令和7年度 練馬区 決算特別委員会質疑
保健福祉費・介護保険会計での主な質疑について掲載します。
この日は、産後ケアや障害福祉、生活困窮者支援、がん対策、在宅医療、介護人材確保など幅広いテーマで質疑が行われました。
特に、産後ケアの受入体制が23区最多へ拡大したことや、介護人材不足への対応、医療的ケア児者の支援などについて議論されました。誰もが安心して暮らし続けるために欠かせない分野です。
様々な質問が出ましたので、気になったものを独自メモとして掲載します。
(注意書きについては下段部分をご確認ください)
産後ケア事業について
質問:助産師加算、支援必要度の高い産婦受け入れ加算の実績は
答弁: 助産師加算は延べ326件(326万円)、受け入れ加算は278件(1,494万6千円)
質問:支援が必要な産婦の情報の事前共有、一元的情報共有システム構築は
答弁:妊婦面談等で判断した場合は事前に助産所へ情報提供。全事業者での共有は個人情報保護の観点から実施は難しい
質問:40事業者連携の背景と経緯は
答弁:国ガイドライン見直しに先んじて受け入れ体制を拡大、7施設から23区最多の40施設に
質問:妊娠期から子育て期の切れ目ない支援を
答弁:妊婦面談、こんにちは赤ちゃん訪問、2ヶ月児相談等で保健師中心の伴走型支援。
令和7年度からはオンライン相談事業も開始し専門職へスマホで相談可能
特定健診・検診事務費ついて
質問:平成23年度以降、据え置きの特定健診事務費定率(11.68%)の引き上げと実態調査は
答弁:診療報酬点数の上昇や物価対応加算で事務費は増額済みと認識。実態把握を前提に医師会と協議する
福祉タクシーについて
質問:5年間の不用額・登録者数は
答弁:交付者約5千人で推移、決算額1億2千万〜1億2千5百万円、不用額1千万〜6百万円(利用頻度・距離による変動)
質問:運賃・迎車料金値上げを踏まえた増額は
答弁:公平性・事業継続の観点から現時点で増額する考えはなし。支援策の周知に努める
質問:視覚障害者への迎車料金別枠手当・リフト付き福祉タクシー制度の適用拡大は
答弁:タクシーアプリには迎車無料のものもあり、スマートフォン教室等でアプリ利用支援を行う
質問:精神障害者手帳2級への対象拡大は
答弁:現時点で2級への適用は考えていない。既存支援策の周知と移動支援の検討を続ける
生活保護について
質問:受給世帯に占める単身世帯の割合は
答弁:約1万3,600世帯のうち約1万1,800世帯、約87%
質問:令和8年度保護基準改定の単身世帯への影響は
答弁:70〜74歳1千円増、20〜40歳800円増、60〜64歳340円増、41〜59歳・65〜69歳・75歳以上は据え置き。国への要望は区長会等を通じて実施中
質問:入院患者日用品費(約2万3千円、生活扶助費より大幅減)への切り替えの課題は
答弁:国基準・通知に基づくもので区として評価する立場にない。困窮時は早めに福祉事務所へ相談を呼びかける
権利擁護・成年後見制度について
質問:民法改正と社会福祉法改正の影響は
答弁:区長申し立てでは支援範囲の明確化と丁寧な聞き取りが必要。
つどいサポート事業の第二種社会福祉事業化により新たな担い手確保が課題
質問:区長申し立て時の判断能力の判定方法は
答弁:地域包括支援センター等から情報収集し、金銭管理・契約状況を踏まえて確認。
本人・親族の申し立てが困難な場合に医師の診断書を添え申し立て
質問:地域福祉権利擁護事業の対象判断は
答弁:マニュアルに基づく質疑応答、訪問調査、ケアマネ等へのヒアリング、医師の意見で判断する
質問:虐待・DV被害者と加害者への支援は
答弁:マニュアルに基づき関係機関と連携して状況把握、緊急時は緊急保護。
加害者にも生活相談等を実施。改正のポイントは本人の意思確認の徹底
質問:終活相談窓口の状況は
答弁:令和7年度に延べ353件(終活の始め方、相続、死後事務等)。
本年4月から終活情報登録事業・終身サポート事業(備え安心365)を開始
質問:新規相談実績は
答弁:8月末時点で689名(前年同期比約1.7倍)。
終活関連284名、本人・家族直接418名(約2倍)、ケアマネ経由46名、地域包括経由82名
