2日目 8月16日
Oyace 1397m
Col de Vessonaz 2793m
Col de Chaleby 2653m
Cuney 2652 m
文章長いので写真から!
*************
歩き始めたとこと。ずんずんくだっていくので、焦ってくる。
ここら辺は、緩やかな感じでいいかも。これから歩く道が見えて、かつらくちんな雰囲気。
なんとか夕食までに小屋に到着!!!!!
お姉ちゃん大丈夫か?
一番早い時間という7時半に朝食をいただき、出発する。ここの朝食は、セルフでとるのではなく、宿のおねえちゃんが適当にシリアルとかミルクをテーブルまで運んでくれる感じである。
それでもあたたくておいしいカフェオレと焼きたてクロワッサンで幸せ気分になり、今日のためのエネルギーを蓄える。今日からは、山小屋に3泊なので、しばらく下界の気分とはさようならである。
出発前にチェックアウトするのであるが、宿代の請求が激安であった。これはあまりにもおかしいので、お姉ちゃんに間違っているよと教えてあげた。
それにしても、請求漏れのオンパレードである。夕食代は一人分ぐらいしか請求してないし、最後まで私自身も気づかなかったが、ここは朝食代が別であったのに、朝食代も抜けていた・・・。
そして、このお姉ちゃんは、なんとこのホテルのオーナーだという。そして数か月前に、開業したという。このお金がどこからでてきたのかは、非常に疑問であるが、お姉ちゃんもっとしっかりしないと大変かもしれない。
けど、チャーミングでとっても人のいい子なので、私もあいつもとても楽しい滞在ができたのである。まあ、そのうち慣れるのだろう。ちなみに、彼女の弟も手伝いに来ていて、弟の方がいろいろちゃんと把握していた感じであった。
それにしても、兄弟でこんな素敵な場所のホテル経営なんて、ほんと素敵である。
ちなみに、ここは冬も営業しており、冬は私の大好きなスノーシューができるという。いつか冬にも来てみたいのである。
下がってから登る!鹿と遭遇。
さて、今日は約1500m登り、それから多少下がった山小屋に行くのだと、なんとなく地図を見ながら、確認した。しかしながら、そこにはいくつかの落とし穴が・・・。全体イメージはそうなのであるが、その間の登り降りが予想よりもはるかに多く、昨日ぐらい、いやもっとはるかな旅になったのである。
まずはホテルのお姉ちゃんに教えてもらった山小屋コニー(クニーかな?)への道を歩き出す。
今日は、ほとんどが登りのはずなのに、なぜか下にぐんぐん下っている。不安になって、よーく地図を見ると標高の低い川を渡ってからが登りのようである。今日はものすごい登りが続くはずなので、間違っても下りたくないのに、、、、下りは私の予想を反して、かなり続いたのである。
イコールその分また登らなくてはならないのだ。
下の方の川まで下りてくるとかなりいい感じである。朝のまだきれいな空気の中をまさに小川が流れている。本当に素敵な夏の風景の一コマである。
その小川を渡ると、結構すごい峡谷みたいなところに橋が架かっている。二人して、
”おー、すごーーい!”
とびっくりした。
はるかかなた下に川が流れている。橋から見るだけで、足がすくむである。
峡谷を渡ると分岐にでた。
しかしながら、CLOSEなんて書いてある。しかしながら、CLOSEとは、別の方向を指しているようにも見える。それなので、地図的に正しい道を行くことにした。
あとで気づくのであるが、CLOSEとはどうやら私たちが来た方向の地名だったらしいのだ。おまけに、ここはイタリアである。英語は信じない方がいいのだろうか?
