12月24日

Namche ( 3440 m ) - Everst View Hotel (3880 m ) - Namche ( 3440 m )

スーツ二人組の謎

さて、今日は、高度順応のため、ナムチェにもう1泊する。と言っても、ナムチェでぼーっとするのではなく、ここよりも少々標高の高いホテルまでの散歩をすることになっている。このホテルとは、なんとネパール人と結婚した日本人が経営しているということである。どんなホテルだろうか。

そして、やはりどのツアーも予定は、似たりよったりのためか、エベレストビューホテルに向かう人がたくさんいた。

まずあの韓国隊と再会である。

「アニョハセヨー」

と声をかけてみる。そして、向こうも私たちだと気づいたらしく、1日ぶりの再会を喜んでいたみたいである。

それから、カトマンドゥ―の空港からずっと日程が同じのアメリカ人学生風グループもいる。どっかでもあったような気がする日本人グループもいる。

それにしても、また本当によい天気である。しかし、デンディジー情報によると、カトマンドゥ―ルクラ線は昨日も飛んでいなかったらしい。私たちが飛んできた日以降、ずっと飛んでいないこととなる。自分が何の被害も受けていないので、非常に他人事となり、自分達の幸運をありがたがるだけであった。そして、自分達の帰り便の心配なんてする余裕は、この時点では全くなかった。

のんびり散歩しながら、登っていくとシャンボチェに到着、そしてシャンボチェのロッジでお茶をした。最高の天気に、最高の景色の中で、おいしいミルクティー。トレッキング中に、景色のよい中でのティータイム。これがよいのだ。このよさを味わってしまうと、夏のイギリス、パブでビールも少々色あせたものに感じてしまう。スイストレッキングをして帰ってくると、今まであんなにありがたがっていた夏のパブもなんだか味気ないものにいつも思えるのだ。

それから本当の目的地のエベレストビューホテルに向かう。さすが、日本人が経営しているだけあって、ものすごくしっかりした造りのホテルである。カフェは、トレッキング客で賑わっていた。ここでは、コーヒーをオーダー。数日ぶりのおいしいコーヒーであった。

さて、ナムチェに下っている最中に、また不思議な光景を目にした。

そう、昨日のビジネススーツ二人組である。今日は、着替えをしたらしく、生地が厚めの服に変わっていた。

他の登山客にも囲まれ、アイドル状態である。彼らのシェルパらが後ろで苦笑しているのも、非常に笑えるのだ。

彼らは、オーストラリア人であり、チャリティのためにスーツでアイランドピークに登る予定ということである。(欧米では、チャリティーで、マラソンやサイクリングやロングウォーキングに挑戦する人が多いのだ。)

(当たり前だが・・・)山のことは理解しているらしく、これから標高が上がり寒くなるので、スーツの下にたくさん着込むと言っていた。

サンタの帽子を被った彼らと翌日にまた遭遇することになるが、それ以降出会うことはなかった。道中も度々私たちの話題に登場し、とても楽しませてもらった。

イギリスに帰ってきてから彼らにもらったWEBサイトをチェックしてみると、どうやら本当にアイランドピークに登頂した雰囲気である。それにしても、奇想天外な人たちと出会えるのもかなり楽しい。
世の中には、いろんな人がいるのだ。別に、ちょっとぐらい人と違ったっていい。むしろ違う方がいいんじゃないかって、どんどん自分の都合のよい方向に思考が進んでいく。

スーツ2人組のサイト
http://www.suitedescapades.com/index.html

アンジーのロッジに行く シェルパ族とは?

午後は、アンジーのロッジにまた遊びに行った。今日は、オーストラリア人8人の宿泊だけだからそれほど忙しくないと昨日の時点で聞いていた。

しかし、状況が一変した模様であった。

アンジーのロッジの前で、日本人数名がわさわさしており、その数人の日本人たちと彼らのシェルパがロッジに入って行った。
私たちもその後に続いて入っていった。

ロッジでアンジーを探すが、アンジーがいない。キッチンにずうずうしく入っていくと、アンジーの奥さんがいて、ばたばたしている。どうやら、今日の宿泊客が増えた模様である。先ほどの日本人グループと彼らのシェルパが食堂で、なんだかわさわさしているし、昨日言っていたオーストラリア人も既に到着している雰囲気である。

アンジーはどこに行ったのか?

