※この記事は、初めて僕のことを知った人に向けてのものです。
前回の会社員を9ヶ月で辞める編(←クリックしたら飛びます)
に引き続き、今回は2記事目。起業編です。
勢いよく会社を辞め、
いろいろな偶然に導かれながら、
手応えは掴み始めるけど、
だけどもう一歩、突破口が開けずに、
結局起業家としては芽が出なかった3年間。
その期間中に何を考え、何を感じていたのか。
この辺りの葛藤や流れを、
リアルに感じていただければ嬉しいです。
きっと同じような葛藤を抱えている人には、
何かヒントになるはずです。
それでは、どうぞ。
↓↓
・コピーライティングは印刷のこと?
そんなこんなで勢いで会社を辞めてしまった僕はまず、
会社員時代に仕事以外の時間にずっとお世話になっていた起業家の方の元へ行き、
「お金はいらないので、お手伝いさせてください。近くで学ばせてください」
とお伝えしました。
その方には学生時代から可愛がっていただいていて、
会社を辞める際も親身になって相談に乗ってくださった、
心から尊敬できる方で、もっとも影響を受けたい方でした。
そして彼は、それを快く引き受けてくださいました。
その方は当時、歯医者さん向けのコンサルティングを行っていたのですが、
ある日、僕にこんなことを言いました。
「今度歯医者さん向けにセミナーをやるんだけど、
歯医者さんが興味を持つような告知文を書けたりするかな?」
と。
僕は会社員時代バリバリの営業マンでしたので、
書くというスキルに関しては一切触れたことがありません。
なので、当然それを言われたときの内心は
「いやいやいや、書けない書けない!」でした。
だけど、僕はなぜか強がって、
「はい!書けます!任せてください!」と答えてしまったのです。
その日、すぐに地元の本屋さんへと駆け込み、
文章力と書かれた棚へ向かうと、そこで初めて
「コピーライティング」という単語に出会いました。
最初は「コピー?印刷?」と思うほど全くの初心者だったのですが、
本を何冊か買い、文章を使って人の心を動かしていくという
コピーライティングの世界に楽しさを感じたのです。
結局、歯医者さん向けのセミナーはやらないことになったのですが、
これがきっかけで伸ばしたいと思うスキルと出会うことができたのです。
本を読むだけにとどまらず、インターネットで教材を購入したり、
その後も毎日のように学んでいきました。
そして、それを活かすためにブログやFacebookでも
積極的に発信するようになりました。
すると、それをきっかけに思わぬ偶然たちが舞い込むようになります。
あるとき、Facebookにメッセージが届きました。
それは、学年は違えど同じ大学を卒業しているせいか共通の友人が多いため、
うっかり間違えてお友達申請をして繋がった、
まだお会いしたことのない方からでした。
メッセージの内容は「いつも文章拝見しています。
ちなみに、コラムなどは書かれたりしないでしょうか?」といったものでした。
もちろん、コラムなど書いたことはありませんが、
即答で「コラム、書けますね!」とお返事をしました。
話を進めていくと、その方はなんと、
テレビ局の社員さんで、僕が書いていた文章を見て、
ドラマのコラムをぜひ書いて欲しいと思って連絡をくれたそうなのです。
そんなこんなで、独立後初めてのお仕事は
コラムライターとしてテレビドラマのコラムを書くという、
想像だにしていなかったものとなったのです。
まさか自分がドラマのコラムを書くというお仕事をするなんて、
これまでの人生で一度も考えたこともなかったものでしたが、
この事実を引き起こしたのは、始めにお手伝いをさせていただいた起業家の方に
「歯医者さん向けの告知文を書けるか?」と聞かれたときに
即答で書けますと言ったことがきっかけで起きた偶然です。
・学生たちに人生について説く
さらにライティングを磨くべく発信をし続けていると、
大学1年生のときの中国語で一緒だった同級生が、
僕の文章を読んで5年ぶりに連絡をしてきてくれました。
同級生のほとんどが就職した会社で活躍していく中、
僕があまりにも早く会社員を辞め、
自分で活動をし始めたことに興味を持ったようで、
その経緯を正直に話すと、
「そういった人生の選択肢が増えるような話は絶対に学生は知った方がいい!
