『余命一年、男をかう』
吉川トリコ
<2021年7月発行>
幼いころからお金を貯めることが趣味、片倉唯、40歳。
ただで受けられるからと受けたがん検診で、
かなり進行した子宮がんを宣告される。
医師は早める手術を勧めるも、
唯はどこか ほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。
趣味とはいえ、
節約に節約を重ねた生活をもうしなくていい。
好きなことをやってやるんだ!と。
病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭の、
どこからみてもホストである男が現れ、
突然話かけていた。
「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、
お金持ってない?」。
この日から、唯とこのピンク頭との奇妙な関係が
始まるーーー。
読んだ感想
20歳でマンションを買い、そのローンは払い終わろうと
している。独り身の老後を考え不安になり、
節約をして貯金を貯めることが唯一の趣味。
資産管理も徹底していた唯。
これまでは偏った性格と生き方をした主人公なのですが、
がん宣告、余命を知ってからの生き方が、これまた極端。
だけど、そうなるかなぁ~という気もします。
これまでの切り詰めた生活の反動もあると思うし、お金を
残しておいても仕方がないというのはわかります。
ホストの瀬名は、言葉遣いはチャラいけれど、
中身は真面目で、いい人。
唯と瀬名の二人の関係性が良かったです。
ふたりの家族も巻き込んで、人間模様も面白かったです。
ユーモラスな感じもあったり、葛藤する場面もあったり、
テンポも良くて、読みやすかったです。
もしも、自分の寿命がわかった時、
自分だったら何をするだろう?・・・
そんなことを考えながら読んでました。
吉川トリコさん。
初読み作家さんだったのですが、
女性の心理描写を描くのが上手い作家さんだと
思いました。
この小説のPVが出てました。
PVに出演している俳優さんたちが、
自分が想像してた唯と瀬名とは違ってました、笑
また来週の金曜日に更新します~
すてきな週末をお過ごしくださいませ。
