こんばんは〜!!
汗だくのお盆休みとなりました💦
連日の酷暑、みなさまお身体お大事にしてください。。
ここ数日は
川上未映子さんの『夏物語』(文藝春秋)と
ひたすら向き合っていました。
夏の物語、かと思って手に取ったのですがそうではなく、夏目夏子、というひとりの女性の生き様が書き尽くされた物語でした。
この物語を読んでいると、ひとりの女性の話をえんえんと聞かされているような、いや実際そうなのですが、イメージで言うと、わたしと夏子が隣同士椅子に座っていて、夏子がえんえんと喋っているのをひたすら傾聴しているような感覚に陥りました。
夏子は物語上の人物のはずなのに、わたしの身近にいそうな生々しさがすごくあって、いま、わたしはこの人の話を全身全霊で受け止めることに集中すべきだ、と思うような迫力がありました。
この物語は第一部と第二部に分かれていて、第一部では夏子の姉・巻子とその娘の緑子の親子関係が夏子の目を通して描かれ、第二部では夏子自身が「親」になろうとするまでの葛藤の様子が描かれます。
第一部では、夏子と巻子が育った家庭がかなり貧しく、若くして数々の苦労を強いられてきたこと、大人になって貧しさはいくらかマシにはなったもののキツキツの暮らしが続いていること、緑子がある時から巻子と一切口を聞かなくなったことなど…考え出したらキリがないぐらいに出てくる憂鬱の種をどうにかこうにか避けながら現実的に生活を続けていくふたりの姉妹の姿が印象に残ります。
姉の巻子が数々の憂鬱を晴らすために「豊胸手術」というななめ上の方向に舵をきろうとするところがなんともシュールでおかしく、そしてちょっと痛ましくて、読みながらずっと胸がギュッとしていました。
第一部の見どころは母娘の和解のシーン。彼らが自分なりに一生懸命に生きようとした姿に胸打たれました。
第二部では夏子の苦悩と葛藤がえんえんと描かれます。
夏子は小説家を目指して大阪から上京し、10年以上経ったのちに作家デビューを果たしますが、筆が思うように進まず、別のことに興味を持ち始めるようになります。
それは子どもを産むということ。
夏子は独身で、元彼とのトラウマ的な経験があるため恋人をつくる気はなく、ひとりで子どもをつくる方法をネットで調べることが習慣になっていました。
具体的な方法を調べていくうちに興味はどんどん強くなり、精子提供(AID)のトークイベントに顔を出すようになるのですが、そこにはいろんな意見があり、いろんな立場の人がいて、夏子の思いは揺れに揺れるのです…。
ブログタイトルにもしましたが、人生に正解はない、というのがわたしの信条で、いろんな生き方や価値観を受け入れていきたい、やわらかい視点を持ちたい、というのがこのブログのモットーでもあります。
人生に正解はないという言葉の意味は読んで字のごとくなのですが、人生に「正解/間違い」という考え方を持ち込むことがナンセンスだ!という思いがこもっています。
ですが、分かっていてもどうしても「正解」を見出してしまい、自分の選択に迷ってしまう場合もあるのだと痛感しました。
やっぱり固定観念(常識とか世間の目とかも含めた)は強いし、それに抗う(反抗したくてしているわけじゃなくても)にはめちゃくちゃエネルギーがかかるし、子どもをつくるということ、子どもを産み育てるというデリケートな分野においてはそれがより一層強い、ということを第二部でひしひしと感じました。。
ほんとに最近、わたし自身も妊活に意識を向け始めていて(この物語に妊活系の要素があるとは思わなかったので、いま自分の興味ある分野と偶然にリンクしたことに驚きました!)、「母親」「親」という固定観念の強さをビシバシ感じていたところだったので、夏子がひたすら悩みぬく様子に心から共感しました。
そして第二部では夏子の思いを揺るがす声が多く入ってきます。
それは親のエゴ、無責任、世間体、当事者としての嫌悪感、などなどの言葉が使われて夏子の心を揺さぶります。
子どもを産んだ人、産まない人生を歩んでいる人、子どもを産んだことで自分の自由が奪われた人、夏子はこうしたさまざまな立場の人から当事者の声を聞き、そして自分の家庭環境を思い出して夜な夜な不思議な夢を見ながらうなされる日々を送るのです。
この物語の魅力的なところは、子どもをつくり・産み育てるということを「きれいごと」にせず、個人の人生を大きく揺るがす現実的な問題として描ききるところです。
子どもがほしい!という願望に対してこの物語は生々しい現実を直球で投げてきます。
そして真剣に悩みぬく夏子のそばに寄り添いながら夏子の行方を見届ける読者に対しても「あなたはどうする?」と問いを投げかけてきているように感じました。
わたしも夏子のように、必死に悩み抜いて自分らしい答えを出したいと思いました。
夏子が葛藤の末に答えを出すシーンで、ぞくぞくと鳥肌がたちました。
話は少しそれますが、2020年は価値観のスクラップ&ビルドが必要な年に図らずもなってしまったと思っています。
雑誌のコピーにも「リスタート」「ニュー◯◯」「ニューノーマル」などの言葉が散見され、変わってしまった世の中にどう適応していこうかと日々試行錯誤している空気を感じます。
既存の価値観が大きく変わろうとしているいまこそ『夏物語』の夏子のように、自分の内なる声に真摯に耳を傾けて、向き合い、悩みぬく絶好の時期なのではないか、と感じます。
わたし自身、この夏を自分ととことん向き合う泥臭い夏にしようと思いました。
決して軽い作品ではありませんし、文章量も読後感もかなりの重量級ですが、読んで良かったと心から思う名作でした。
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