いずれみしても、地図的に正しい方向に進むのが正しいのかもしれない。道が閉鎖とかになっていなくて、本当によかったのである。
この分岐からは、ひたすら森林の中の登りである。とにかく、修行僧のようにひたすら登るのである。今日は、ほとんどが登りと昨日から暗示してあるので、大丈夫である。あいつとの会話も少なく、ひたすら登るのだ。
それにしても、森林の中を登る時は、木々が太陽の強い光をさえぎってくれるので、とてもありがたい。昨日も、今日もであるが、木々がさえぎってくれたり、たまたま森林限界を超えた時に、少々の雲が私たちに影を作ったりしてくれて、幸いにもイタリアの強い日差しをずっと浴びることはなかったのである。
今日は、なんと1時間半ぐらい休憩なしで登ってしまったのである。何度も何度も止まっていた昨日とは、雲泥の差である。たった一日だけ歩いただけではあるが、多少山歩きに慣れてきたらしい。
森林を超えそうなところで、またきれいな川が流れていた。あいつがそこで遊んでいる時に、なんと鹿がやってきた。さっきも登っている間に、鹿が急降下しているのを見たが、今度は、水を飲みにきた鹿らしい。
非常に健康的で、筋肉がパンパンしている感じの美しい鹿である。私が鹿がいると何度も叫んだのに、川の流れの音で消され、あいつは鹿がいるのに気がつかなかったらしい。
まあどうでもいいのだが、山の中でちょっとした動物に出会えるのはうれしいサプライズである。
ここら辺でもっともよく目というか耳にするのは、マーモットである。目にするのは、非常に稀なのであるが、マーモットと思われる動物の鳴き声は、非常によく聞こえるのである。
それから、野生ではないが、牛ともよく遭遇するのである。牛は、ここ数年の私たちの非常に大きな課題となっている。
今年は、牛に襲われそうになり、怖い目に遭うことはなかったが、過去に何度も襲われそうになり、怖い目にあっている。
鹿が近距離まで来ると怖いのであるが、鹿は大体自分から逃げてくれるからとてもありがたい。牛も怖いが、鹿が襲ってきたら、もっと怖そうである。あのぷりぷりした足で蹴っ飛ばされたら、かなりの痛手を負いそうである。
森林限界を超えてからは、たまにイタリアの強い日差しに、やられながらも、たまに優しい雲がでてきて、日差しを遮ってくれる。本当に今回は、何度も雲に助けてもらったのである。その雲は、多少の時間太陽を遮ってくれてどこかに行ってしまうが、また別の雲が多少の時間さえぎってくれる。
空全体が雲で覆われているわけではないので、展望は非常によく、遠くの太陽の光で照らされている高い山々も楽しめる。そして、当然青空も楽しめる。
小さい雲が青空の中をたくさん漂っている天気は、イタリアトレッキングの時には、本当にありがたい。もしあの雲がなかったら、太陽の光でさらなるダメージを受けていたはずである。
峠過ぎたのに、また別の峠?
やっとこ、今日の最高地点に辿りつく。これから下っていけば、今日の山小屋までたどりつくはずである。確かに峠を過ぎてからは、順調に下っていったのである。
しかしながら、ずんずん進んでいくと、なぜだか登りが始まってしまったのである!よーーーーく地図を見てみると、なんとまた峠がある。おまけに、そこそこ(200-300mぐらい)も登るみたいなのである。
もう今日の登りが終わったと思ったところで、また別の登りってのは、かなりきついのである。
それなので、途中で嫌になり、時間もどうでもいいやと思い始めて、写真を撮り始めたりしてみた。そうそう、今年の方が去年よりも時期が1週間ぐらい遅いのに、去年よりもたくさんの花が咲いている。
どうやら年により、花の咲く時期も違うようである。
昨日も今日もであるが、時間的に余裕がないので、休憩もなるべく短くしようと急いできたのであるが、ここにきて、この登りでなんだかどうでもよくなってしまったのである。
あいつは、とっとこ先に行ってしまったので、思う存分写真を撮ってみた。それにしても、ほんとたくさんのお花が咲いている。去年は、ほとんど枯草になっていたのと大違いである。それに、以前よりも望遠のレンズを買ったので、それほど動かなくても遠くの花の写真まで、撮ることができるのである。
私が、見えないとこで、写真を撮っていたので、あいつが遅いと怒っている。しばらく行くと、水たまりというか沼?があり、その周りに白いふわふわしたワタスゲみたいなものがたくさん咲いている。
あーあ、幸せと思うのではあるが、峠を越えても、今日の山小屋がまだ見えないことに、少々焦ってきた。やはり写真など撮ってる暇なんてなかったのかもしれない。
地図を見ても、なんだかまだまだ距離がありそうである。また焦ってきた。まだ十分明るいが、少々日も傾いてきた。
なんとしてでも山小屋の夕食の時間までには到着しなくては、山小屋にも迷惑をかけしまう。
ランチをまともに食べる気がしなかったので、きちんと食べていなかったからか、力があまり出ない。それなので、無理やりチョコレートなどを摂取してみた。まあ食べないよりは、ましである。
まだまだつかない&初の鎖場!
