今の時代、どこにいてもインターネットさえつながれば、

日本の情報は簡単に得られるわけですが、それでも海外で

暮らしていると無性に日本語の活字が恋しくなることがあります。

パリにも日本語のフリーペーパーがあり、日系の書店や

レストランに設置されているので、見つければ、必ず、もらい、

隅から隅まで読ませていただきます。

気になる本があれば、日本から母に送ってもらったり、

パリを訪れる友人達にお願いしたり。

待ちわびて手に入れた本はすぐにでも読破したい気持ちを抑えて、

毎晩、寝る前に少しづつ、読み進めるのが楽しみです。

そして、手元の書籍をすべて読み切り、次に読む本がない時に、

日本語の活字に飢える事態になります。

そのようなわけで、日本に一時帰国することが決まると

日本滞在中に読むのはもちろん、フランスに戻ってからも

十分に読書が楽しめるようにと AMAZON で、

気になる本をポチりまくります。

その中で、最近、読んで良かった本を1冊、ご紹介します。

パリでメシを食う

それがこちらの『パリでメシを食う。』です。

タイトルだけ見ると男性著者のグルメガイド本かと思いませんか?

私も最初、パリの食に関する本かと思いました。

ところが、この「メシを食う」は食事という動作を表している

 

わけではなく、「生計を立てる」こと意味しています。

パリで働く日本人10人に著者がインタビューをして、まとめたもの

 

なのですが、ただのサクセスストーリーという内容ではありません。

そこに登場する10人は特別な人ではなく、何らかの事情でパリに辿り着き、

そこで職を得て、ささやかな暮らしをしている人達ばかりです。

三つ星レストランの女性料理人、アーティスト、カメラマン、

漫画喫茶の経営者、女性テーラー、スタイリスト、ヨーヨーアーティスト、

国連職員、鍼灸師、フローリストと職種は様々ですが、

すべての人に共通して言える事は当たり前の事かもしれませんが、

目の前にある事に対して、懸命に取り組んだ結果、今があるということ。

著者の文章の上手さも相まって、読み始めるとそれぞれの

人生物語に引き込まれます。

また、著者がインタビューの対象者に寄り添うように、

個性やそれぞれの置かれた状況を理解し、時間をかけて、

親交を深めていった様子が垣間見れ、より一層、

読み手を引き付けます。

最初は頼れる人もいない見知らぬ土地で、苦悩と孤独に

さいなまれながらも夢中になれるものがあって、己の力で逞しく、

人生を切り開いていく10人の姿は眩しく、羨ましくもあります。

失敗を恐れず、挑戦することや継続することの大切さとか、

自分次第で生き方はどうにでも変えられることとか、

様々なことが感じられる、そして、勇気がもらえる一冊でした。

このタイトルをつけた著者のセンスに脱帽です。

著者にとって、この「パリでメシを食う。」は処女作だった

わけですが、2作目の「バウルを探して」という作品で、

新田次郎文学賞を受賞したそうです。

その後に「パリの国連で夢を食う。」を発表。

軽妙な語り口で、テンポ良く、読み進められる文章を書く

 

作家さんなので、他の作品もぜひ読んでみたいと思いました。
 

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