深夜にやっていたドキュメント番組、テレメンタリー2026『異才と呼ばれて』を観ました。


2012年に東京大学の中村教授によって始まった『異才発掘プロジェクト ROCKET』 。


天才、異才と言われる突出した才能を持つ子供達が全国から集められたのですが、メンバーのほとんどは発達障がいがあったり、イジメを受けたりで学校には馴染めず、不登校。


「学校になんて行かなくてもいい。突き抜けた才能があるなら他の事は無駄。潰されないようにここで世界のトップランナーを作る。」


と言って、メンバーの才能も特性もありのまま受け入れ、特別な教育を施した中村教授。


でもそのプロジェクトは2021年に終わりを迎え、最後に教授は


「僕たちは突き抜けを求めすぎなかったか。人と違うことをやれ、 突き抜けろ、突き抜けた才能があった方がいいという軸を作って、他を排除することをやってしまった 。だから僕らは自己矛盾に陥った。」


と語っていました。


このドキュメントでは、ROCKETメンバーの12年後を追っていたのですが、ほとんどのメンバーがそれぞれの才能を活かして活躍する中、メンバーの一人、画家の濱口瑛士さんは、現在は仕事が途絶え、アパートも借りられない状況に。


小さな頃から寝食を惜しんで毎日何時間も緻密な絵を描き続けていた瑛士さん。

プロジェクト直後は『異才の少年画家』として人気を博し、次々と仕事が舞い込んでいたそうですが、周囲の期待に応えようとするうちに凡庸な絵しか描けなくなったという。


でも悩んだ末に、かつての恩師に会いに行き、『好きな絵を描けばいい』と背中を押され、久しぶりに描いた絵は素晴らしい作品に...


そしてまた個展を開くのですが、そこにROCKETメンバーの一人、現在はCGクリエイターとして活躍されている永藤陸久さんが10年ぶりに現れるんですよね...!


目も合わせず、他人行儀な敬語で話し合うふたりでしたが、学校に一人も友達のいなかった瑛士さんと、家以外ではひと言も話せなかった長倉さんが、ROCKETで出会って今ふたりで笑い合っている、というところに私はもう感動しちゃって...悲しい


このプロジェクトは中村教授の理想通りの結果にはならなかったのかもしれませんが、世界のトップランナーになんかならなくてもいいので、異才の持ち主も、突出した才能は何もないけど学校で浮いちゃってる上娘みたいな子も、どんな子でも気軽に楽しく通える場がもっと各地方にいっぱいあったなら、救われる子ももっともっと増えるのにな〜と思ったのでした。