私がゼミの教授と繋ぐ!」と張り切ってくれて、
実際に大学の教授とお会いする機会をセッティングしてくれたのです。
もちろん、僕もこんな機会はめったにないと思い、
教授に自分の本音を全力でぶつけました。
そして、僕の話を熱心に聞いてくださった教授は
「おもしろいね。その経験をゼミの一コマを使って話してみるか」と言ってくださり、
あれよあれよという間に大学で講義をさせていただくことになったのです。
人生って本当に何があるかわからない。
大学で講義など、本当に想定外のことでしたが、
これも挑戦だと思い全力でお話をさせていただきました。
若い世代に「人生にはたくさんの選択肢があるんだ」とずっと伝えたいと思っていたし、
その想いから会社での仕事に違和感を感じていたくらいパッションを持っていたので、
こういった形でそれが達成できたのはこの上ない喜びでした。
実際に本気で伝えたいと思っていることを伝えられる時間は
僕にとって本当に幸せを感じるものでしたし、
「これがやりたかったことだ!」と、心の底から感じることができました。
そして、この体験がさらに次の扉を開くきっかけとなります。
学生向けにゼミで講義をした模様をブログやFacebookで投稿すると、
今度は起業サークルの代表をしている学生から
「ぜひうちのサークルでも講演をして欲しいです!」という連絡をいただきました。
こういったリズム感が出てきたときはいい傾向です。
繋がりや関連性を見出せるようなオファーには
どんどん乗っかっていくことが偶然をチャンスに変える秘訣です。
その後、その学生の話を聞き、
とても熱心で素晴らしい想いを持っていることがわかったので、
何か一緒にイベントをしようかという話になりました。
僕が講演の内容を作り、サークルのメンバーには
講演に興味のありそうな学生を集めてもらうという形でコラボをしました。
その結果、このイベントがとても好評となり、その後も何度か開催。
そして、イベントで終わらせず、
本格的なスクールにしようと「Self Produce University」という、
自己と本気で向き合い、世間体でなく本当に自分の望む人生を考えていく
キャリアデザインスクールを開講することに決めました。
せっかく入った大学だから、何かを成し遂げたい。
だけど、その何かがわからない。
そんな漠然とした悩みを抱える学生たちに、
やりたいことを見つけるヒント、自分だけの武器の作り方、
枠に囚われない柔軟な考え方などを講義をしました。
のべ100人以上の学生が僕のもとで
自分の将来について真剣に考え、学び、行動し、
共に夢を語り合える仲間と出会い、
大きな成長を遂げていきました。
中でもさらにやる気のある生徒は、
当時僕が住んでいた木造55年のボロボロの家に来て、
まるで江戸時代の寺子屋のようなスタイルで僕を囲うように円になり、
自分の人生について本気で考え、議論を重ねていく、
そんなスピンオフ企画ができるほど充実した日々となりました。
常識に流されるように社会に出るのでなく、
自分の望む未来を明確にし、心の声に従って、
主体的に自らの進路を決めていく彼らとの時間は
本当にかけがえのないものとなりました。
・1日500円生活スタート
そんなこんなで、キャリアデザインスクールという、
自分の想いを形にできる活動も行うことができ、
やりたいことをやるという意味では
充実感を感じる日々を過ごすことができていました。
しかし一方で、独立した起業家という視点で見ると、
十分な稼ぎを得ることができていないという致命的な状態でもありました。
スクールを運営しているとはいえ、
正直、大学生から高額なお金を取ることができず、
そこまで利益は出ませんでした。
また、ライターとしてのお仕事も、
コラムに限らず、HPのライティングや、
アマゾンや楽天で商品を販売している方の販売ページのライティングなど、
ちょこちょことお仕事はいただいたのですが、
単発のお仕事ではやはり限界があり、
生活費を稼ぐまでには至っていないのが現実でした。
貯金はほとんどなくなり、同時に精神的な余裕もどんどんなくなっていきました。
なので僕は、とうとうプライドを捨て、
アルバイトをするという選択をせざるを得なくなりました。
