュニケーション力を高めることがDV防止の解決につながると思っています。