8月15日
Gressoney Saint Jean 1405m 8:00
Col Lazooney 2400m
Niel 1550m 18:00ぐらい
快調な朝
昨日約束した通り、7時15分から朝食のはずなので、時間ちょっとすぎに下のレストランに行ってみた。確かに人が既に来てくれていて、一部朝食の準備がされているが、まだまだの雰囲気である。それでも早く出発したいので、出ているものからいただいた。今日は更に長丁場である。今日のエネルギーをできる限り、朝食で摂取しておきたい。
運動する時以外はほとんど食べないバナナもしっかりいただく。かなり経ってからやっとこ飲み物を聞いてきてくれた。いつも通りカプチーノを頼んでみる。
それにしても、よく食べたのである。ヨーロッパの人たちから見たら、別に普通かもしれないが、バナナからクロワッサン、ケーキと私にとっては、2食分ぐらいである。けど、今日歩くための大切なエネルギーなのだ。
とにかく、朝食を早めてくれたことを感謝して、8時には出発できた。今日は登りが始まるまでは、平らな道を1時間ぐらい歩くのだ。朝のまだ元気な時間に、登りたいとも思うのであるが、そういうコースなので、仕方ない。
私たちにしては珍しく、コースタイムぐらいで歩いていく。途中でスキーリフトがあったり、モンテローザが見えたりする。ここは、モンテローザが売りの夏、冬のリゾートなのだろう。
川を渡ったところから、登りが始まる。途中であの水汲み場があったので、少しだけお水をいただく。まだテルモスには、十分に水がある。
天気はよいが、ラッキーなことに登りの時にはちょうど太陽が山で隠れている状態で登ることができた。これこそ(そんなに早いわけではないが。)早い時間に出発するメリットである。これが昼すぎとかになると、おそろしいほどの太陽の日差しで、ここを登る労力が何倍にもなってしまう。
急な登りがひと段落するとしばらく緩い登りになる。ここら辺には、牛小屋や住宅もあるようである。ある集落を通る時には、犬が吠え中からおばさんが出てきた。リゾートとして住んでいるのではなく、本当にここに住んでいる様子であった。洋服も年季が入っていそうであったし、イタリアの強い日差しで、体全体が日焼けしている。電気が通っていなくても、生活していけそうな逞しさを感じるのである。
いろんな意味で美しい集落だった。
途中で昨日町まで買いに行ったマフィンとリンゴケーキを食べて、ランチとした。あいつはチーズ味のマフィンがだめだったらしく、わたしがマフィン、あいつがリンゴケーキを食べることとなる。あいつによるとリンゴケーキはおいしかったという。
その後もずんずん登り、今日の最高地点 Col Lazouneyに到着だ。ここら辺には、そこそこの登山客がいたのである。標識が少々わかりずらく、違うColをこのColと間違えてしまいそうになったりするが、まあなんとか到着する。
その後地図によるとショットカットもできそうだったのだが、あいつが
”結構すぐ到着するんじゃないの?”