日中にスクール運営やスタッフとのミーティング、コンテンツ作り、
そして今請け負っているライティングの仕事をこなし、
空いた時間でライティングの新たなお仕事を取るための営業。
食費は1日500円のランチ代で済ませ、
夜にアルバイトを入れることで、
飲み会のお誘いを断り、出費を防ぎました。
20代の後半に差し掛かった年齢で、
バイトの先輩の大学生に叱られることは
非常に情けなくて、悔しくて、惨めな思いをしましたが、
それでも歯を食いしばり、プライドを捨て、
アルバイト代を稼ぐことで食いつないでいきました。
最近、講演会などでよく、
「野呂田さんはどうしてプライドを捨てて
アルバイトをしてまで頑張り続けられたのですか?」
という質問をいただきます。
一念発起して独立したけれど、
残念ながら諦めてしまう人や会社員に戻っていく人も少なくないので、
こういったご相談をする気持ちもよく理解できます。
でも僕は、会社員に戻るという考え方には一度たりともならずに、
最後まで諦めずに自分の道を突き進むことができました。
・嫌さ具合のてんびんで進路を決めてみる
どちらかを選択しなければならないとき、
僕は嫌さ具合をてんびんにかけて考えてみます。
つまり、「どっちの方がより嫌かなー」ということを考えるのです。
僕の場合「ビジネスが上手くいかずに、アルバイトも駆使しながら生計を立てる」ことと、
「志半ばで起業を諦め、またやりたくもない仕事を誰かに指図をされて
満員電車に揺られる人生をこれから何十年と嫌々行う」ことを比較した場合に、
会社員に戻る方が嫌すぎたため、プライドを捨ててでも
最後まで絶対に諦めないという強い意志があったし、
モチベーションも全く下がることはありませんでした。
これが嫌さ具合のてんびんです。
これには客観的にどちらが正解かはありません。
選んだ方を正解にするという感覚が非常に大切です。
独立したと言いながらもアルバイトをするのは、
人によっては負け組だと判断する人もいるでしょう。
しかし、今は一旦バイトをするけど、
それでもどこかのタイミングで必ず成功すると「決める権利」は、
世間ではなくこちら側にあるのです。
もちろん、嫌さ具合はその人の状況によって変わってきます。
例えば、当時僕は20代で結婚もしていなければ子供いませんでしたので、
つまらないプライドや世間体以外は特に失うものはありませんでした。
しかし、仮に奥さんがいて子供も2人いてとなった場合に、
一家の主として養えなくなってしまうことや、
あるいは愛想を尽かされて家族に出て行かれてしまう、
みたいなことの嫌さ具合が上回るのであれば、
人によっては会社員に戻ることも十分にあり得ると思います。
なので、迷ったり悩んだりする場合は、
今のような「嫌さ具合を比べる」という方法をぜひ試してみてください。
ちなみに当然ですが、仮に会社員に戻ったとしても、
そこで永遠に夢を見れないというわけではありません。
時間の自由度というのはたしかに減ってしまいますが、
そんな中でも必ず時間は捻出できるはずです。
それができるかどうか、心が折れずに続けられるかどうかというのは、
あるいはありきたりなのかもしれませんが、
最終的には「覚悟を決めているかどうか」だと思います。
少なくとも僕は、
最後まで絶対に諦めないという覚悟は、
独立時から決めていました。
そして、もう一つ、僕がプライドを捨てることができた理由に、
“あともう少し、ちょっとしたきっかけがあれば
ブレイクスルーが起きそうなんだ!” という感覚を、
直感的に感じ取っていたからです。
「自分の想いは、まだお金にはなっていないけど
キャリアデザインスクールという形にはなってきている。
仕事も、まだまだ収入は少ないけど確実に取れてはいる。
あともう少し。何かきっかけがあれば、ブレイクスルーはすぐそこにある。
その何かが実際何なのかはまだわからないけど、
近いうちにその何かは必ずくるはずだ」
この感覚が、諦めない気持ちを支えてくれました。
そして、その何かは実際にやってきました。
ターニングポイント編に続く。
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