無理やり歩いていくと、かなり遠くに山小屋のようなものが見えてきた。
まさか、あそこまで歩かなくてはいけないのか。。。
おまけに、今いる場所から、かなり上のような感じがする。
これは、まだまだ歩かないと到着しない感じである。
もうあまりエネルギーが残っていないが、体の中から残っているパワーを絞りだして、歩いていく。
そうして、ある分岐に辿りつく。私たちが歩いているAlta Vie1のルートもしくは、Passatって書いてある。けれどもPassatって書いてある方が、近道になっている。
それなので、Passatの方を歩くことにすることにした。
進んでいくと、なんだか切り立った崖みたいなとこに、細い道がちょこんとくっついている。そして、立派な鎖もきちんとついている。
あらあら、Passatって鎖場って意味だったのかもしれない。
一応鎖場に対応すべく、カメラや地図をザックに入れて、準備する。基本的にAltaVie1は、鎖場などはないのであるが、この道はAltaVie1ではない。
たまに、こういう道があると別のスイッチが入るので、気分転換にはちょうどよい。ちなみに、ここは私でも怖いと思わない程度なので、全然大丈夫である。日本の北アルプスとかの方がよっぽど怖い場所が、たくさんある。
あいつは、ラストスパートか、とっとこ先に行ってしまった。小屋の人に私もちゃんと到着する予定であることを伝えてほしいのだ。
鎖場を通り抜けると、そろそろである。さっき遠目に見えた山小屋は、もう見えなくなっているが、あと少しのはずである。
と思っていたら、目の前に小屋が現れた!
やっとこ、到着である。時間はもう7時近く。今日は8時半から歩き始めたので、約11時間!ひえーーー、よくまあ歩いたものである。
コースタイムは、6時間35分なので、本当に2倍ぐらいの時間がかかっている。何て遅いのだろう・・・。
山小屋コニーでの夜 個性的な人々
小屋の前のベンチで、あいつがちょこんとおとなしく座って私を待っている。あいつは、私が手配したホテルとか小屋と交渉したり、話したりするのが嫌いなのである。
私は、ひとまず休みたかったので、ベンチに座り、ちょうどその前に水があったので、水を飲んで一息ついていた。小屋の入り口の方に5、6人の人たちが、お話ししているようだった。
しばらく、ぼーっとしていると、小屋の中から小屋のスタッフと思われる人がでてきた。その人がなんと、前の同僚のL君とそっくりだったのである!こんなにも世の中に似た人がいるなんて。こんなこともあるのである。
さて、その人は非常に流暢な英語で、話しかけてきてくれた。どうやら食事の準備の都合らしく、1stコースを何にするか聞いてくる。どうやら、この小屋ではファーストコースのみ選択できるようである。
私は、ミネストローネ、あいつはパスタを選択した。こんなぼろぼろになった日は、やっぱりあったかいスープで体を癒したいのである。
それから、小屋の中を説明してもらって、部屋まで案内してもらう。なんとこの小屋の店員は26人という。なんと小さな小屋なのだろう。そして、今日は13人だけなので、スペースがたくさんあるよということで、私たちは、ドミトリースペースの上の段4人スペースを二人で使わせてもらうことになった。
ラッキーである。
久しぶりの山小屋。不便だけど、やっぱりなんだかこの空間が好き。あいつは、とっとと着替えたりして、なんとか快適に過ごそうとしている。人の出入りもあったのであるが、面倒なので、この場所で私も着替えてしまった・・・。まあ誰にも見られなかったので、まあいいっかということにしておくのである。
そして、すぐ夕食の時間7時半になってしまった。
みんなが一部屋に集まるとやはりそれなりの人数に見える。そして、ここではスペースも限られているので、みんなが1つの長いテーブルに集まっての夕食である。
そうなると、どうしても他の人たちと話さなくてはならない状況に陥るのである。
私たちの隣には、アメリカ人の女の子。そして向かいには、フランス人のツアーグループの人たちがいた。そして、びっくりなのであるが、みんな英語がめちゃくちゃ上手なのである。アメリカ人が英語上手なのは、当たり前だが、フランス人のツアーグループのほぼ全員の英語がかなり上手だったのには、びっくりであった。
アメリカ人の子は、スイスに住んでいて、フランス語も多少できるので、フランス語の会話になってもおかしくない状態であったが、この日は英語で通してくれたのである。それは私たちがいたからだと思われるが、こんな山奥でこんな日本人たちに気を使ってもらったことが、非常に不思議にありがたく感じたのである。
アメリカ人の女の子は、なんとこの小屋に既に5泊ぐらいしているということである。彼女は、スポーツ関係の研究者であり、今は自分の体でもいろいろ試しているということであった。彼女は、数日間ここに滞在し、トレイルランをしているらしい。