なんて楽観的なことを言うので、ショートカットではなく、予定通りAlta Vie1のコースを歩くこととした。このコースはアップダウンがそれほどあるわけではないのだが、ずっと岩の上を歩くコースとなり、予想よりも時間がかかる。岩と言ってもものすごい岩を登ったりするわけではないのだが、やはり普通の登山道を歩いているよりは時間がかかる。
途中で赤ちゃんを背負ったイタリア人グループとすれ違ったり、犬を連れた手ぶらの人とすれ違う。ここって、どの麓の町からもかなり離れた場所である。そんな山の中に、赤ちゃんと連れてきたり、手ぶらで犬の散歩に来たりしていいのだろうか。山に対する感覚が、かなり違うのだろう。いい意味で、山が特別な場所ではなく、自分の生活に近い位置にあるのだろう。
最後のCol近くでは、かなりガスって来たので、本当の峠には達しない時点で折り返した。このまま上がったとしても、真っ白で何も見えないはずだ。言い訳である。少し遠くからこの峠を見ると、ネパールの旗 タルチョが飾られている。きっとネパール人がこの近くの山小屋で働いているのだろう。
この近くにも山小屋があり、本当はここに宿泊したかったのである。というのも、バルマという山小屋が開いていないことを知り、コース調整をしなくてはならない羽目になったのだ。コース調整の際に、この小屋を発見し、宿泊変更をしたかったのである。しかしながら、本日の宿は、キャンセル不可であったため、当初の予定通りNielのホテルに行くことにしたのである。まさか、あんなことが待ち構えているとは知らずにである・・・。
ここからは、緩やかな下りが始まった。あいつが快調に下りていくのに、追い付かない。途中の湖でオタマジャクを見つけたりして、喜んでみた。
緩やかな下りの後に、急な下りが待ち受けていた。8時に出発してからかれこれ、9時間近くか、さすがに疲れてきた。そして何か食べようとザックのポケットを開けると、ドライアプリコットを発見した。こんな時にいただく甘いドライフルーツは、最高である。あいつにもあげてみた。それから、アミノバイタルの袋も発見した。今こそ飲む時かもしれない。1袋は多いかもしれないと思ったので、あいつと半分ずつにした。
あんずとアミノバイタルのおかげであろう。これらで気のせいかかなり元気を取り戻し、下りを続けることができたのである。それに今日も昨日と同様に、普通の宿であり、シャワーと快適な部屋が待っているのである。
やっとこショートカットしたらすぐ到着したはずである分岐となった。この分岐からNielまでは、きれいに整備された石の道を歩くこととなる。別荘のような素敵なお家があったりする。そして、この道がとてもネパールや日本に似ているのである。あいつも数年前に歩いた日本の北アルプスを思い出したという。
そうしてなんとかNielまで辿り着いた。
試練の夜
Nielに辿り着くとネパールの旗であるタルチョがたくさん飾られているホテルがあった。このホテルが私たちの泊まる宿かと思ったが、名前が違うので、通りすぎ、すぐ先に見える小さな集落の方に歩いていった。
次の集落に行っても、ホテルらしき建物がないし、人もいない。この集落をしばらくうろうろしていると、とうとう人を見つけた。ホテルがどこか聞くと、なんと私たちが違うと思ったホテルが本日の宿だったのである。
またあっちの方に戻らなくてはならない。最後の力を振り絞り、なんとかホテルまで戻ってきた。この頃には、雨がちらほら降り始めたのである。
あいつが先に到着し、ホテルのベンチで座っていた。人は誰もいない。あいつは、アジア人ぽい人に無視されたという。
しばらく待っていると人が来たので、Booking.comの予約を見せてみた。
なんとなく、宿の人たちは焦っている雰囲気である。
宿のオーナーみたいな人がでてきて、私たちは、予約がされていないことを告げられたのである。それにしても、Booking.comで予約がされてなかったのは、これが初めてである。こんなこともあるのである!
おまけに、今日は満室であり、従業員部屋をなんとかすると言っている。
本当であれば、シャワーを浴びて、きれいになってから、評判のよいここのディナーとローカルワインを楽しむはずだったのだが、何だかわけのわからないことになってきた。
これだけで、せっかくの普通のホテルステイの楽しみが、台無しになった。けれども、私たちがディナーをいただいている間に部屋を準備するという。それなので、気をとりなおして、ディナーをいただくこととした。
ワインも前菜も素晴らしく、こんな状態ではあるが、非常に幸せ気分になる。あまり多くは食べることができないので、メインはパスタだけにした。イタリアなので、当然ファースト、セコンドと続くのであるが、前菜もしっかりいただいているし、ファーストのパスタだけでもう十分であった。セコンドを頼まないで正解だったのだ。
