煙雨(けむりあめ)
張りつめた 銀の糸
慈しむよな
責めるよな
耳痛む 雨の音(おと)
焼かれて彼は
空へと消えた
曇り空
幾しずく抱(だ)く
午前四時 密やかに
ひと探すよな
迷うよな
微睡(まどろ)みの 雨の音
焼かれて彼は
空へと消えた
雲に溶け
いつ雨と降る
一条(ひとすじ)の 銀の糸
包みこむよな
誘うよな
誰悼む 雨の音
彼の気配に
そっと目を閉じ
夢のあと
見てみたいよな
彼の欠片に
そっと手を触れ
さよならを
あげたいような
勿忘草(わすれなぐさ)