毎日いったいどこまで走りに行っているのだろう。おそらく私たちが丸一日かかる距離とかを午前中に行き来したりしてしまうのだろう。この山の中でトレイルランをする人たちとは、私にとっては異次元の人たちである。そして、彼女曰く、ヨーロッパの人たちは、みんな大体このコースタイムぐらいでで歩いているらしいということである。つまり、私は、本当に歩くのが遅いのである。それでもいいのだ。私はこのペースでないと歩けないのだから。
それにしても、一人でこんなとこに1週間近くも滞在するなんて、本当に不思議な人で、おもしろい。本当にまさに、自分の道を行く人である。こんな山奥とかに来ると、いろんな人と出会うことができるのである。
彼女からは、明日のコースがどうなっているか教えてもらったり、雷の対処方法など、いろいろ教えていただいた。本当にありがたかったのである。
彼女は、スイスに来る前はスウエーデンにいたというし、まさにどこでも生きていけそうな感じの女の子であるし、実際にこれからもいろんなチャンスを国境をまたいで、つかんで生きていくのだろう。
日本でもそうなのであるが、山に来ると、本当に自分の信念を持って生きて、行動している人と会う確率が高くなる。私は、ただへらへら生きているだけなのであるが、こういう自分の芯をきちんと持った人と出会うと、自分も!と背筋がその時だけは、しゃんとするのである。しかし残念なことに、下界に戻ってくると、いつものへろへろの自分に戻るのである。
ここの食事も、普通においしい。あいつは、今日もまた赤ワインを頼んでいた。さすがの私も、毎日お酒というのは、あまり体が受け付けないらしい。今日は、(今日も?)疲れているので、ワインを飲んだらすごいことになりそうだったので、やめておいた。やっぱり山では、山のお水がおいしいのである。ということで、テーブルに置いてある山の水をガンガン飲んでいたのである。
ファーストコースは、私はスープ、あいつはパスタ。ここでは、スープは2人だけで、あとはみんなパスタを頼んでいた。スープは、ポテト、豆と野菜がたくさん入った優しい味。やはりボロボロの時のスープは体に染み渡るのである。
メインは、お肉とマッシュポテト。いまだ何のお肉だかわからないのだが、豚肉を塩漬けした雰囲気であった。普通においしく、これまた完食する。そして、デザートはパンナコッタ。ヨーロッパは山小屋でも必ずデザートがでてくる。この食事をあの2人の男の子が作って、準備したのかと思うとなんだか感慨深いのである。
食事後に、みんなでグラッパなどを飲んで、陽気な感じになってくる。そして、今日はフルムーンだから、月を見に行こうということになった。(グラッパとは、イタリアの食後に飲む強いお酒。ちなみに、山小屋スタッフの人が、味見ということで、グラッパではない、何かいい香りのするこれまた強いお酒をちょっとだけサービスしてくれた。これがまた非常に強いのであるが、少しだけ味わうことができて、ちょうどよかったのである。あの方は、本当にいい人であった!ありがとう!)
あるフランス人が、
”Mangetu”
といった。
”へ?”
Mangetuって満月のこと?
なんと、食事中の間は、英語でずっと話していて、日本語ができるなんて、一言も言わなかったのに、実は、日本語を勉強していたというのだ。
ひえ、まさかこんなとこに日本語がわかる人がいるなんて。
彼は、家族で日本にも行ったことがあり、かなり日本のことも知っていた。あーあ、まさかこんな山小屋でこんな話をすることになるなんて。彼は、英語も本当に上手であり、日本への旅行はフリーマイルで行ったとも言ってたし、まあきちんとしたビジネスをしている人なのだろう。
それにしても、山小屋から見た満月もかなり素敵であった。フランス人ツアーグループのガイドが、グラッパで酔っ払ったらしく、小屋の前の水たまりというか沼?に移る満月を写真に撮ろうと長い間奮闘していた。
あーあ、いろんな人がいる。
別に何人でも何語話しても、別になんでもいい。みんな誰が何やってようが、全然関係ない。
ほんとに、居心地がいい。
また小屋の中に入ると、小屋のスタッフの人から君たちは、ピクニックも必要なんだよねと聞いてきてくれた。そうであった。すっかり忘れていたが、明日の食料がないので、ピクニックの予約もしていたのであった。ちなみにこの予約は、3月ごろにしているし、本人たちまですっかり忘れているのに、きちんと把握していてくれたのである。本当にありがたい。
今日もぼろぼろになっているので、爆睡できるはずなのであるが、久しぶりの山小屋だったからか、それとも久しぶりに標高がある程度のところで眠るからか、やはり夜中に何度も目が覚めてしまった。
明日もまたすごい距離を歩かなくてはならないので、きちんと寝て、体力を回復させなくてはならない。
後で聞いたのであるが、ここの二人のスタッフの人のうち1人は、キッチン丈夫の屋根裏部屋で、もう一人はなんと隣の教会で寝ているという。隣の建物が教会だということを初めて知ったが、山奥の教会で一人で寝るなんて!非常にスリリングなことに思えてしまう。
Oyace 1397m
Col de Vessonaz 2793m
Col de Chaleby 2653m
Cuney 2652 m
文章長いので写真から!
