文章が異様に長いので、写真を先に。

 

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夕方に晴れてきた!

 

 

天気の変わり目は、本当に幻想的な一瞬がある。

 

 

雲の流れが速いのが、写真からもわかる。

 

 

素敵な雲海

 

 

青空も!

 

 

大好きになった大日小屋。

 

驚愕の手作りごはん 本当に素晴らしい夕食だった。本当にごちそう様でした。こんな心のこもった料理を出す山小屋で、働いてみたい思ってしまった。

 

 

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あれ?もう室堂?

 

ひどい腫れ具合の顔であったが、みんな私の元の顔なんて知らないはずなので、まあ気にしない。

朝ごはんは、6時半から。ここでもおもしろかったのは、朝食の卵焼きはテーブルで自分で焼くのである。あの旅館などででてくるあれである。

 

おいしく朝食をいただいて、出発である。

 

あいかわらず天気は非常に芳しくない。今日もおそらく天気予報通り、一日中カッパが必要な天気であろう。

 

泊まっている人たちも、今日はどうするか迷っている人が多い。ある団体グループは、今日も一の越で泊まり、天気がいい明日雄山に登ると言っている。そういう天気のままにのんびり山を楽しむのもおつである。

 

私は、明日の晴れのために、今日は修行と思い、予定通り大日小屋に向かうことにした。

 

完全雨装備をして外にでると、誰かが上から降りてくる。他にも雄山に行こうか迷っている人がいたので、みんなその人にどうだったか情報を聞きたいらしく、人が群がってくる。

降りてきた人は、あの女の方だった。

 

彼女は今日中に自宅に戻らなくてはならないので、明日の青天を待つことはできなかった。試しに雄山方面に行ってみると、道がよくわからず、ものすごい雨風で、あきらめて降りてきたという。

 

私は、この一の越の暴風雨具合からして、本当に無理だと思ったし、これでたとえ頂上に行ったとしても、ガスの中で暴風雨に遊ばれるだけである。

 

それでも、やはり何人かの人達は、雄山に未練があるらしく山荘で、どうするか迷っていた。

 

あの女の方が、室堂方面に下山すると決めたようなので、私も途中まで一緒に歩くことにした。大日小屋に行くには、室堂まで行かなくても、途中の近道があるらしく、その道は室堂までのメインの道と途中まで一緒なのである。

 

地図では一の越のすぐ傍に分岐があるはずなのに、かなり下まで下りてきてしまった。一の越出発後は、分岐に非常に気を付けていたのに、全く気付かなかったのである。

 

どう考えても分岐を見落としてしまったようであるが、また上に登るのも面倒であったし、何といってもあんなに気を付けていたのに、見落としたということは、本当にわかりにくい分岐なのであろう。その分岐がすんなり見つかるかどうかもわからないので、この素晴らしい整備具合の室堂までの道を歩くことにした。

 

それにしても、一の越と室堂間の整備具合といったら、、、ものすごいものがある。山ではあるが、歩くために道が作られている。雨の時は滑りやすく、多少危ない気もするが、山なのに、とても人工的なのである。

 

途中で杖を出そうかと思ったくらい、御影石みたいな石がつるつるしている。人工的に作られた場所だからこそ?雨の日には歩かない方がいいいのかもしれない。

 

2人で楽しく歩いていたからだろうか?あっという間に室堂付近に到着した。30分ぐらいだったのではないだろうか。

 

私は多少遠回りをするはめにはなったが、この天気の中わかりやすい道を通ることができてよかったのである。

 

室堂手前の、立山室堂山荘あたりで、彼女とお別れする。何だかんだいって、2日も同じ宿に泊まっていた。山小屋での早着、昼過ぎからのお酒をこよなく愛す彼女のスタイルが、とてもかっこよく思えたのである。とても新鮮な山小屋の楽しみ方を教えていただけたのである。

 

彼女と別れたあたりからは、傘をさして歩いている人や、今にもしみてきそうなポンチョを着ている団体客が多くなる。晴れていたら、ここら辺は本当にいい景色なのだが、こんな日でかわいそうである。私もかわいそうではあるが、明日のための今日は修行なのである。

 

日本人もいるし、中国人もいる。

 