質問:全国初の区・社協・民間事業者団体の三者協定の経緯は
答弁:社協の支援対象外でも相談が必要な方に対応するため。支援状況を区も確認する必要から三者とした
質問:制度の谷間(社協要件を満たさず民間費用も負担できない人)への対応は
答弁:支援内容の充実や収入資産要件の緩和を求める声を踏まえ検討していく
質問:判断能力低下後の契約履行の確認は
答弁:成年後見制度につなぎ、後見人等の法定代理人が支援を継続する流れを想定
質問:事業者破綻・撤退時の対応は
答弁:民間契約事案であり契約書内容に基づく履行が基本。
引き継ぎは団体内の課題として認識されており、区は注視する
障害者の性教育・日常生活用具について
質問:障害のある子の保護者・事業者からの性教育に関する声は
答弁:区では直接の声は把握していないが、相談支援機関等で個別相談あり。
国調査では親が性教育をしなかった割合が5割。
分かりやすいハンドブックを支援センターに備え、事業所へ手引きを案内する
質問:日常生活用具へのスマートフォン追加 は
答弁:区独自事業として品目を随時見直しており、本人・家族の意見を踏まえて対応を検討
質問:スマートグラス(音声文字認識)への助成は
答弁:同様に品目選定の取り組みとして努める
質問:携帯型点字キーボードの早期導入、スマホ本体と周辺機器の一体支給は
答弁:点字キーボードの必要性の声を踏まえ品目選定を検討。アプリ稼働に不可欠なスマホ本体は一体的利用を前提に検討する
生活困窮者自立支援について
質問:生活サポートセンター相談者の年代・傾向は
答弁:若い世代(20・30代で約26%)の相談が増加。内容は収入・生活費、家賃ローン支払いが最多。
相談経路は電話約5割、来所28.2%。
家計改善支援、住居確保給付金、区独自の転居費用助成、LINE等の相談チャンネル検討する
災害時要援護者対策について
質問:個別避難計画1万3,563件のうち外部提供同意は
答弁:96%の1万2,993件
質問:計画活用の訓練状況は
答弁:年間3拠点程度を抽出して実施。安否確認ボードの提示、実地確認、地図による動線確認などの事例を紹介
質問:福祉避難所への直接避難は
答弁:障害福祉施設リーブス練馬高野台で受付・避難場所確保等の訓練を実施中
質問:心身障害者福祉センターでの災害時情報伝達、利用者と一緒の防災訓練を
答弁:管理担当者の声掛け、エレベーター表示、ピクトグラム活用の掲示物を作成中、モニター表示も検討する
中村橋福祉ケアセンターで毎月通所利用者と訓練。利用団体に参加を呼びかける
質問:AEDの災害時配置、接骨院・整骨院を救命拠点としての活用 は
答弁:区設置分398台。保健相談所屋外に新設(24時間利用可能)。夜間利用状況や施術所の分布を確認しながら拡大を検討する
がん対策・健診について
質問:がん検診の受診者・要精検・がん発見数(令和6年度)は
答弁:受診延べ13万3,431名、要精検延べ6,874名、がん発見292名
質問:要精検未受診者への勧奨は
答弁:未受診は延べ1,638名。10ヶ月後に受診状況調査を実施。
都のTOKYOアプリ2,000ポイント事業など先行事例を参考に勧奨に取り組む
質問:がん患者の生活支援は
答弁:がんサポートブック発行、ウイッグ等補助、順天堂練馬病院との普及啓発講座など。がん患者支援連絡会で検討する
質問:がん患者ウイッグ等購入費補助の品目別利用人数は
答弁:ウイッグ390人、帽子48人、補整下着48人、人工乳房7人、入浴用肌着2人。実人数452〜455人
質問:中学生向けがん予防教室は
答弁:区内7校、中学2年生約800人が参加。教育委員会と連携し拡大を図る
質問:成人歯科健診の不用額713万3,223円の理由は
答弁:20歳・25歳の対象拡充で受診者は増加したが想定に届かず。
訪問診療は歯科医師会と協議、薬局での口腔チェックは国モデル事業の動向を注視する
質問:歯科健診のオンライン化は
答弁:令和9年1月に標準システムへ移行予定。国のデジタル化動向と医師会体制を踏まえ効率化を検討する
質問:つつじ歯科休日急患診療所の体制は
答弁:歯科医師4名、常勤歯科衛生士1名、非常勤3名、事務員1名。診察台など直近で更新済み