あまりにも忙しそうだったので、

「何か手伝うよ~」

とアンジーの奥さんに言うと、

「いいから、座って」

みたいな感じで言われるが、あまりにもなんだか大変そうである。

「私たちで何かできることあったら言って~」

と再度言うと、洗ったばかりで濡れているお皿、スプーンとか、布切れを渡してくれた。
どうせすることもなく、こういう作業は、山小屋作業みたいで好きなので、楽しんでやってみた。なぜか水があまりよく拭きとれないが、この布を渡されたので仕方ない。

アンジーが到着するまでのお皿拭き、かなり楽しかった。しかし、Keikoさんまで巻き添えにしてしまい、申し訳なく思う。

さて、アンジーが帰ってきた。
なんと水が凍ってしまったため、いろんな場所が大変だという。おまけにアポなしの宿泊客がたくさん来たという。

こんな大変な状態に、ひょっこり訪れてしまった。おとなしく帰ればよかったのかもしれないが、好意に甘えて長居してしまった。

私たちがキッチンにいる間に、たくさんのシェルパが出入りし、おまけに流しの蛇口が外されたり、とてもばたばたしていた。今考えても、あんなタイミングに行ってしまって、悪かったなあと思う。

しかしながら、アンジーからは、今まで全く聞いたことなかったいろんな話をしてもらうこととなった。はっきりいって、アンジーとは日本人の友達みたいな感覚でずっと一緒にいた。当然、日本語も話せるし、日本のことも十分すぎるほど知っている。ネパールのことを話したことは、ほとんどなかったのである。

シェルパとは、「東の人」 という意味であり、チベット系の民族という。そして、シェルパ語は、チベット語と非常に似ているという。国は違うが、宗教、言語的に圧倒的にチベットに近いのである。

シェルパ族の宗教は、チベット仏教であり、アンジーのロッジにも、大きな仏間がある。畳何畳分にもなる大きな、立派な仏間である。仏間の壁等には、立派な絵が書いてあるが、それは全てお坊さんが描いたものだという。そして、この仏間では、20人もの僧侶を招いて、お経を唱えることもあるという。

そう、このトレッキング中に、お経を唱えている人たちをたまに目にした。パクディンのロッジのおばあちゃんも、ルクラのロッジのおばあちゃんも、数珠玉を数えながら、ずっとお経を唱えていた。

ネパールに来ているのに、なぜか「チベット」という単語を非常によく聞く。

以前は山の仕事をしているのは、シェルパ族がほとんどであったが、最近はシェルパ族ではなくてもガイドの仕事をする民族がいるということである。シェルパ族は非常に日本人と似ているのであるが、そういえばインド人風の人とかもシェルパの仕事をしていたりする。

そして、とうとう誰かから呼ばれて、アンジーは水対策のためにどこかに行かなくてはいけなくなってしまった。私たちは、アンジーの奥さんから、素敵なおそろいの帽子をいただいた。この帽子をかぶって、カラパタールとゴーキョに登頂するぞと心の中で誓ってみた。

シャワーを浴びないこと & 水が凍る寒さで眠るということ

さて、私の行く前の数少ない懸案事項であるシャワーに関してである。まずルクラに入ってからは、シャワーを浴びることはできないと聞かされていた。ということは、19日間もシャワーを浴びることができないのである。

今までの人生で、19日間シャワーを浴びない、もしくはお風呂に入らない日が続いたことはない。自分の体がどんな状態になっていくのか、想像もできないのである。

けど人間、ちょっとやそっとでは、どうにかなるものではない。

なんてことないのである。

しかし、この感想になったのは、全てKeikoさんのおかげである。快適グッズをほとんど持っていかなかった私は、快適グッズのほとんどをKeikoさんから頂くことになったのである。

さて、高度的にも、トレッキングのハードさに関してもまだまだ序の口ではあるが、既に3日目となり、毎日を快適に過ごすためのこつがなんとなくわかってきた。ほとんどがKeikoさんのアドバイスによるものではあるが・・・。

