舌を頼りに 30年間食べもの絵日記を描き続けている 雑食性サラリーマンです。
食記・九州編より17・牛若丸
福岡へ転勤した翌春に結婚した私は、ちょっと広いところに引っ越そうと思って、城南区の別府に引っ越した。当時はまだ地下鉄が通っていなくて、バスしか走っていなかったけれども、バスは嫌と言うほど本数があって、30分も乗っていれば博多駅に着いたので十分に便利だった。
家から最寄りのバス停は別府3丁目だった。このバス停の前にある居酒屋は、店頭の電光掲示の看板に一年中、「夏バテ防止にもつ鍋!!」と出ていて季節感に乏しいこと甚だしかったので行ったことはなかったが、近くにあった牛若丸というとんかつ屋は良く行った。
私が好きだったのは何といっても分厚い肉のロースかつで、土曜日の夜に訪れ、ビールを飲んでロースかつ定食を食べるのは、別府3丁目で味わうことのできる最高の幸せのひとつであった。不思議と私は住んでいる場所の近くに旨いとんかつ屋がいつもあるという人生を送っている。ありがたいことである。
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