舌を頼りに 30年間食べもの絵日記を描き続けている 雑食性サラリーマンです。
食記・九州編より11・楽天地
私が福岡へ行った頃は福岡限定の食べ物だったもつ鍋も、今やすっかり全国区の食べ物になったので、私の住んでいる東海地方でも食べようと思えば食べられるのだが、不思議とこの30年間、福岡以外でもつ鍋を食べたことは一度もない。何となく福岡以外で食べようという気分にならない食べ物なのだ、私にとってのもつ鍋というのは。
福岡にいたころ一番よく行ったのが「楽天地」である。今でもある(筈だが)福ビルの裏の怪しげな建物にある店舗で、夏でも冬でも、酢もつをつついて焼酎を一杯やりながら、もつ鍋を食べて、〆にチャン玉を投入して平らげれば、滅法幸せな気分になれたものだ。
そして何より安かった。たぶんあの満足感は、福岡以外の土地では味わう事が出来ないだろうことが内心分かっているから、私は福岡以外でもつ鍋を食べない、いや食べられないのだろう。
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