トレッキングが終わり、ロッジの部屋に入ってからは、着替え&シャワー浴びないけどなんとかするタイムである。

まず、トレッキング時に着ていた服、きついトレッキングタイツを脱ぎ、夜用と決めたあったかい、緩やか服に着替える。私は、分厚いインナーズボン(ようするにももしきみたいなの)に、ダウンのズボンを履き、その上に夜用と決めたズボンをはいていた。夜用の靴下も決めて、2枚重ねて履いていた。上は、冬用の分厚い下着に、フリース、ダウン、その上にかっぱを着ていた。

ダウン上下でもこもこし、全身シュラフ女みたいな感じである。

それと絶対に欠かすことができないのが、毛糸の帽子である。まず暖かい。そして、何といっても、長期間洗ってない髪を人前にさらすことはできない。そのために、毛糸の帽子は超必需アイテムなのである。トレッキング中は暑くなるために、夏用の帽子に変える時もあるが、ロッジに到着してから、寝る時も、毛糸の帽子はずっと私の頭の一部のようになっている。

それから寝る前に、フリースの手袋をはめ、カメラの充電池をポケットに入れて眠るのだ。この手袋があるのとないのでは、寒さの感じ方がまた違うのだ。

初日に、Keikoさんから夜用の服に着替えると聞いて、目からうろこ状態であった。そうか!そうすれば、かなり快適に夜を過ごすことができると、私も夜用の服を選抜したのだ。

そして、この着替えをする間に、体拭き、ビオレなんとかシートとかで、体を拭くのである。そして、今回の大ヒットがKeikoさんからいただいたおしりふきである。あのおしりふきがなかったら、どんなことになっていたか、想像もしたくない。本当に、Keikoさんに、大感謝である。

ちなみに、トレッキング中に着ていた服は、当然1日限りではない、夜の間に干しておくと、翌日にはなんだか乾燥してまた来てもそんなに嫌ではないのだ。19枚もシャツなんて持っていけないので、数日間は同じシャツを着なくてはならない。

もしこういうことが嫌だなって思うなら、残念ながらネパールトレッキングには来ない方がいいかもしれない。毎日がものすごい苦痛になってしまうだろう。そして、ネパール嫌いになって、帰ってしまうかもしれない。

しかし、こういう経験をすることは、自分の現在の生活がどんなに、便利で恵まれているのかを認識させてもくれる。
今、日本では、窮屈な社会で精神が疲れている人が多いと聞く。こういう人々こそ、このような生活を体験すべきだと思う。ネパールの田舎の村の生活を見て、シャワーのない生活をしたら、疲れている場合じゃないと思うはずだ。

話はそれたが、着替え後は、ベットメイキングである。この季節の夜は、一般的に非常に冷える。かなりのロッジで、トイレの水(トイレの話題は後ほど)が、夜に凍ってしまっていたので、夜はマイナスになっていたはずだ。そんな環境で、何とか快適に眠るために、私が今回やっていたベットメイキング方法を紹介したい。

まず日本の母親から数年前に送ってもらった宇宙マットを下に敷く。キリマンジャロで大活躍したので、ネパールにも持ってきたのだ。ネパールでは、シーツとして下に敷いていたが、今思うと掛け布団の一番上とした方が暖かったのではないかと悔まれる。まあ、過ぎてしまったことは仕方ない。次回、どっちがあったかく寝ることができるか、実験すればよい。

それからシュラフインナーを敷き、シュラフの中の毛布、シュラフ、そしてロッジの布団を掛けるのだ。ロッジの布団がついていない場合には、布団くれといえば大概のロッジで布団を出してきてくれるので、心配ない。

たぶんシュラフを閉じて、中に入ればもっと暖かいはずなのであるが、私はどうもシュラフの中でミイラになって眠るのがあまり好きではない。そのため、どうにかしてミイラにならないで、寝返りも自由にうてる体勢で寝たかった。そのため、シュラフはいつも掛け布団代わりにして使っていた。

それから、高級ツアーのメリット。毎晩カルマジーから湯たんぽをもらい、ダウンの中にいれて湯たんぽを抱えて寝ていた。この湯たんぽがなかったら、耐えられそうもなかった日が幾晩もあった。