*************
歩き始めたとこと。ずんずんくだっていくので、焦ってくる。
ここら辺は、緩やかな感じでいいかも。これから歩く道が見えて、かつらくちんな雰囲気。
なんとか夕食までに小屋に到着!!!!!
お姉ちゃん大丈夫か?
一番早い時間という7時半に朝食をいただき、出発する。ここの朝食は、セルフでとるのではなく、宿のおねえちゃんが適当にシリアルとかミルクをテーブルまで運んでくれる感じである。
それでもあたたくておいしいカフェオレと焼きたてクロワッサンで幸せ気分になり、今日のためのエネルギーを蓄える。今日からは、山小屋に3泊なので、しばらく下界の気分とはさようならである。
出発前にチェックアウトするのであるが、宿代の請求が激安であった。これはあまりにもおかしいので、お姉ちゃんに間違っているよと教えてあげた。
それにしても、請求漏れのオンパレードである。夕食代は一人分ぐらいしか請求してないし、最後まで私自身も気づかなかったが、ここは朝食代が別であったのに、朝食代も抜けていた・・・。
そして、このお姉ちゃんは、なんとこのホテルのオーナーだという。そして数か月前に、開業したという。このお金がどこからでてきたのかは、非常に疑問であるが、お姉ちゃんもっとしっかりしないと大変かもしれない。
けど、チャーミングでとっても人のいい子なので、私もあいつもとても楽しい滞在ができたのである。まあ、そのうち慣れるのだろう。ちなみに、彼女の弟も手伝いに来ていて、弟の方がいろいろちゃんと把握していた感じであった。
それにしても、兄弟でこんな素敵な場所のホテル経営なんて、ほんと素敵である。
ちなみに、ここは冬も営業しており、冬は私の大好きなスノーシューができるという。いつか冬にも来てみたいのである。
下がってから登る!鹿と遭遇。
さて、今日は約1500m登り、それから多少下がった山小屋に行くのだと、なんとなく地図を見ながら、確認した。しかしながら、そこにはいくつかの落とし穴が・・・。全体イメージはそうなのであるが、その間の登り降りが予想よりもはるかに多く、昨日ぐらい、いやもっとはるかな旅になったのである。
まずはホテルのお姉ちゃんに教えてもらった山小屋コニー(クニーかな?)への道を歩き出す。
今日は、ほとんどが登りのはずなのに、なぜか下にぐんぐん下っている。不安になって、よーく地図を見ると標高の低い川を渡ってからが登りのようである。今日はものすごい登りが続くはずなので、間違っても下りたくないのに、、、、下りは私の予想を反して、かなり続いたのである。
イコールその分また登らなくてはならないのだ。
下の方の川まで下りてくるとかなりいい感じである。朝のまだきれいな空気の中をまさに小川が流れている。本当に素敵な夏の風景の一コマである。
その小川を渡ると、結構すごい峡谷みたいなところに橋が架かっている。二人して、
”おー、すごーーい!”
とびっくりした。
はるかかなた下に川が流れている。橋から見るだけで、足がすくむである。
峡谷を渡ると分岐にでた。
しかしながら、CLOSEなんて書いてある。しかしながら、CLOSEとは、別の方向を指しているようにも見える。それなので、地図的に正しい道を行くことにした。
あとで気づくのであるが、CLOSEとはどうやら私たちが来た方向の地名だったらしいのだ。おまけに、ここはイタリアである。英語は信じない方がいいのだろうか?
