そして卒業式を終えた1週間後。
あたしは上野さん と、尾崎さんの車に乗っていた。
助手席にあたし。
後部座席を独り占めの上野さんは、
一人で どっかりと真ん中に座って楽しそうだ。
『なんかこの組み合わせ、初めてだな~。緊張しちゃうな、俺。』
上野さんがカカカと笑いながら窓の景色を見る。
『手品でもしたらどうですか。』
あたしがだるそうに呟いた言葉に、
上野さんの眉毛がピクリと動いた。
『おまえ、最近、心臓太くなってきたんじゃねぇか。』
『あたしもそう思います。多分、上野さんと付き合ってからですよ。』
『由香・・・。おまえのカレシは、俺だぞ?』
あたし達の会話を聞いていた尾崎さんが、ハンドルを握ったまま
不穏そうな顔を見せたので、
あたしも上野さんも慌てて前を向いた。
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