マシ家の愛する家族「ウシ」さんが虹の橋を渡りました。

「ナ」も、ウシさんと、マシ家の皆様を陰ながら応援していました。

献身的に介護をしていたマシ家の皆様

マリンが重なり、どうしても涙が出てしまいました。

縁あって、ウシさんをモデルに物語を書かせて頂きました。

マシさんも、喜んで下さり、ウシさんの写真と共にブログに掲載して下さいました。

許可を頂き、転載させて頂きました。

ウシさんのご冥福をお祈り申し上げます。

「ナ」


マシ さんのブログ

ねこにまみれてみました。  より転載させて頂きました。



「家族だから」


俺様は長い事、ここら辺を縄張りにしていた。
俺様は、凄く強くてかっこいいボスだったんだ。
何故、過去形かって?

それは、俺様が今此処に居るようで居ないからなんだ。

何故かって?

まあ、慌てなさんな。
ゆっくり話すから。


多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)


俺様は、野良の子として産まれた。
母親から、外で誰の力も借りずに生きていくすべを教えられて育った。

人間は、恐ろしい人間と、優しい人間が居る事。
悪い人間には、絶対に近づいてはいけない事。
食べ物のある場所や、水が飲める場所
安全な寝床の作り方や、雨や風をしのぐ方法

本当に沢山の事を教えられた

そのお陰で、俺様は立派な雄猫に成長した。




俺様は、生まれながらにして、ボスの素質を備えていたようだ。
体が大きく、顔もデカイ。まさしく、ボスにふさわしい体格を持ち、

白と黒の毛並みは艶々と光り輝いていたんだぜ。
縄張りを荒らす奴等と戦えるだけの腕力と精神力を備えていた。

まあ、喧嘩無敗ってとこかな?

ある日、俺様は、超べっぴんの嫁さんを貰った。
彼女は、むっちりとしたサビ猫で、とっても美しくて、俺様の一目ぼれだった。

彼女と俺様は、いつも行動を共にしていた。
あいつも俺様にべたぼれだったからな。フフッ。

実は、俺様には、素晴らしく美味い飯を食わせてくれる、

特別な食堂を縄張りの中に備えていた。
それは、人間の家の庭だったが、そこの住人は俺様達を嫌うでもなく、

いつも美味い飯を用意して待っていてくれた。


多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)




毎日が、サバイバルな割には、平穏な日々だった。

それが…ある日を境に、生活ががらりと変わった。

口の中が痛い…
体がだるい…
関節も痛むし…
俺様の体が、急に言う事をきかなくなって…

俺様の美しい毛並みはボサボサに乱れ、口からは涎が流れ出した。
歩くのも、食べる事も、苦痛になった。



多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)



もう動けなくなるかもしれない…そう思うと、

俺様はしっかり食って体を丈夫にしないといけないと思い、

自然と美味い飯を出してくれる人間の元へと歩き出していた。

「あれっ?ウシ??どうしたの?」
優しい人間は、俺様を見て、驚いた表情をした。

そして、俺様を捕まえようとした。
勿論、俺様は逃げだした。
捕まったら、何をされるか分からない。

いくら飯を食わせてくれる人間でも、やっぱり人間だからな。


多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)



しかし、それからも、俺様の体はボロボロで、

もうこの状況を変えてくれるのは、人間しか居ない事を本能で悟った。

結局、俺様は、狭いケージの中ではあるが、
辛い体の治療をして貰う事になった訳だ。
まあ、一言で言えば、捕まったって事だ。




ねこにまみれてみました。


「ウシ、病院で治して貰おうね」と、人間は俺様を籠のようなものに詰めて、

病院へ運んだ。
病院では、針を刺されたり、無理やり薬を飲まされたりした。

まったく病院ってのは酷い場所だぜ。


まあ、唯一の楽しみは、ぴちぴちの可愛子ちゃんが、

「りっぱな雄猫さんですね~」と俺様をナデナデしてくれる事かな。
あっ、これは嫁には内緒だぜ。
実は、俺の嫁は、最初こそはおしとやかだったが、今ではめっぽう強くなって、

まるでゴッドマザーだからな。
ふん!俺様の嫁にはふさわしい風格だけどな。ハッハッハ。

毎日、外に比べると狭いが、暑さも寒さも無い、

結構いい暮らしをさせて貰っていたんだ。
体の具合はといえば、良くなったり、悪くなったりで、俺様自身も、

どうして良いか分からなかった。


でもな、こうして人間と暮らしてみると、そんなに悪くない事に気がついた。
そして、人間の優しさがじんわりと心に染みて来たんだ。
ママさんと、パパさんは、毎日俺様の体調を心配して、優しく話しかけてくれた。
毎日、薬を飲ませてくれた。
毎日、美味い飯を用意してくれた。