観光地エリアを通りすぎると、有毒ガス地帯となる。通行止めしているみたいな雰囲気だったので、思わずガスステーションの人に通れるのか聞いてしまった。中の人に面倒くさそうに、通っていいと言われた。おそらくこんな問い合わせが一日に何度もあるのであろう。大日小屋で会った女の子も、ここが通行止めかと思ったという。

 

通行可能とかわかるように、はっきり表示してほしいものだ。

 

有毒ガスがでているので、湿ったタオルなどで口を押えるようにという案内がでている。本当に大丈夫かと思いながら、既に濡れてしまっている私のタオルを口に当てて、歩いていく。確かに、少々変な臭いがする。

 

ここら辺の道もばっちり整備がされている。ライチョウ沢に下りる道は本当にばっちりの石の階段で、下りはよいが、登りはかなりつらそうである。ライチョウ沢から上がってきたテントの人がふうふう言っていた。

 

雨の日の修行登山

 

観光客エリアを抜けると、川を渡らなくてはならなかった。この橋が非常にスリル満点であったのだ。横の柵は特になく、木だけの簡単な橋である。

 

そして、その下の濁流がすごかった。周りには誰一人としていないし、ここで落ちても、誰も助けてくれないだろう。ごうごうと流れる川が、かなりすごいのである。大日小屋で会った子も、ここはかなり怖かったと言っていた。

 

さて、川を渡ると分岐があるはずなのであるが、分岐らしきものがなかったので、そのまま見える道を登り始めてしまった。登り始めて10分ぐらいたってからか、どうしても大日岳ではなく剣御前方面に向かっている気がするのである。

 

やはりどうしてもおかしいと思ったので、川まで戻ってみることにした。

 

川まで戻りよくよく道を見てみると、分岐の看板が倒れていた。そして看板の向こうには、大日方面に続く道がきちんとあったのである。さっきは川の濁流に気をとられて、気づかなかったのだろうか。

 

それにしても、この程度で間違いに気がついてよかったのである。一時間とか登った後に、道が違うことに気づいたりしたら、かなりの精神打撃を受けそうである。

 

気を取り直して、大日方面の道を登っていく。大日方面の道は非常に緩やかであり、木道もあったりする。そういえば、大日岳方面は、とても歩きやすいと聞いたことを思い出した。晴れていれば、かなり素敵な散歩道である。

 

しかしながら、今日は引き続き修行の山歩き。明日が晴れるということだけを信じてひたすら歩くだけである。

 

登山道は、一部川みたいになっているし、岩はつるつる滑りやすい。特にひどかったのは、登山道が、かなり深い水たまりに沈んでいたことだった。深い水たまりをそのままじゃぶじゃぶ歩くしかないのである。かれこれもう何年か履いている靴だからだろうか、ゴアテックスの靴ではあるが、普段の手入れが悪いのだろう、登山靴と靴下がスポンジのように水たまりの水を吸ってしまう。しかしながら、水たまりを歩くしかないので、もう完全にあきらめ状態で、濁った水の中をじゃぶじゃぶ進むのである。水たまりの中を歩いた後は、靴と靴下がさらに泥水を吸い込んで、足が思い。

 

(しかしながら、こんなすごい水たまりも雨が止むとあっという間に消え去るのである。この水たまりはさすがにまだ残っているだろうと翌日も覚悟していたのであるが、この嫌な水たまりは、ほとんど残っていなかったのである。)

 

幸いそれほどきつい道ではないが、雨の中の山歩きはやはり修行のようである。

 

そして、このすごい雨で唯一のいいことというのが、ライチョウさんたちと遭遇できることである。室堂乗越のあたりだろうか、10匹前後の群れが登山道にのさばっているのである。近づいても全く逃げる気配がない。3匹ぐらいのライチョウがしばらくの間、私のことを先導するように登山道をずーーと歩いていた。

 

ここら辺に来るような人たちは、ライチョウをまさか脅したりいじめたりすることはない。それなので、人を怖い対象だと思っていないのであろう。

 

冬毛に代わろうとしているのだろう。茶色と白の毛が混ざってふわふわしているのである。

 

奥大日岳の山頂は、登山道から少し離れている。今日みたいな日に行っても何にも見えないので、明日の帰りに行くことにした。

 

たまにハシゴや鎖もあるが、大日小屋までの道は本当に緩やかな箇所が多く、(晴れていれば)とても気持ちのいい道であろう。

 

しかし、今日は修行登山。とにかく、歩いて、先に進むしかないのである。雨の日だけは、おそらく写真を撮らないからであろう。地図のコースタイムより多少早く到着することができるのである。

