令和7年度 練馬区 決算特別委員会質疑
議会費・総務費での主な質疑について、独自メモとして掲載します。(注意書きについては下段部分をご確認ください)
この日のメインとなったのは、財政についてです。
10年前の平成27年度決算と令和7年度決算を比較すると約1,088億円(44%)増となりました。
扶助費など削減困難である義務的経費が増えています。(中でも保育サービス経費は10年間で2,3倍(270億円増)となっています。)
区立施設の改修改築やインフラ整備の需要増に加え、物価高・労務単価の上昇が見込まれ、歳出増は当面続くことが想定されています。
区政運営、財政運営などについて
● 質問:令和7年度決算(約3,555億円)を区としてどう総括するか。また、扶助費や投資的経費の増大、歳出増加が構造的なものか、今後の見通しは。
● 答弁:物価・労務単価上昇への対応もあり歳出は過去最大。一方で一般財源の上振れにより多額の基金取崩しや起債を回避。扶助費など義務的経費の伸びが大きく、歳出圧力は一時的ではなく当面続くと想定。
● 質問:財政調整基金(目標600億円)の積立状況と見通し、施設整備基金の取崩し・積立の結果と今後の積立目標額は。
● 答弁:財調基金は7年度末534億円余→積立後573億円余だが、8年度は約41億円取崩しで536億円余に減少見込み。施設整備基金は当初予定していた約68億円の取崩しを回避し22億円余を積立。今後10年の施設改修改築2,400億円に対し、不足見込みの約280億円を積立目標額と考えている。
● 質問:79.6%で17年ぶりに適正水準となった経常収支比率をどう評価するか。事業見直しと財源確保をどう両立するか。
● 答弁:退職手当の隔年発生により8年度は悪化見込み。投資的経費が算定に含まれない点からも楽観はできない。施策の不断の見直しと自主財源・特定財源・基金・起債の適切な運用に努める。
● 質問:飲食料品の消費税率2年間1%引き下げと就業者負担軽減支援金の区財政への影響、補填の確実性、当初予算での計上方法は。
● 答弁:減収は年ベース約29億円で地方特例交付金による全額補填の方向。支援金は人口割合で区分約36億円相当。予算上は地方消費税交付金の減・地方特例交付金の増で計上する見込みだが、特別区が補填対象から漏れないよう動向を注視。
● 質問:ふるさと納税による減収は約62億円(全国19位)と拡大する中、制度見直しを国に求め、区の方針見直しも含めた幅広い議論をどう考えるのか。
● 答弁:廃止を含む抜本的見直しが妥当という考えは変わらないが、影響は看過できない。制度趣旨に沿った寄付メニュー充実を続けながら、区議会・区民の理解を得るため丁寧に検討。
● 質問:令和9年度予算は新区長による初の当初予算編成となるが、何を継承・見直しするか、重視する視点は。
● 答弁:区民・議会・職員の声を政策に反映することを第一に、継続性を重視しつつ見直すべきところは見直す。限られた財源で区民生活に最善を熟慮し、将来世代への責任も見据えて編成。
● 質問:学校改築費が試算の約2倍(80億円超)。財政の持続可能性の認識、公共施設等総合管理計画・学校施設管理基本計画の見直し時期は。
● 答弁:建築コスト高騰は財政運営に大きな影響があり、基金の計画的積立と目標額の毎年見直しで対応。まず来年度末を目途に基本構想を策定し、続いて総合計画・管理計画の見直しを鋭意進める。
防災、災害対策について
● 質問:罹災証明の発行の流れ、システム更新の機能拡充、タブレット調査の効果、組織横断的な実践訓練、調査職員向けファン付き作業服の導入を。
●答弁:大規模災害時は申し出を待たず被害認定を開始。システム更新では応急危険度判定データ活用、ゾーニング調査計画、タブレット入力・写真取込を導入。交付窓口開設時は相談窓口を併設し合同訓練を実施。ファン付き作業服は導入等を検討。
● 質問:感震ブレーカーの無償貸与事業の申請推移と目標達成度、古い住宅での設置不可への相談対応、分電盤交換を含むメニュー拡充を。