いずれみしても、地図的に正しい方向に進むのが正しいのかもしれない。道が閉鎖とかになっていなくて、本当によかったのである。
この分岐からは、ひたすら森林の中の登りである。とにかく、修行僧のようにひたすら登るのである。今日は、ほとんどが登りと昨日から暗示してあるので、大丈夫である。あいつとの会話も少なく、ひたすら登るのだ。
それにしても、森林の中を登る時は、木々が太陽の強い光をさえぎってくれるので、とてもありがたい。昨日も、今日もであるが、木々がさえぎってくれたり、たまたま森林限界を超えた時に、少々の雲が私たちに影を作ったりしてくれて、幸いにもイタリアの強い日差しをずっと浴びることはなかったのである。
今日は、なんと1時間半ぐらい休憩なしで登ってしまったのである。何度も何度も止まっていた昨日とは、雲泥の差である。たった一日だけ歩いただけではあるが、多少山歩きに慣れてきたらしい。
森林を超えそうなところで、またきれいな川が流れていた。あいつがそこで遊んでいる時に、なんと鹿がやってきた。さっきも登っている間に、鹿が急降下しているのを見たが、今度は、水を飲みにきた鹿らしい。
非常に健康的で、筋肉がパンパンしている感じの美しい鹿である。私が鹿がいると何度も叫んだのに、川の流れの音で消され、あいつは鹿がいるのに気がつかなかったらしい。
まあどうでもいいのだが、山の中でちょっとした動物に出会えるのはうれしいサプライズである。
ここら辺でもっともよく目というか耳にするのは、マーモットである。目にするのは、非常に稀なのであるが、マーモットと思われる動物の鳴き声は、非常によく聞こえるのである。
それから、野生ではないが、牛ともよく遭遇するのである。牛は、ここ数年の私たちの非常に大きな課題となっている。
今年は、牛に襲われそうになり、怖い目に遭うことはなかったが、過去に何度も襲われそうになり、怖い目にあっている。
鹿が近距離まで来ると怖いのであるが、鹿は大体自分から逃げてくれるからとてもありがたい。牛も怖いが、鹿が襲ってきたら、もっと怖そうである。あのぷりぷりした足で蹴っ飛ばされたら、かなりの痛手を負いそうである。
森林限界を超えてからは、たまにイタリアの強い日差しに、やられながらも、たまに優しい雲がでてきて、日差しを遮ってくれる。本当に今回は、何度も雲に助けてもらったのである。その雲は、多少の時間太陽を遮ってくれてどこかに行ってしまうが、また別の雲が多少の時間さえぎってくれる。
空全体が雲で覆われているわけではないので、展望は非常によく、遠くの太陽の光で照らされている高い山々も楽しめる。そして、当然青空も楽しめる。
小さい雲が青空の中をたくさん漂っている天気は、イタリアトレッキングの時には、本当にありがたい。もしあの雲がなかったら、太陽の光でさらなるダメージを受けていたはずである。
峠過ぎたのに、また別の峠?
やっとこ、今日の最高地点に辿りつく。これから下っていけば、今日の山小屋までたどりつくはずである。確かに峠を過ぎてからは、順調に下っていったのである。
しかしながら、ずんずん進んでいくと、なぜだか登りが始まってしまったのである!よーーーーく地図を見てみると、なんとまた峠がある。おまけに、そこそこ(200-300mぐらい)も登るみたいなのである。
もう今日の登りが終わったと思ったところで、また別の登りってのは、かなりきついのである。
それなので、途中で嫌になり、時間もどうでもいいやと思い始めて、写真を撮り始めたりしてみた。そうそう、今年の方が去年よりも時期が1週間ぐらい遅いのに、去年よりもたくさんの花が咲いている。
どうやら年により、花の咲く時期も違うようである。
昨日も今日もであるが、時間的に余裕がないので、休憩もなるべく短くしようと急いできたのであるが、ここにきて、この登りでなんだかどうでもよくなってしまったのである。
あいつは、とっとこ先に行ってしまったので、思う存分写真を撮ってみた。それにしても、ほんとたくさんのお花が咲いている。去年は、ほとんど枯草になっていたのと大違いである。それに、以前よりも望遠のレンズを買ったので、それほど動かなくても遠くの花の写真まで、撮ることができるのである。
私が、見えないとこで、写真を撮っていたので、あいつが遅いと怒っている。しばらく行くと、水たまりというか沼?があり、その周りに白いふわふわしたワタスゲみたいなものがたくさん咲いている。
あーあ、幸せと思うのではあるが、峠を越えても、今日の山小屋がまだ見えないことに、少々焦ってきた。やはり写真など撮ってる暇なんてなかったのかもしれない。
地図を見ても、なんだかまだまだ距離がありそうである。また焦ってきた。まだ十分明るいが、少々日も傾いてきた。
なんとしてでも山小屋の夕食の時間までには到着しなくては、山小屋にも迷惑をかけしまう。
ランチをまともに食べる気がしなかったので、きちんと食べていなかったからか、力があまり出ない。それなので、無理やりチョコレートなどを摂取してみた。まあ食べないよりは、ましである。
まだまだつかない&初の鎖場!
