変わるトヨタ (3) | 【ヒト・モノ・カネをテキサスへ】

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和魂伝師ルーク倉石。和の心を世界へ。著書【テキサス三部作】および『和魂革命』。YouTube「ヒト・モノ・カネをテキサスへ」運営。和魂革命推進中。

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(3) 海外戦略、保護主義に翻弄 試練の対米輸出 EU離脱問題で波乱も (2019/5/1 SankeiBiz)
 
3月、トヨタ自動車の豊田章男社長は米ワシントンにいた。9年前、大規模リコール(回収・無償修理)問題で批判が噴出し、米議会の公聴会で証言した地だ。今回は講演が目的だが、会社に危機が迫る中で乗り込む構図は共通する。
 

“深いつながり”強調

対日貿易の不均衡を問題視するトランプ米政権は、日本車への追加関税も辞さない構え。強行されれば、日本から年間約70万台を輸出するトヨタは試練に直面する。講演は日米両政府の新貿易交渉に向け、米政財界の要人に、半世紀以上にわたるトヨタと米国のつながりの深さを示す狙いもにじむ。直前には米国工場への投資拡大も発表した。

米国は外国からの車や部品の大量流入が「安全保障上の脅威」かどうか調査を始めた。「日本からの車に銃でも積んでいるのか」。司会者からユーモア交じりに問われた豊田氏は「長年、支えてくれた米国の販売店や仕入れ先に感謝している。脅威と言われ心が痛む」と語り「どんな方向になってもこの国に残ることを約束する」と訴えた。

世界最大の自動車市場、中国ではトヨタに追い風が吹き始めた。転機となったのは昨年5月の李克強首相の来日だ。李氏が視察先に選んだのは北海道苫小牧市のトヨタ自動車の関連工場だった。

展示された完全自動運転の電気自動車(EV)に関心を示す李氏。案内した豊田氏に「EVか」「シャシーは特別設計か」と矢継ぎ早に質問し、聞き終えると「非常に良いアイデア。実用化にはコストが重要だ」と満足げな表情を見せた。

中国に1980年代に進出したドイツのフォルクスワーゲンなどに比べ、トヨタは本格展開で出遅れた。だが、豊田氏と李氏のトップ会談を機に当局との距離も接近。地方政府幹部の「トヨタ詣で」も相次ぐ。中国の政府関係者は「燃料電池車(FCV)など技術力に期待している」と話す。

英生産撤退も選択肢

中国では生産能力増強に加え、人工知能(AI)など先端技術の研究開発拠点の開設も検討する。技術流出への懸念もあるが「今回のチャンスを逃すと次はない」(幹部)と覚悟を強調する。

欧州は波乱含みだ。欧州連合(EU)離脱問題で混迷する英国では、ホンダが四輪車生産の終了を決定。トヨタも英国に工場を構えるが、「合意なき離脱」になれば、生産撤退も「選択肢に挙がる」(幹部)という。

自動車産業は部品や素材、販売など裾野が広く、多くの現地雇用を生む。販売台数で世界首位を争うトヨタに向けられる各国政府の期待も大きい。海外戦略は保護主義のうねりに翻弄され、難しい判断を迫られている。

 

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