その後イタリアのコーヒー(というかエスプレッソのこと)をいただき、それから従業員の女の子に、部屋まで連れて行ってもらうこととした。けれども、忙しかったからだろう。なかなかその女の子も案内に動けなかったらしく、結構な時間待たされた。ミスコミュニケーションかよくわからないが、この待ち時間にも、かなり嫌な気分になってきた。
やっとここっちが外にでて、部屋まで案内してもらうこととなった。その時に、彼女がネパール人であり、クンブー地方つまり私が昨年末に行ったエベレスト街道の地方から来たことを知ったのである。ここにもネパールから出稼げぎに来ている人がいた。なんていうんだろう。アジア人同士、やっぱりヨーロッパの人たちとは違う形で、心を通じることができる。
彼女に案内されて到着した先は、従業員が住んでいる建物で、3人が一緒に住んでおり、トイレ、シャワーが共同の住まいであった。そして、なんと他の人達も後で帰ってくるかもしれないとか、曖昧な感じである。
いや、、、これだったら、山小屋の方が断然よかったのである。
今日は普通の宿で、快適なはずだったのに、何でこんなことになっているのだろうか。ネパール人の女の子はとても優しいし、彼女のせいでもなんでもないのだが、彼女がホテル側に戻ってから、どうしても、どうしても納得がいかなかった。
この集落に、他のホテルがないかどうか、聞きに行くということで、私だけホテル側に戻ることにした。
ホテルのレストランの下の階で、オーナーの人に、別のホテルがないか聞いてみる。しかしながら、この集落でのホテルはここだけとという。他のレストランはあるが、宿泊できるのはここだけという。それからBooking.comで調べた結果、私たちも他のホテルは見つからないなどと話していると、近くの宿があるののなら、そこまでこれから送って行ってくれ、明日また迎えに来てくれるというのだ。
いやいや、、そこまでしてもらうのも、申し訳ない。けれども、この部屋で泣き寝入りも嫌である。そもそも、今日は山小屋に泊まりたかったのに、ここまで来たのは、このホテルが既にキャンセルできない状態だったからである。もしキャンセルできたのなら、もしくは予約されていないことがわかったのなら、さっきの峠近くの山小屋で泊まったのである。
結局、Booking.comで空いている部屋を夜の9時近くに探し始め、オーナーも知り合いであるというある一軒のホテルが、部屋を準備してくれることとなった。
そして、オーナーの奥様がそのホテルまで送ってくれるという。
悪いのは私たちではないが、なんでこんな夜にこんなことになるのだろう。今日は、快適な部屋で、快適に疲れをいやす日であったのに。
結局、その後その知り合いのホテルに向かうこととなった。
10分後に、奥さんが迎えに来てくれた。とても素敵な奥様である。こんな素敵な奥様にも迷惑をかけて、あー、本当に申し訳ない。
奥さんによると、どうやらGressoney Saint Jeanのホテルという。
”えっ!”
今日の朝そこから出てきたのに。意味がわからない。こんなに無理やりGressoney Saint Jeanに戻るって、なんだか非常に間違っている気がする。
奥さんに、「もういい。」と言おうとすると、あいつがもうみんながこの方向性で動いているから、これ以上かき混ぜない方がいいという。
なんだか非常にやるせない気持ちで、奥様の運転で、Gressoney Saint Jeanのホテルに到着した。今日の朝出発したホテルの前も通り、非常に悲しい気分になる。
なんで、、こんな思いをしなくてはならないのか。
せめてもの救いが、明日が大変な日ではなかったということである。
到着した先のホテルは、2つ星だったが、ログハウスの宿で、私たちは、一番広いログハウスに泊まったらしいのだ。とても広く、かなり快適であった。
やっぱり、ここに連れてきてよかったかもしれない。
それにしても、心底疲れたのである。山で既に疲れているのに、こんなことで、どっと疲れた。その日は寝るのが12時を結局すぎてしまったが、いつも通り爆睡だ。
それにしても、予約がされていなかった(たぶん見落としていたのだと思う)が、みんなで全力を尽くしてくれたことには、感謝しなくてはならない。本当にお世話になりました。そして、わがまま言ってごめんなさい。
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ここら辺特有の石造りのお家たち。
石で道ができていた。すごく不思議な感じの場所だった。
おもしろい橋
太陽の光が当たって、とてもきれいに見えた。
前日に町まで買いに行ったマフィン。ブルーチーズのマフィン。本当においしかった。
こんな丘?を横目に道を急ぐ。
きれいだった・・・。
下まで来ると、こんな水水しい草が生えている。
かなり下りてきたとこ。あの水飲み場もある。ここでもありがたくお水をいただいた。
ぼろぼろになったタルチョ(ネパールの旗)がある。