 

順調に、七福園と呼ばれる場所まで来た。しかしながら、誤った岩を登ったらしく、なんとなく道を間違えたようである。おまけに、大きな岩がごろごろしており、岩の隙間に麦わら帽子が落ちてて、朽ち果てようとしており、なんだか怖いのだ。ここら辺は、白い〇のマークが大体ついているので、道を見失うことはほとんどないのであるが、マークも半径5-10mぐらいには見つけられない。

 

迷ったかと非常に不安になるが、先の方に、登山道らしき道が見えた。これらの岩を伝っていけば登山道らしき場所に行けそうである。岩にはいつくばって、なんとか登山道までたどり着いた!そして、七福園という看板も発見した。

 

ふう。

 

よかったのである。ちゃんと登山道に戻ることができたのである。

 

ここから小屋まではあともう一息。あと少しで、今日の修行は終わるのである。そしてすんなり大日小屋に到着だ。

 

今日みたいな日は、さっさと濡れたものを乾かし、小屋の中でぬくぬくするのがよい。

 

去年も思ったことであるのだが、山では天候のためにどうしても自分の予定を変えなくてはならないことがたまにある。下界にいると、特に日本では、根性で意志を貫徹しなくてはならなかったり、どんなことがあっても成し遂げなくてはならないみたいな風潮もある。

 

けれども、どんなに人間ががんばったって、どうにもならないことってあるのである。

 

人間がどんなに頑張ってもマイナス20度とか気温で防寒具なしでは、死んでしまうし、特に山などで嵐の中で行動するというのは、死につながる場合もある。

 

去年は、台風で、今年は秋雨前線(山ではそんな生ぬるい感じではなく、私には台風の暴風雨に感じた)で、予定を変更せざるを得ないこととなったが、改めて自然の恐ろしさと人間のちっぽけさを感じるできるのである。

 

できれば、雄山に登って、晴れた山頂の神社でお参りをし、楽しい稜線歩きをし、剣御前に行きたかったのでるが、まあ仕方がない。また何年後かのお楽しみである。自分の命の方がよっぽど大切である。昨日あの天候で、登っていたらどうなっていたのだろうか。ものすごい根性でなんとかなったかもしれないが、なんとなく自分の力量を越えていた感じがしたし、他の方に迷惑や心配かけることになったかもしれない。こんな時の自分の勘というのは、大切にした方がいいのである。

 

せっかく日本に帰ってきたのに、遭難騒ぎや、けがや病気をして予定のフライトに乗れなかったりするのは、嫌である。何といってもこの自分勝手お気楽一人登山を非難されるであろうことが、一番嫌である。

 

もちろんたまには、自分の限界を超えるってことも大切だけど、昨日の暴風雨は明らかに私の限界を超えていた。それなので、いいのである。命の方が大切だから。そういえば一の越の小屋の人も、この時期の稜線での遭難は、結構あるといっていた。ここは特に、おそらく一番簡単に3000m級の山に登頂できる場所なので、観光客と登山者の中間みたいな人もきてしまうからであろう。

 

お気に入り山小屋ナンバーワン

 

「やったーー!」

 

と一人で喜び、小屋のドアを開ける。人がいないので、勝手に入って、カッパを脱いだり、好き勝手をする。そして、受付表に名前を書いたりしてから、ベルでチャリンチャリンと小屋の人を呼んでみた。

 

受付カウンターの横には、売っているお酒やおつまみのメニューがある。今年の今までの小屋に比べるととても垢抜けた感じで、なんだかうれしい。やはり室堂というある意味下界が近いからであろうか。

 

壁には、バスの時刻表などもきちんと明記してあり、登山客が何を望んでいるかわかっている山小屋のようである。

 

小屋の人が予約帳のようなノートに何かを記載しているようであった。もしかして、今日の宿泊は一人かと聞いてみると、あともう1名いるという。

 

かなりほっとしたのである。やはり客が一人だと小屋の人にも何かと迷惑をかけてしまいそうであるからだ。

 

部屋は大部屋。だけど宿泊泊は、2人のはずである。そして、ここは倉庫みたいな部屋が、着替え室になっている。他の客もいいないので、思う存分着替え室を利用させてもらう。ネパールでさんざん経験したからか、到着してからの一連作業が非常に上達している自分がいる。

 