● 答弁:無償貸与は3か年目標を上回る申請。木造住宅への3/4購入費補助も実施。設置困難な場合は機器を自由に選べる購入費補助を案内し、種類ごとの特徴をHP・チラシで周知する。
● 質問:都立光が丘公園の給水所・大釜等を都職員で運営できる体制と区の把握、在宅避難と共助をセットで伝えること、防災カレッジ修了者の地域活動への接続把握、多様な担い手を。
● 答弁:光が丘公園の開設は都と区が連携し運営は原則区が担い、職員・地域・ボランティア・応援職員で対応。在宅避難者のニーズ把握は避難拠点中心にマンション防災ガイドブック等で共助を紹介。修了者には活動案内を送り、災害ボランティア145名が登録済み。
● 質問:夜間休日でも避難拠点・輸送拠点(光が丘体育館・総合体育館)を開設できる初動体制、通信途絶時の情報収集・伝達、物流処理能力を想定した訓練の検証は。
● 答弁:本部要員が自動参集し災害対策本部設置、各学校に避難拠点要員が参集。通信は多重化し、障害時は防災行政無線を使用。3月に無線を使った物資輸送訓練を実施し、協定団体の知見をマニュアル反映・資機材充実につなぐ。
● 質問:マンション防災助成の執行率が低い理由、千葉豪雨でマンション設備被害が長期化したことへの認識と止水板等の支援検討、水害ハザードマップの改定内容・配布、8年度改定(警戒レベル整理)の在住者への周知、耳で聞くハザードマップの登録・利用状況、マップ外浸水(内水氾濫)の被害件数、水嚢作成や排水制限の周知を。
● 答弁:7年度は2組合の申請(マンホールトイレ上物)のみ。都がマンション受変電設備浸水対策助成を拡充しており、区も必要な支援を検討。ハザードマップは5万5千部印刷し転入者配布等、8年度は警戒レベル等の変更を区報・訓練・ポスティングで周知。耳で聞くハザードマップは全国約12万人登録、利用者約2倍。浸水被害は6年度59件・7年度16件・8年度現時点21件で、マップ外被害には記載等で注意喚起。水嚢は防災学習動画・訓練・チラシで周知している。
● 質問:避難拠点でのプライベート空間確保の今後の取り組み、テント・エアベッドの使用体験訓練の実施は。
● 答弁:教室等での授乳スペース確保に加え、室内用テントを追加配備。9月12日の震災総合訓練で全拠点がエアベッド設置訓練を実施。資機材のチラシ作成や運営連絡会等で周知・訓練を継続。
● 質問:避難拠点の備蓄のエアベッドと、TKB48(48時間以内の寝具確保)に向けた検討、都からの物資遅延時の対応、支援物資情報共有システムの運用準備、トラック協会との物流訓練内容は。
● 答弁:エアベッドは要配慮者向けで集中備蓄と合わせ1拠点30床。段ボールベッドは協定団体(発災3日目から供給)+国のプッシュ型支援で段階的に充実。備蓄食料は避難者数1.2倍で都備蓄分も事前受入。区独自マニュアルを作成し3月に輸送訓練実施、昨年度は搬入動線・仕分けレイアウト・輸送ルートを確認した。
公契約条例について
● 質問:公契約条例を進める区長の真意と経緯、中小事業者への影響、過去の「実効性に課題」との答弁との整合性、制定しなかった理由、議会への進捗報告、ILO型(労働条件の契約条件化)の採用、下請けへの履行確保・申し出制度、対象範囲・金額の設定、先行自治体を上回る特色ある条例へ。
● 答弁:区長就任前から制定を目指しており、建設業の人材確保や賃金の声を直接聞いたことが背景。これまで法的強制力なく実効性確保に課題があるとして見送ってきたが、新区長就任を機に方針転換。検討委員会(学識・事業者・労働者)を設置し、個別聴取やパブコメも実施。ILO型は有効な手法と認識。対象範囲・金額は検討委で議論し、中小事業者の負担や入札不調も考慮。
公共工事の入札、働き方について
● 質問:入札不調件数(工事43件・15.1%など)と辞退理由、積算期間の延長、改正建設業法の技術者兼任の周知は。
● 答弁:不調の主因は予定価格超過・技術者配置困難・積算期間不足。昨年12月から資格審査を待たず見積もり資料を送付し日数確保。技術者兼任は本年4月公告から制度を取り入れHPで周知。