多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)


そして、毎日
「ウシは可愛いね。こんな所に閉じ込めてごめんね。

でも、ウシはもううちの家族だから、何も心配ないから病気を治していこうね」って、

言ってくれるんだぜ。

病気なんて、俺様にかかっちゃ、赤子の手をひねるくらい簡単にやっつけられるぜ!
早く辛い体を楽にして、嫁のところに帰らないと、あいつ怒っているだろうからな…


でも、俺様が外に出られる事は、もう無かった。

俺様の病気は白血病というらしい。
この白血病って病気は、結構強いな。さすがの俺様もなかなか勝てない。
体はもう元には戻らないそうだ。

ええ~、どうしたもんかな?
俺様の縄張りを取られてしまうじゃないか?
俺様の嫁が待っているじゃないか?
俺様は家猫には向かないぜ!

そう思いながら、毎日を過ごすしかなかった。

俺様の体は日に日に弱って行く。
食事もなかなか喉を通らない。
俺様とした事が、なんてざまだ。

ある日、ママさんが「ウシ、点滴をしないと、体が持たないよ」と、

俺様の体を腕に抱かかえ、毛布に包んだ。
あれっ?何か嬉しいような…甘えたいような…えっ?この俺様が甘えたいだって?

そんな筈はない!俺様が?
でも、暖かい気持になる…

俺様は、いつしかママさんとパパさんが大好きになっていた。
毎日顔をあわせるうちに…
毎日飯を運んでくれるうちに…
毎日「ウシ、可愛いね」と言われているうちに…
大好きになっていた。



多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)


それ以降、俺様は、ママさんとパパさんが俺様に何をしようと、

決して悪いことにはならないと信頼さえ置いていたんだ。
痩せて小さくなった俺様の体は、ママさんでも容易に抱えられる。
ママさんは、毎日俺様を抱えて点滴をしてくれた。
点滴をすると、少し体が楽になって、飯を食えるようになった。

ママさんとパパさんの、ホットしたような表情が忘れられないぜ。


多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)


歩けなくなった、俺様の体を、パパさんとママさんは毎日擦ってくれたんだぜ。
嬉しい事だぜ!

だが、俺様は猫だ。
自分の命が消えかけている事は当にわかっていたんだ。

お別れを言わなくちゃならない事も、分かっていた。



多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)




数日前には、嫁が俺様に会いに来た。
俺様は、嫁に全てを話した。出来た嫁は全部理解してくれたようだったぜ。
さすが俺の選んだ女だけあるな。あとは頼んだぜ。


多国籍の犬猫な毎日(おティんクな気分で)

俺様の体は、もう動かない。
俺様の目は力を失った。
ママさんもパパさんも、俺の体を撫でながら泣いている。
わかっているが、俺様にはどうしようも無いんだ。

何故かって?
それは、俺様はもう行かなくてはならないからだ。
此処に居るようではあるが、実はもう居ない。

さて、行くか!

何故って?
まったく質問の多い奴だな。
それはな、俺様は生まれ変わってこなくてはならないからだ。
もう一度、此処に戻って来なくちゃなら無いからに決まっているじゃないか。

何故って?
あんたもしつこい奴だな。

それは…
…俺様にも分からない。
でも、何かがそう言うからだ。
此処に戻ってこなくてはなら無い。

多分、それは俺様も、この家の家族だからだと思うんだ。

もう良いか?
俺様は行くとするぜ。

ああ、あんた!
あんたもこの家の家族なんだろう?そんなに質問ばかりしていないで、

パパさんとママさんを宜しくな。
俺様が泣かせた分、あんたがママさんとパパさんに笑顔を取り戻させてくれよな。


じゃ、よろしくな!

ねこにまみれてみました。



*****逝ってしまう命を見守る事は辛い。

辛いけど、一緒に居られる事が幸せであり、何かをしてあげられる事が幸せだと気がつく。

そして、ありがとうと言葉が出る******


多国籍さん、本当に本当にありがとうございました。


まさにウシさんが語りかけているようで・・・


彼と過ごした日々は、私たちにとってかけがえのない宝物。


これからも、一緒に思い出をたくさんつくっていこうね、ウシさん!



以上、転載させて頂きました。

マシさん、ありがとうございました。