もし12月、1月ぐらいにネパールに行く方がいらっしゃったら、湯たんぽサービスがあるか確認した方がいいと思う。そして、湯たんぽサービスがない場合には、日本から小さい湯たんぽでも持っていった方がいいと思う。

それから、トイレ事情に関しても少々。

まずトレッキングしている最中には、トイレットペーパーなるものが備え付けられているトイレは、皆無であった。Keikoさんから事前にトイレットペーパー持ってくるように言われていたのだが、いったい何個必要なのかさっぱりわからない。そして、足りなかったらどうしようと真剣に心配した。

しかしながら、トイレットペーパーは、どのロッジでも売っている。トイレットペーパーは、大体どこでも100から200ルピー(100円から200円くらい)であり、まあ高めではあるが、私のように真剣に心配するような事項ではない。

トレッキング中に泊るロッジは、外国人トレッカーのための宿泊施設ではある。ピンキリではあるが、途上国のトイレなので、ある程度覚悟をして行かないと、ショックを受け、ネパールが嫌いになってしまうかもしれない。それなので、少々のものを見ても動じないぐらいの覚悟はしておいた方がよい。

まずトイレは洋式とネパール式(和式に似ている)の2種類ある。そして、水洗であっても、この季節は凍結しているために、大体のトイレに大きなかめが置いてある。そこから水を汲んで流すのである。
そして、一晩するとこのかめの水が凍っているのである。それなので、バリッと氷を割って、水を流さなくてはならないのだ。

そして、外のトイレであれば、私たちが”ワイルド式”と呼んでいるタイプもある。掘立小屋の下にただ穴があるだけのネパール式である。当然、水を流す必要もない。詰まることもないので、こっちの方がいいと言っていた人もいた。

それから、手を洗うための水もない。そのため、消毒液のようなものが必要である。私たちは、「手ピカジェル」を利用していた。西洋人も似たようなものを持っていた。「手ピカジェル」は、キリマンジャロの時に大活躍していたが、今回も大活躍となる。

そうそう、夜のトイレ3点セットがある。
夜寝る時は、ヘッドライト、トイレットペーパー、手ピカジェルを、すぐ手の届くところに置いておくのだ。そうすると夜のトイレに起きる苦痛が10%ぐらい軽減される。これに気づくのは、かなり後になってからであったが・・・。

そして、朝の儀式に関しても少々。

これもまた高級ツアーのメリット。毎朝カルマジーがモーニングコール兼、朝の紅茶を部屋まで持ってきてくれる。日本だと日の出前には起き、ご来光を拝みにいくのが普通ではあるが、19日もあるからいいやと早起きをすることはほとんどなかった。むしろやっと暖かくなったベットから出るのが、非常に辛かった。

TEAを飲んでぼっとしていると、カルマジーが今度はお湯をいれた洗面器を持ってきてくれる。これがなかったら19日間シャワーなしは、厳しかったかもしれない。

まず顔を洗い、その後は頭を洗面器にがばっと浸けて、髪の毛の頭部分だけを濡らすというか、洗ってみる。私は髪が長いので、全部濡らすのではなく、頭部分だけをちょっと濡らす感じである。これだけでもかなり違うのだ。これもKeikoさんに教えてもらった。私だったら、このお湯で頭まで洗おうって発想に辿りつかない。

それから靴下を脱いで、足湯状態となる。あれだけのお湯を大活躍させてもらう。そして、足を熱いお湯につけるということが、本当に幸せなのだ。しかし周りの気温が低いので、どんどんお湯が冷めていってしまうのが、とても悲しいのだ。


Keikoさんに残月と山を一緒に撮るときれいだよと言われて撮った写真



これが、まさに思い描いていたナムチェ




シャンボチェのロッジでミルクティー







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朝のお茶: 6:30
朝食: 7:00
出発: 8:30 Namche ( 3440 m )
お茶: 11:00 Everst View Hotel( 3880 m )
到着: 13:00 Namche ( 3440m )
ランチ: 13:30
夕食: 18:30

泊った宿:Camp D'Base