そして、乾いた温かい服を着て、幸せ気分になる。乾いた服というのが、こんなに気持ちいいものだということをまた改めて感じるのである。

 

びちょびちょの服をストーブの前に干し、水の滴る靴を玄関前のストーブで乾かせてもらう。どうか明日の朝までに、少しでも乾いていますように。

 

そしてそういえばお昼を食べていなかったので、何かをいただこうと食堂に向かう。カレーライスとかいろいろできるようであるが、もう2時ぐらいだったので、カップラーメンにしておいた。

 

しかしながら、日本の山小屋で、カップラーメンって、私にとってはものすごい贅沢な時間なのである。日清のカップヌードルが、とんでもないごちそうなのだ。

 

いつもは飲まないスープも、しっかりおいしく飲み干した。あー、おいしい!私がカップヌードルをおいしくいただいている頃に、もう一人の宿泊客が到着したようである。若い女の子である。

 

カップヌードルをいただいてからは、食堂で読書である。小屋の本をお借りして読ませていただく。新田次郎が何冊かあったので、読み始めたら、かなりおもしろい。やはり彼の文章は読みやすく、勢いがある。今日の滞在だけで全て読むことができないのは、わかっていたがこの日の午後をこの本のおかげでかなり楽しませてもらったのである。

 

ちなみに読んだのは、「栄光の岩壁」。上巻の途中までしか読めなかったが、ちょうど戦争前後の時代背景でもあり、のめりこんでしまった。

 

今は、まだ読んでいないたくさんのKindle本がKindleにあるので、買っていないが、いつかまた続きを読みたいのである。

 

 

後から来た女の子とお話ししたり、小屋の人から携帯のつながる場所を教えてもらったりしていると、もう薄暗くなってくる。そして、雨もおとなしくなってきたようである。

 

それにしても、人が少ないからであるが、本当に落ち着ける。小屋の人もとてものんびりした感じで、みんな優しい。宿泊客と小屋の人たちが同じ食堂で、思うままに気ままにすごしている。将棋したり、読書したり、ギター弾いたり、うとうとしたり。

 

他の人が何してても全く気にしないこの気楽さが最高である。当然、こんな雨の日に一人で山に登ってくるのを頭おかしいと責める人もいない。

 

そして、あっという間に、夕食の時間になる。もう一人の女の子は、自炊ということだったので、なんと私一人のために夕食を作っていただいてしまったのである。なんと、申し訳ない・・・。

 

一人分準備してもらった食事は、ほんと素晴らしかった!山でこんな心のこもった手作りごはんをいただいたのは、初めてである。

 

ここの山小屋では、人が少ない時には、冷凍食品などは使わずに、手作りで食事を作ってくれるという。今日の夕食は、全てスタッフの手作りということだった。

 

メインは生姜焼き。日本のお肉というだけで、ありがたいのだが、懐かしい日本の生姜焼き。自分でもつくればいいのであるが、なぜかイギリスで生姜焼きを作り気がしないので、本当に久しぶり。

 

それとサラダのドレッシングもなんとスタッフの男の子が今作ったという。

 

あーー、なんだかいいのである。私が働いていた大きな山小屋もいいのだが、こんなこじんまりした小屋で、こんな形で登山者をもてなしてくれる山小屋という場所もあったのだ!

 

ごはんもお味噌汁もしっかりお代わりして、ものすごい量をいただいてしまった。けれどもいいのである。今日は雨の中、水たまりの中頑張って歩いたから。

 

小屋の人にも、今日の夕食は本当においしかったと大絶賛してきた。

 

小屋の人に教えてもらって、外にでると、素晴らしい景色が広がっていた。剣岳が見えるようになっており、立山の反対方面が全て雲海に覆われていたのである。

 

天気の変わり目に、たまにこんな幻想的な景色が見えるのである。教えてくれた小屋の人たちにも感謝である。そして、明日天気が良くなるであろうということも確信する。

 

夕食後は、またすぐ眠くなり、爆睡・・・。よくあれだけ寝れるものだ。

夜中というか3時ぐらいに起きてみると、すばらしい星空が!やっぱり山って、がんばっただけご褒美をくれるみたいである。

 

9月29日

朝ごはん 6時半ごろ

一の越 2700m 7時半ごろ?

室堂近辺 2450m 

大日小屋 2500m ぐらい 2時ごろ

夕食 5時半ごろ