鬼灯~ただいま~


確か…この道をまっすぐ行くと、おうちに帰れると思うんだぎゃ…

え~っと。お外に出たこと無かったから、この辺りの道が分からないんだぎゃ…
困ったぎゃ…

あっ!そこのお兄ちゃん!ボクね、家に帰るんだぎゃ。
でも、道に迷ったんだぎゃ。

えっ?お兄ちゃん、ボクの家知っているんだぎゃ?
一緒に連れて行ってくれるの?
良かった~ありがとうだぎゃ。

ねえ、ところでお兄ちゃんは、何処へ行くんだぎゃ?

へえぇ~。そうか、これから家に寄ってから、行くんだ。そうなんだぎゃ~。
どうして家に寄るんだぎゃ?

ふ~ん。忘れ物をしたんだぎゃ~。
アハハ。お兄ちゃん、慌て者だぎゃね。

おいらは、家に帰って、お母さんとお父さんに知らせなくちゃならない事があるんだぎゃ。
大切な事を話そうと思ったのに、おいら…家に帰る道が分からなくなっちゃって…
お兄ちゃんと会えなかったら、道に迷って、たどり着けなかったぎゃ。
本当に良かったぎゃ。

えっ?そうなの?
あのオレンジ色の光りを目印にして、そこを目指して行けば良いの?そうなんだ~。
知らなかったぎゃ。

ああ!あの光だぎゃね。
暖かい灯りだぎゃね~。

あっ、もうすぐだぎゃ。こんなに近くまで来ていたのに、気がつかなかったぎゃ。
おいらも慌て者だぎゃね。

ねえ、お兄ちゃんの家は何処なんだぎゃ?
ええ!そうなの?同じ家だぎゃ!
本当に、お兄ちゃんだぎゃ。
嬉しいだぎゃね。

えっ?
うん、おいらが家族に伝えたかったのは、ず~っと前に、家に居た長男の伝言を預かったのと、おいらの大切な事を伝えないとならないんだぎゃ。

そのオッドアイのお兄ちゃんがね、お父ちゃんとお母ちゃん、大好きだよって。ず~っとず~っと大好きだって伝えて欲しいって。
それとね、おいらはね、もうすぐ、また此処に帰ってくるかも知れないんだぎゃ。
だから、その事を伝えないといけないんだぎゃ。

お兄ちゃんの忘れた物は何だぎゃ?

ふ~ん。病気の元?それを持って行かないと、また他の兄弟が同じ目に遭ってしまうといけないからって?ふ~ん、そうなんだぎゃ~。それ、重い?
おいらも手伝ってあげるだぎゃ。
小さいけど、おいらは大物なんだぎゃ。

ねえ、お兄ちゃん、名前なんて言うの?
マリン…。マリンって言うんだぎゃ~。

えっ?
おいらはね、「大」っていうんだぎゃ。
ダイだぎゃ。体は小さいけど、大物なんだぎゃ。

ねえ、マリン兄ちゃん。
ところでさぁ、家の前で光るあの暖かいオレンジの光は、なんて名前?

ふ~ん。
鬼灯って、言うんだ。
ほおずき…ね。鬼灯…
多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)
あっ!マリン兄ちゃん、家に着いたぎゃ。

急いで入ろうだぎゃ。

ただいま~!

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鬼灯…
大ちゃんと、マリン兄ちゃん、帰って来たよ
鬼灯の灯りを目印に…
長男の伝言も持ってきたよ
ただいま。
鬼灯…暖かい灯火
ただいま。

鬼灯の灯りが灯るのは、数日だけ
鬼灯の灯 時間の限られた灯り
ただいま…ただいま…
今だけ…
ただいま

お盆には、鬼灯の灯りを目印に、帰ってくる家族が居る。
1年に1度だけ、家族揃って過ごせる時間
ただいま。
鬼灯の灯りが家族を照らすよ。
ただいま