Christmas Story of Ikchee 〜後編〜
(前編はコチラ )
そうして、冬が終わるころ
いくちーのもとに
ちっちゃな弟がやってきました。
弟はりっくんと名付けられました。
Date taken : 13rd of Mar 2019
いくちーは嬉しくて仕方ありません。
でも、触ると壊れそうなくらいに
ちっちゃくて
いくちーはりっくんに近づくことすらできません。
いくちーは怖かったのです
心を開き人と交わることが。
外の世界に出ていくことが。
自分ではない存在を受け容れることが。
だから、ずっと、ひとりぼっちだったのです。
どうやってりっくんと友だちになったらいいのか、
わからなかったのです。
りっくんがやってきて、
いくちーにとっては、
いいことばかりではありませんでした。
積み木を積んでも壊されるし、
おやつは半分こになっちゃうし、
夜はぎゃんぎゃん泣かれてうるさいし。
だけど
りっくんはいつだって、いくちーの隣にいました。
春も、夏も、秋も、ずっと。
Date taken : from spring to autumn of 2019
そうしてまた、クリスマスの時期がやってきました。
サンタさんは言いました。
「クリスマスプレゼントは何が欲しいのかな」
Date taken : 18th of Dec 2019
「クリスマスに欲しいものは…」
サンタさんの問いに、いくちーは答えました。
「りっくんがいてくれれば、それでいい」
いつのまにか、
いくちーはりっくんといることが自然になっていました。
積み木は壊されたって
何度でもやり直せるのだと知りました。
一緒に食べると
おやつはもっと美味しくなるのだと知りました。
一緒に布団に入っていると、あったかくて、
安心して眠れることを知りました。
「これからも、ずっと、
りっくんが一緒にいてくれれば、それでいい」
サンタさんは微笑みながら頷きました。
Date taken : 23rd of Dec 2019
いくちーはもう
人と交わることも怖くありません。
だって、りっくんが怖くないと教えてくれたから。
外の世界も怖くありません。
だって、りっくんが隣にいてくれるから。
自分とは違う存在を受け容れることも
怖くありません。
だって、
りっくんが自分を受け容れてくれたから。
いくちーはもう、ひとりぼっちではありませんでした。
「これからも、ずっと、一緒にいられますように」
ある晩、いくちーが眠りについたのを見計らうと
子ブタは動き出しました。
子ブタは役目を果たしたのです。
いくちーにはもう、子ブタは必要ありませんでした。
赤い風船に乗って
子ブタは空高く飛んでいきます。
いくちーとりっくんが一緒にすやすやと
幸せな寝息を立てていることを
見届けて。
おしまい
※趣味アートによるオリジナルストーリーでした。
お付き合いいただき、ありがとうございました![]()
メリークリスマス![]()
皆さまにとっても
願いの叶う素敵な夜でありますように![]()