質問:前立腺がん検診(60歳・65歳の区独自事業)の対象年齢拡大を
答弁:国の指針に位置づけられず都も慎重に検討するよう求める中、医師会協議の上で設定。
対象拡大は費用対効果等を踏まえ当面は現行の対象で実施
在宅医療・家族介護者支援について
質問:在宅療養に関する区民意識は
答弁:令和8年3月の高齢者基礎調査で在宅療養希望41%(在宅療養者と合わせ5割超)、実現が難しいと考える人が28.5%
質問:担い手確保と連携は
答弁:医療連携在宅医療サポートセンターのチューター制度、休日夜間の代替医師調整、多職種連携の会を開催
質問:ACP(アドバンスト・ケア・プランニング)普及を
答弁:実施者約37%。講演会、ガイドブック、勉強会に加え周知啓発動画を医療機関待合室等で放映
質問:家族介護者への負担増(在宅療養が難しい理由で「家族に負担をかけるから」が67.4%)への分析と計画策定での強化は
答弁:在宅医療・介護を受ける要介護認定者は28.8%→33.7%に増加。
介護何でも相談、土曜・オンライン相談体制、見守り事業等を実施。国の税制措置等の動向も注視する
医療的ケア児者・三原台の拠点整備について
質問:医療的ケア児支援法改正(2027年4月施行予定)への対応は
答弁:生活介護の定員拡大などを継続し、地域障害者計画で施策・支援体制の充実を検討
質問:三原台2丁目の医療的ケア対応拠点整備の中断後の協議状況と今後の支援は
答弁:建築費・人件費上昇で現行スキームでは事業成立が非常に厳しい状況。
今後の支援は、都へ療養介護の整備要望、福祉園の重症心身障害者通所事業の受入拡大、在宅レスパイト事業の周知、相談支援の充実をする
休日夜間救急医療について
質問:休日夜間診療所の委託料単価の設定時期は
答弁:日中は平成11年頃、夜間は同15年頃、夜間薬局は同20年頃に設定。毎年度予算編成時に判断してきた
質問:ゴールデンウィーク等連続休日の休日施術当番の委託料見直しは
答弁:環境変化や他区状況を踏まえ必要な対応を検討していく
農福連携について
質問:農福連携の件数・内訳は
答弁:36件(農地貸借2件、施設外就労6件、加工品製造販売28件)
質問:評価と課題は
答弁:工賃向上や働く意欲の充実につながる一方、天候や作業量の変動、安全管理が課題。レインボーワークと連携し推進していく
質問:中間支援組織(京田辺市クロスパーク型)の評価は
答弁:負担軽減と参加機会拡大につながる可能性があり、先進自治体事例を収集しながら取り組む
保健師の役割と人材育成について
質問:保健師の役割変化は
答弁:地域のつながり希薄化、産後うつ、発達障害、8050問題等多様化。子ども家庭センター設置、5歳児健診の開始に向け研修準備中。業務は量質両面で拡大
質問:採用・配置・育成は
答弁:保健師123名配置。採用後5年以内が37名(約3割)。人材育成プランに基づくプリセプター制度、連絡会、活動報告会、インターンシップを実施。
就職氷河期世代支援について
質問:支援につながらない理由(3割が要件不達、2割が支援内容不明)への課題認識は
答弁:周知の強化と各支援機関からのつなぎ強化が課題。ボラセンへの新規相談は5年度から5倍に増加
質問:財政持続可能性は
答弁:国の交付金(氷河期等交付金)を最大限確保し支援策を早期に示す
介護人材確保・育成について
質問:区独自の支援策は
答弁:週10時間未満の短時間労働者対象の訪問介護採用応援補助、光が丘福祉専門学校の宿舎借り上げ支援(23区では品川区と練馬区のみ)
質問:資格取得費用助成後の定着と潜在介護福祉士は
答弁:区内6ヶ月就労を要件に担保。潜在介護福祉士は届出が努力義務で実態把握は困難(国の累計届出約5万5千人)
質問:2期生も全員外国人留学生となった理由は
答弁:日本人向けの入試区分や広報を実施したが結果として日本人学生はなし。
養成校に日本人が集まりにくいのは全国的傾向。中高生への介護の魅力発信を強化検討
質問:社会人・セカンドキャリア層への支援は
答弁:初任者研修等の受講料助成、試験対策講座、介護従事者養成研修(未経験者向け・研修後に就職相談会)
質問:広報の効果は
答弁:区報でヘルパーを特集したところ介護スタッフ養成研修の申込が定員超過。現場で働く方と協力し魅力発信を継続する
