ユングは晩年、「私の仕事の目的は神経症を治すことより、
ヌーメン的なものに近づくことにある」と語っていたという。
「ヌーメン的」というのは「心霊的」というのが直訳だが、
人が及ばない宇宙の偉大な力や神秘性に対して
畏怖や畏敬の念を抱くことではないかと思う。
また、真善美に触れたときや、魂が震える感動などは
ヌミノース体験(ヌーメン的体験)という。
どんな出来事が私たちに降りかかっても、
生かされている、そのことに意味があると感じるとき
私たちは静かに自分を受け入れることができるのだろう、
過去の自分を超えて。
それもヌミノース体験なのではないだろうか。
最近は既存の心理学とトランスパーソナル心理学の融合が
みられるようだが、「なにか偉大なもの」に触れるとき、
私たちは魂の奥底にある自らの癒しの力に触れ
手を合わせて感謝をするのかもしれない。