
1977年5月のとある日、多くのロック未経験の子供たちにとって衝撃的なテレビ番組がオンエアされました。
その番組の名前は「ヤング ミュージック ショウ」
当時NHKで定期的に放送されていた洋楽ライヴ専門の番組であり
それまでにもいくつものアーティストのライヴがオンエアされており
多くの洋楽ファンを獲得していたのですが、その日は東夷番組の中でも特別な日となったに違いありません。
その日登場したアーティストはご存じKISS!!!!!
言わずと知れたアメリカンハードロックの第一人者であり
シアトリカルなステージングで一世を風靡し、現在でも第一線で活躍しているバンドであります。
昨年リリースの最新作「MONSTER」は、還暦を超えた今でも現役であることを証明する
中々の秀作でありましたね。
さて、そんな放送に心動かされた少年がここにもいました。
それまでロックなんてものに全く興味がなく、むしろ周囲の大人たちの洗脳によってBEATLESでさえ「ただ煩いだけ」と思い込んでいたオジー少年。
ただ彼にはKISSにのめり込む明確な理由が存在していたのです。
それは、幼少のころから怪獣映画に夢中で、幼稚園時代から近所の映画館で「ゴジラ」や「ガメラ」の新作が上映されると、一人で映画館に出向居てしまう程の怪獣好き。
'77年当時中学校に上がったばかりで怪獣は卒業していたはずなのですが、そこはまだまだ子供。
同年4月の来日を報じた新聞記事に掲載されたメンバーのルックスに興味を持たないわけはありません。
ただ、ロックなど一切聞く様な耳を持たない我が両親の下では、そんなKISSなるバンドがどんな演奏をするかなど知る由もなかったわけであります。
そんなある日、朝はNHKしか見ない家庭環境にあって、朝食後にオジー少年は衝撃的な映像を目にします。
「ヤング ミュージック ショウ」と言う番組の中でKISSのライヴをオンエアすると言うではありませんか!!!
しかもほんの30秒ほどの番宣の中から聞こえてくる演奏が何だか知らないけど格好良いぞ!!!
(確かDetroit Rock Cityだったはず、そりゃあのイントロを聴いたらねえ・・・・)
これは見なくてはならない!!!何があっても見なくてはならない!!!と妙な使命感を持ったオジー少年は、放送当日の5月のとある土曜日、放課後の友人達とのコミュニケーションもそこそこに(まだ当時は土曜日は半日授業だったのです)自宅へと直行、急いで昼食を済ませテレビの前に陣取ったのであります。
そしてついにその時は来ました!!!そこに繰り広げられた光景、派手なステージセット(今見ると結構暗くて小さいですけどね(笑))派手なパフォーマンス、そしてなんだか良く判らないけどハードロックと呼ばれるその格好良い音と曲に完全にノックアウトされてしまったのです。
それからしばらくはその余韻の中で暮らしていましたが、やはりKISSの音を常に手元で聴いていたいという思いが募り、そしてその放送の翌週の週末に、意を決して1か月600円のなけなしの小遣いを握りしめ最寄駅前のレコード店に向かったのであります。
600円で買えるレコードと言えばシングル盤、とりあえずシングル盤でも2曲は聴けるから良いかと思い、シングル盤コーナーへと向かいます。
売り場の「カ行」のコーナー(Kのコーナーで無いところがこの時代ですね)を物色していると・・・・。ありました「キッス」のコーナー!!!!
見ると10種類くらいのシングル盤が並んでいる、全部欲しいけれど1枚がこれまたお誂え向けと言うべきか600円、と言うことはどれか一つを選ばなくてはいけない。
さてどれにしようかと思い悩んだオジー少年の目に飛び込んできたのが、この「HARD~」ジャケットなのです。
どうです?なんか凄そうに見えません????
さらにジャケット以上に強いインパクトをを持ってオジー少年の目に飛び込んできたのが、このタイトルの「ハード ラック~」と言うイディオム。
当時は今ほど英語の知識を持った子供が少ない時代、当のオジー少年も英語の知識がほぼ皆無に近く、この「ハード ラック」とkISSの代名詞と言われた「ハード ロック」の意味の違いなど全く分かる訳もなく、「同じハードで、ラとロが違うだけだし、きっと凄い曲に違いない!!!」そう考えてしまったのであります!!
そうまさに「ハード ラック!!!」
意を決してそのレコードを手に取りレコード店のレジへ、そしてそそくさと、そして意気揚々と家路についたオジー少年の胸はまさに初めてのロック、それも「ハードロ(ラ)ック」のレコードへの期待感に胸が張り裂けそうでありました。
そして帰宅、嗽手洗いもそこそこに居間にあるモジュラーステレオにレコードをセット、最高の期待感を持って待ち構えたオジー少年の耳に飛び込んできた音は
ガアア~ン!!!!!!!!
これは、スピーカーからではなく心の中で鳴り響いた音・・・・・
そうです、期待していた音とは180度違う美しいアコギの音だったのであります・・・・・・・
次の瞬間スピーカーの前でひっくり返るオジー少年の姿がありました・・・・・・
あ~あ、そんな思い出の1枚がこの「ハード ラック ウーマン」なのであります。
いや、もちろん良い曲なのですよ!!
大好きな曲の一つですしね(苦笑)
そんな「My fist ``kiss''」の思い出でした・・・・。
(^^;