質問:AI・デジタルによる介護記録等の業務負担軽減は
答弁:2040年には約2,600人の増員が必要。第10期計画でICT活用を検討する
質問:介護従事者養成研修(平成28年度から区独自実施)の実績と、未就業の課題は
答弁:修了1,485名、うち就業487名(約3割)。7割が未就業。修了者は生活援助従事まで、事業者は身体介護できる人材を求める需給ギャップが生じていると分析。実務者研修の案内等で対応
質問:介護離職率は
答弁:12.4%で全産業平均14.2%を下回る。
職員確保を課題とする事業者は51.7%→36.3%に減少した一方、約6割は職員不足と回答
障害福祉サービス(ショートステイ・グループホーム等)について
質問:障害者ショートステイの定員・利用実績は
答弁:利用定員49名。利用は令和3年度2,418人→令和7年度3,450人。区立しらいゆり荘稼働率約70%。土日の需要が多い
質問:グループホームの推移は
答弁:事業所数・室数が増加。重度障害者用は空き家活用などで積極整備する
質問:事業所訪問の確認内容は
答弁:運営基準遵守に加え金銭管理・支援記録で支援状況を確認。
利用者の声は在室時の直接聴取、地域連携推進会議、苦情窓口等で把握する
手話条例・聞き取り困難症・失語症について
質問:聞き取り困難症の啓発は
答弁:原因や診断基準が研究途上。
障害者福祉のしおりへの掲載、支援センターでのポスター掲示、当事者団体リーフレット配置で理解促進を図る
質問:手話言語条例制定から4年の変化と5年の節目への取り組みは
答弁:講習会、派遣充実、コミュニケーションサポーター養成、園・学校への団体派遣。
5周年では周年行事への財政支援を検討。次期計画は手話施策推進法の趣旨を踏まえた内容にする
質問:失語症者の推計は
答弁:全国20〜50万人を区の人口に当てはめ約1,200〜3,000人(当事者団体登録は17名)
質問:失語症者向け意思疎通支援者は
答弁:区に33名登録(うち都研修修了25名)。今年度から説明会を実施
中村橋区民センターについて
質問:改修後の音響・照明スイッチ・点字ブロックを
答弁:音響ノイズを確認済みでポータブル音響機器の導入を検討。
照明スイッチは視覚障害者に分かるタイプへ変更を検討。
点字ブロックは駐車導線調整の上で設置する方向で検討する
動物対策(マイクロチップ・ペット防災)について
質問:マイクロチップ普及啓発補助金の実績は
答弁:希望者350名超に対し抽選50名のところ辞退者が多く実績12頭。原因究明と募集方法を獣医師会と検討する
質問:ペット緊急連絡カードの導入
答弁:「ペットのための終活のススメ」チラシで周知、都の緊急連絡カードをリンク掲載。イベント会場での配布にも取り組む
認知症施策について
質問:ファストフード店での認知症カフェとの違いは
答弁:身近な場所で気軽に参加可能。従業員もサポーター養成講座に参加。対象は比較的軽度で外出・交流を楽しめる方。サポーターは地域包括支援センター経由で調整
デジタルフレイル予防
質問:フレイル人数割合14%→2.8%の評価
答弁:同一利用者の追跡ではなく時点ごとのユーザー全体の指標。
行動変容の一つと捉えつつ、アンケート等で効果検証・改善に活用する
予防接種について
質問:小児インフルエンザ予防接種助成の9月中前倒しは
答弁:ワクチン効果持続は約5ヶ月であり流行後半の免疫維持の観点から前倒しの予定なし。
流行全体像を捉え国・医師会の意見等を参考に判断する
質疑をもとに私が独自にまとめたメモです。所属会派以外の議員・会派の質疑についても、一部掲載しています。
他会派の質疑については、質問の背景や意図まで当方で判断・解説することはできませんので
正確な内容については、正式な練馬区議会の会議録をご確認ください。
また、本記事では質疑の概要を分かりやすくお伝えすることを目的としているため、
区の現状や今後の方針に対する各会派・議員の政策的な考え方や方向性の違いなどについては省いています。
あくまで独自メモをもとにしたまとめであり、すべての質疑を掲載しているものではありませんのであらかじめご了承ください。
