いつもと同じ場所なのに、
なぜか違う場所に感じる。
それは一緒にいる人が、テレビで見ている人達だからか。
特別な場所ではないのに、
なぜか普通にそこにいる。
それでも、戸惑い半分でそこにいる。
どんどん話しかけられ、あっという間に
人が集まってくる。
それもみんな見覚えのある人達。
きっと皆さんも知ってる有名人。
私はどうしてこんな人達と一緒なのか。
けれども、それよりも、自分がそこにいることを
違和感なく接する人々。
そう、今日は特別な日。
年末のあの懸賞運。
とある人が私に言う。
ここへ来られる事は、本当にラッキーであること。
そして私は招待されているから、
この豪華な面々との時間も、
楽しんで問題ないのだと。
普段とは別世界。
それでも、次第に慣れていくその人達との時間。
他愛もない会話に大いに笑う。
ただ笑って話しているだけ。
時折その中にいる好きな人を
ちらりと見ていた。
目線があうだけで嬉しい。
同じ空間にいられることが嬉しい。
こういう機会はないから、
やはり、好きということは伝えてもいいのか!?
けれども、他にも人はいるし、
こういう言葉は聞き慣れているかもしれない。
その言葉を伝えてしまうことで、
この距離が離れて、別の場所へ行ってしまうかもしれない。
けれども勢いは必要かもしれない。
こういう機会は、きっともうないのだから。
異様だったのは、彼は私の気持ちを知っていたらしい。
それはそうかもしれない。
思い当たる部分はたくさんある。
好きな人がたくさんいる私は、
目線でその人たちを追ってしまう。
そして不思議なことに、周りには目線で追った人が残っている。
どれだけ時間が経ったのか、
全く分からずにいた。
気づいたら自分の部屋にいた。
そして、最後に主催者なのか、
とある2人の男性が私の部屋にいた。
いつの間にいたのか分からないし、
彼らも誰もが知る有名人。
驚きが大きいが、とにかく冷静にならなければならないようだ。
私の部屋の窓を開けると、
そこからはまばゆい光が見えた。
それは、巨大な太陽のよう。
そして鮮やかな青空。
それを指しながら私に言う。
「今日のことは誰に話しても誰も信じない」
「だって、この世界の出来事ではないから」
そういえば、幼い頃に、とある有名なアニメで、
もう1つの地球そっくりな世界の話があった。
それとは違うけれど少し似ていると言われる。
本来の私がいた時間は、もう1人の私が演じているのか?
私が好きだった、あのアニメのように。
それとも少し違うと言われる。
それとも、幼い頃の私のように、
どこか別の世界へ来ているのかと聞くと、
それともまた少し違うと言われる。
思いつく限りの選択肢をあげても
どれも答えは違うようだ。
「けれども、今この世界には、私以外誰もいない」
いやいや、外で鳥が鳴いてるし。
あっちには犬の散歩をしてる人がいるし。
大声を出して、窓から乗り出し、壁をドンドンと叩く。
ピクリとも反応されない。
本当に聞こえていない?
気づくと2人は部屋からいなくなっている。
とにかく1階へ行こう。
急いで下の階へ行く。
父と母のいる和室。
2人は特別変わっていない。
「起きたの・・・」
どうやら長い夢を見ていたようだ。