無理やり歩いていくと、かなり遠くに山小屋のようなものが見えてきた。
まさか、あそこまで歩かなくてはいけないのか。。。
おまけに、今いる場所から、かなり上のような感じがする。
これは、まだまだ歩かないと到着しない感じである。
もうあまりエネルギーが残っていないが、体の中から残っているパワーを絞りだして、歩いていく。
そうして、ある分岐に辿りつく。私たちが歩いているAlta Vie1のルートもしくは、Passatって書いてある。けれどもPassatって書いてある方が、近道になっている。
それなので、Passatの方を歩くことにすることにした。
進んでいくと、なんだか切り立った崖みたいなとこに、細い道がちょこんとくっついている。そして、立派な鎖もきちんとついている。
あらあら、Passatって鎖場って意味だったのかもしれない。
一応鎖場に対応すべく、カメラや地図をザックに入れて、準備する。基本的にAltaVie1は、鎖場などはないのであるが、この道はAltaVie1ではない。
たまに、こういう道があると別のスイッチが入るので、気分転換にはちょうどよい。ちなみに、ここは私でも怖いと思わない程度なので、全然大丈夫である。日本の北アルプスとかの方がよっぽど怖い場所が、たくさんある。
あいつは、ラストスパートか、とっとこ先に行ってしまった。小屋の人に私もちゃんと到着する予定であることを伝えてほしいのだ。
鎖場を通り抜けると、そろそろである。さっき遠目に見えた山小屋は、もう見えなくなっているが、あと少しのはずである。
と思っていたら、目の前に小屋が現れた!
やっとこ、到着である。時間はもう7時近く。今日は8時半から歩き始めたので、約11時間!ひえーーー、よくまあ歩いたものである。
コースタイムは、6時間35分なので、本当に2倍ぐらいの時間がかかっている。何て遅いのだろう・・・。
山小屋コニーでの夜 個性的な人々
小屋の前のベンチで、あいつがちょこんとおとなしく座って私を待っている。あいつは、私が手配したホテルとか小屋と交渉したり、話したりするのが嫌いなのである。
私は、ひとまず休みたかったので、ベンチに座り、ちょうどその前に水があったので、水を飲んで一息ついていた。小屋の入り口の方に5、6人の人たちが、お話ししているようだった。
しばらく、ぼーっとしていると、小屋の中から小屋のスタッフと思われる人がでてきた。その人がなんと、前の同僚のL君とそっくりだったのである!こんなにも世の中に似た人がいるなんて。こんなこともあるのである。
さて、その人は非常に流暢な英語で、話しかけてきてくれた。どうやら食事の準備の都合らしく、1stコースを何にするか聞いてくる。どうやら、この小屋ではファーストコースのみ選択できるようである。
私は、ミネストローネ、あいつはパスタを選択した。こんなぼろぼろになった日は、やっぱりあったかいスープで体を癒したいのである。
それから、小屋の中を説明してもらって、部屋まで案内してもらう。なんとこの小屋の店員は26人という。なんと小さな小屋なのだろう。そして、今日は13人だけなので、スペースがたくさんあるよということで、私たちは、ドミトリースペースの上の段4人スペースを二人で使わせてもらうことになった。
ラッキーである。
久しぶりの山小屋。不便だけど、やっぱりなんだかこの空間が好き。あいつは、とっとと着替えたりして、なんとか快適に過ごそうとしている。人の出入りもあったのであるが、面倒なので、この場所で私も着替えてしまった・・・。まあ誰にも見られなかったので、まあいいっかということにしておくのである。
そして、すぐ夕食の時間7時半になってしまった。
みんなが一部屋に集まるとやはりそれなりの人数に見える。そして、ここではスペースも限られているので、みんなが1つの長いテーブルに集まっての夕食である。
そうなると、どうしても他の人たちと話さなくてはならない状況に陥るのである。
私たちの隣には、アメリカ人の女の子。そして向かいには、フランス人のツアーグループの人たちがいた。そして、びっくりなのであるが、みんな英語がめちゃくちゃ上手なのである。アメリカ人が英語上手なのは、当たり前だが、フランス人のツアーグループのほぼ全員の英語がかなり上手だったのには、びっくりであった。
アメリカ人の子は、スイスに住んでいて、フランス語も多少できるので、フランス語の会話になってもおかしくない状態であったが、この日は英語で通してくれたのである。それは私たちがいたからだと思われるが、こんな山奥でこんな日本人たちに気を使ってもらったことが、非常に不思議にありがたく感じたのである。
アメリカ人の女の子は、なんとこの小屋に既に5泊ぐらいしているということである。彼女は、スポーツ関係の研究者であり、今は自分の体でもいろいろ試しているということであった。彼女は、数日間ここに滞在し、トレイルランをしているらしい。