● 質問:猛暑による労働環境悪化の認識と対応、猛暑日を考慮した工期設定(15日加算)の明示、熱中症対策経費の積算反映、WBGT計測器の設置状況、キャリアアップシステムへの見解、カードリーダー設置支援・モデル工事の実施は。
● 答弁:本年1月から猛暑による作業不能日(過去5年平均15日)を工期に加算。WBGT31超は作業短縮・閉所、交代配置や空調服等を積算に反映し、屋外現場にほぼすべて計測器設置。キャリアアップシステムは技能者登録1人当たり月約3.5回と運用が低調で、現時点でリーダー貸与等の補助は行わないが、モデル工事も含め導入・支援の在り方を研究。
広報、DXなどについて
● 質問:各所管の個別アプリは統合・移行・廃止を含め見直す時期に来ているのでは。
● 答弁:全統合は技術的に難しいが、動線の工夫を研究。
● 質問:地球の歩き方練馬区版の概要、出版に至った経緯と区の協力、80周年(令和9年8月1日)と連動した一体的PR、ホームページリニューアルの進捗とユーザーテスト実施を。
● 答弁:出版社からの提案がきっかけ(区では5例目)。令和9年3月頃発行予定。区はアンケートや写真素材提供等で協力し、区独自ページの掲載を出版社と調整。HPはプロポーザルで優先交渉事業者を決定、令和9年11月運用開始予定。モバイルアクセスは約7割で、ユーザーテストを検討し、公開後もアクセス解析で継続改善。
● 質問:生成AIの利用ガイドライン、個人情報入力の課題と活用条件は。
● 答弁:ガイドラインで業務外利用・個人情報入力を禁止。学習されない仕組み・国内サーバー保存・ガバナンス整備が活用条件で、匿名化によりできる範囲を周知。
男女共同参画などについて
● 質問:居場所事業・LINE相談の実績と感想、民間団体・関係機関との連携強化、支援者研修、女性のためのデジタルスキルアップ講座と都の女性活躍推進条例の周知は。
● 答弁:居場所は延べ71名参加、LINE相談延べ50件・登録992名。約88%が「また来たい」回答。支援調整会議(民間・医療・警察・児相)を設置、民間団体を講師とした専門研修を実施。就職マッチングイベントを企画し、条例はパネル展等で周知。
● 質問:男性相談につながったきっかけ、男性が参加できる講座の実施状況、出前講座の対象・テーマ・周知方法と活用促進は。
● 答弁:男性相談は第2火曜+今年度から第4土曜開設。きっかけはHP・公式LINE・X・総合相談等。親子料理教室(定員1.5倍応募)や男性向け健康・家族関係講座を実施、単身・若い男性の申込少を課題と認識。出前講座は小中高校・事業者・地域団体対象で無料派遣、申し込みはメール・電話・FAX、HPやSNSで周知強化。
防犯対策について
● 質問:個別店舗への防犯カメラ設置助成を。
●答弁:防犯カメラ補助は公道等への設置が対象で、店舗内は事業者負担が一義的との考え。
● 質問:特殊詐欺の区内被害190件・約10億円(3年前の約4倍)、偽警察詐欺が全体の約7割で被害者は30代最多という実態を踏まえ、効果検証と全世代型対策への強化し、複数情報手段を。
● 答弁:録音機貸与・個別訪問に加え、デジポリス活用や啓発動画、消費生活センター連携で現役世代の周知を強化。無線の聞こえにくさには自動音声応答サービスやHPで対応し、練馬情報メール・Jアラート等の情報手段一覧を周知。
質疑をもとに私が独自にまとめたメモです。所属会派以外の議員・会派の質疑についても、一部掲載しています。
他会派の質疑については、質問の背景や意図まで当方で判断・解説することはできませんので
正確な内容については、正式な練馬区議会の会議録をご確認ください。
また、本記事では質疑の概要を分かりやすくお伝えすることを目的としているため、
区の現状や今後の方針に対する各会派・議員の政策的な考え方や方向性の違いなどについては省いています。
あくまで独自メモをもとにしたまとめであり、すべての質疑を掲載しているものではありませんのであらかじめご了承ください。
