「HRTは乳がんになる」という情報の真相。
2002年にニュースになったようです。
アメリカの WHI(米国国立心肺血管研究所)が閉経女性の心臓病や脳卒中の発症を HRT で抑えることができないかを調べるのが目的。
集められた人数は1万6千人。
日本の治験とは程遠く、健康な人が集められた訳ではなく、喫煙者50%、高血圧症率35%、平均年齢は63歳。肥満の人もたくさんいたようです。
先日の勉強会でも「渡り歩きの治験稼ぎが多かったようだ」とのお話もあり、pure(純粋な)治験対象者とは言えなかったようです。
この調査によると
「HRT(子宮のある人に行うエストロゲンと黄体ホルモンの両方投与した場合のみ)の使用期間が5年未満であれば乳がんリスクは高まらない。5年以上連続使用した場合一万人につき8人増える(30人が38人になった)」
というものだったよう。
この「30人が38人になる」が1.26倍、当時のニュースを賑わせた「乳がん26%増加」の根拠なんだそう。

ちなみに家族に乳がんの人がいる場合のリスクは2倍(これってさっきの言い方だと100%増加って言うんですか‥?そんなの変ですよね‥)
喫煙者が肺がんかかるリスクは26倍
タバコ吸ってる人はそれでも吸ってる。結局自分の選択⁈

その二年後にでた英国閉経学会の公式見解では
⚫︎50歳代の閉経女性に適切なHRTを行う場合にはWHI の結果は 参考にならない
⚫︎たった一つのHRT投与法はHRT全体を推測できない(HRT投与法はいくつか有ります)
⚫︎ERT(エストロゲンのみの補充療法)は乳がんを増加させない
などがあったそうです。

結局「乳がんになる」という報道が一人歩きし、その後の訂正されたような報道内容は知らず、なんとなく耳にしたことだけで怖がってるんじゃないんでしょうか。
三つ目の⚫︎の内容からもわかるように悪さをするとすれば「黄体ホルモン」が原因なのではないかということも突き止められてきており、今は乳がんになりずらい黄体ホルモンを使用することなども行われているようです。(先日の勉強会より)

HRTを受ける際には必ず治療前、治療中年に一度は必ず乳がん、子宮頸がん、子宮体癌の検診を受けます。
定期的検診を受けるからこそ、早期発見することもでき安心です。
乳がんの場合早期発見で95%が完治するそうです。
あなたはこの1.26倍、一万人中の38人になるかもしれない確率を高いと感じるでしょうか。
私は高いとは思いませんでした。
それにね、HRTをしなくても5年10年歳を重ねると乳がんの危険性はそれだけで増します。
どちらも同じくらいだと思ったんです。やはり「自分の選択」ですね。


もちろん、すべての人に絶対安全とは言えませんし、HRTを使用できない人も中にはいます。
残念ながら
⚫︎乳がんと診断されている、または過去に診断されたことのある人
⚫︎子宮体癌、子宮内膜ガン、子宮内膜症の肉腫の治療中の人
⚫︎血栓症にかかっている、またはかかったことのある人
などは使用できないといわれており、ほかにも慎重投与または条件付きで使用できる人もいます。

開始する前にはHRTに詳しいお医者さんを見つけること。
必要な検査を受けること。
定期検診を欠かさないこと。
お医者さんとコミュニケーションをとること。
などが大事だと言えます。

今回の内容はともすれば誤解を受けやすい内容で慎重さが求められるため、集英社出版の「Aging BIBLE Vol.1 女性ホルモンの真実」も参考にさせていただきました。
この本では多くの女医さんの更年期の過ごし方や皮膚科の女医さんの更年期体験談が漫画でまとめられていたりします。
もっと詳しく知りたい方にオススメです。