毎日いったいどこまで走りに行っているのだろう。おそらく私たちが丸一日かかる距離とかを午前中に行き来したりしてしまうのだろう。この山の中でトレイルランをする人たちとは、私にとっては異次元の人たちである。そして、彼女曰く、ヨーロッパの人たちは、みんな大体このコースタイムぐらいでで歩いているらしいということである。つまり、私は、本当に歩くのが遅いのである。それでもいいのだ。私はこのペースでないと歩けないのだから。
それにしても、一人でこんなとこに1週間近くも滞在するなんて、本当に不思議な人で、おもしろい。本当にまさに、自分の道を行く人である。こんな山奥とかに来ると、いろんな人と出会うことができるのである。
彼女からは、明日のコースがどうなっているか教えてもらったり、雷の対処方法など、いろいろ教えていただいた。本当にありがたかったのである。
彼女は、スイスに来る前はスウエーデンにいたというし、まさにどこでも生きていけそうな感じの女の子であるし、実際にこれからもいろんなチャンスを国境をまたいで、つかんで生きていくのだろう。
日本でもそうなのであるが、山に来ると、本当に自分の信念を持って生きて、行動している人と会う確率が高くなる。私は、ただへらへら生きているだけなのであるが、こういう自分の芯をきちんと持った人と出会うと、自分も!と背筋がその時だけは、しゃんとするのである。しかし残念なことに、下界に戻ってくると、いつものへろへろの自分に戻るのである。
ここの食事も、普通においしい。あいつは、今日もまた赤ワインを頼んでいた。さすがの私も、毎日お酒というのは、あまり体が受け付けないらしい。今日は、(今日も?)疲れているので、ワインを飲んだらすごいことになりそうだったので、やめておいた。やっぱり山では、山のお水がおいしいのである。ということで、テーブルに置いてある山の水をガンガン飲んでいたのである。
ファーストコースは、私はスープ、あいつはパスタ。ここでは、スープは2人だけで、あとはみんなパスタを頼んでいた。スープは、ポテト、豆と野菜がたくさん入った優しい味。やはりボロボロの時のスープは体に染み渡るのである。
メインは、お肉とマッシュポテト。いまだ何のお肉だかわからないのだが、豚肉を塩漬けした雰囲気であった。普通においしく、これまた完食する。そして、デザートはパンナコッタ。ヨーロッパは山小屋でも必ずデザートがでてくる。この食事をあの2人の男の子が作って、準備したのかと思うとなんだか感慨深いのである。
食事後に、みんなでグラッパなどを飲んで、陽気な感じになってくる。そして、今日はフルムーンだから、月を見に行こうということになった。(グラッパとは、イタリアの食後に飲む強いお酒。ちなみに、山小屋スタッフの人が、味見ということで、グラッパではない、何かいい香りのするこれまた強いお酒をちょっとだけサービスしてくれた。これがまた非常に強いのであるが、少しだけ味わうことができて、ちょうどよかったのである。あの方は、本当にいい人であった!ありがとう!)
あるフランス人が、
”Mangetu”
といった。
”へ?”
Mangetuって満月のこと?
なんと、食事中の間は、英語でずっと話していて、日本語ができるなんて、一言も言わなかったのに、実は、日本語を勉強していたというのだ。
ひえ、まさかこんなとこに日本語がわかる人がいるなんて。
彼は、家族で日本にも行ったことがあり、かなり日本のことも知っていた。あーあ、まさかこんな山小屋でこんな話をすることになるなんて。彼は、英語も本当に上手であり、日本への旅行はフリーマイルで行ったとも言ってたし、まあきちんとしたビジネスをしている人なのだろう。
それにしても、山小屋から見た満月もかなり素敵であった。フランス人ツアーグループのガイドが、グラッパで酔っ払ったらしく、小屋の前の水たまりというか沼?に移る満月を写真に撮ろうと長い間奮闘していた。
あーあ、いろんな人がいる。
別に何人でも何語話しても、別になんでもいい。みんな誰が何やってようが、全然関係ない。
ほんとに、居心地がいい。
また小屋の中に入ると、小屋のスタッフの人から君たちは、ピクニックも必要なんだよねと聞いてきてくれた。そうであった。すっかり忘れていたが、明日の食料がないので、ピクニックの予約もしていたのであった。ちなみにこの予約は、3月ごろにしているし、本人たちまですっかり忘れているのに、きちんと把握していてくれたのである。本当にありがたい。
今日もぼろぼろになっているので、爆睡できるはずなのであるが、久しぶりの山小屋だったからか、それとも久しぶりに標高がある程度のところで眠るからか、やはり夜中に何度も目が覚めてしまった。
明日もまたすごい距離を歩かなくてはならないので、きちんと寝て、体力を回復させなくてはならない。
後で聞いたのであるが、ここの二人のスタッフの人のうち1人は、キッチン丈夫の屋根裏部屋で、もう一人はなんと隣の教会で寝ているという。隣の建物が教会だということを初めて知ったが、山奥の教会で一人で寝るなんて!非常にスリリングなことに思えてしまう。































