オラの友達に、1人イギリス生まれの秋田県人がいるんだ。(お父ちゃんがイギリス人。見た目はイギリス寄り、あだ名はマンボ)マンボからは、格式のカの字も感じられないんだけど、ゴメンヨマンボ ユルシテ チョンスケ。彼が作るスコーンはメチャクチャ美味しかった。マンボの家で飲み会があると、途中でハーブ入りのスコーンとかが、普通に出てくるんだよ。まるで、オラんちで飲み会の途中味噌おにぎりが出て来るみたいにさ。
マンボは、お酒を飲みながらボールの中に手を突っ込んで、大量の粉をスリスリして、固めてザクザク切ったり型で抜いたりして(酔い過ぎると型で抜かなくなる)あっという間にスコーンを焼いてくれたんだ。でも、うんちくがウルセー。「オオカミの口がさ~、こー、パックリと開かなくちゃ一人前のイギリス人とは言えない訳レスよ~。この作り方家の伝統~。」誰かが手伝おうとすると「混ぜちゃダメ」とか「それじゃあ口が開かない」「オオカミが黙り込んじゃう」とかいちいちうるさい。そこでオラは、ハーフで国籍が日本のくせに、自称「生粋のイギリス人」だと言い張るマンボの鼻を明かしてやろうと、ある秘策を練っていただ。でも、当時オラはオーブンを持っていなかったので、秘策を試す事もなくぶっつけ本番で挑んだんだ。
月一で行われるマンボの10畳ワンルーム定期飲み会で、ちょっと酔っ払って来た頃、遂にマンボが粉の入ったボールを持って来た!心の中でオラは、「よし、いいぞ!マンボ。生地はお前に任せた!今日もサックリと巧い事作ってくれよ!」とニヤニヤしながら、ど真ん中のイートコ取りを狙っていた。生地を折り畳んでいつもの様に型で抜こうとした時勢いよくオラは立ち上がった!「型はオラがやるだ!」みんなは「おおー!」とか「だいじょぶかー?」なんて言ってる。ただ、マンボだけはあからさまに嫌な顔をしてるんだ。「型抜きが大事なのにー。ここでちゃんとやらないと口が開かなくなっちゃうよー。いいよ、りんちゃん、僕がやるから座っててよ。」この言葉を鼻息で吹き飛ばしたオラ。「フッ。日本育ちのなんちゃってイギリス人は黙ってな。今日はオラがイギリス人になってやる。」マンボは、金髪のアフロ(髪の毛染めてる)をワサワサと揺らして怒ってたね。「にゃ、にゃにおおーうっ!よーし、じゃあ、どっちが本物のイギリス人かスコーンで勝負だ!」とキタよ。バカじゃねーの?どっちも本物のイギリス人じゃねーよ。とも思ったが、酔っ払っていたオラは、「オラこそ本物のイギリス人だ!この勝負受けて立つゼ!」とか何とか言っていたが、完璧に千鳥足だった。
生地を半分こして「せーの!」で型を抜き始めた。金髪アフロ頭が2つ台所で揺れている。あ、この時オラも金髪アフロだっただす。てか、この飲み会は「金髪アフロの会」の飲み会なんで、全員金髪アフロなんだよ。
抜いた生地を並べてオーブンに入れ、待つ事25分。マンボのスコーンもオラのスコーンも口がパッカリと開いて元気良く焼けていた。
「りんちゃんのスコーン、全部オオカミが口を開けてる~!」「酔っぱなのにすごーい!」
見た目のスッキリ感はマンボの方がさすがにキレイだったけど、オラのスコーンもなかなか大したものだった。勝負は、金髪アフロの会員メンバーの投票で行われたが、結果は引き分け。両者とも「本物のイギリス人」だと認められた。
酔っ払って作っても、オオカミが口を開けずにはいられない。オラのスコーンの作り方を知りたいかい?(頭の中の大群衆:イエース!イエスりんこー!教えておくれよー!!)
只じゃ教えられないね、解ってるだろう?(頭の中の大群衆:解ってるともさー!ポチだろー?アレをポチッとするんだろうー?いいとも!ポチッとするから、今すぐ教えてくれよーっ!!)
いい子だ、ベイベー。ほいじゃコイツをポチッとしておくれ。
サンキュー!ベイベー。(スミマセン、ホントホント、スミマセン、アリガトウゴザイマス!)
オラのスコーン、今回はオレンジで天然酵母を作る際に、酵母君に皮だけ貰ってね、オレンジピールと紅茶で作ったの。オレンジピールとチョコも作ったよ。(残り2個)パカッと口が開くのはね、こういう仕掛け。
1度型を抜いて、中に生地を残したままスライドさせてもう一回型抜きをしているんですよ。そうすると、自然とキレイな2層になるので、否が応でもオオカミが口を開けるシステム。略して「否が応でもオオカミが口を開けるシス。」← こういう変なトコロで笑ってくれる人が好きデス。
レシピ&作り方 6センチの型で5~6個 今回4.5センチの型で13個出来ました。あ、このレシピはイギリスの方に教えて貰ったとかじゃなくて、なんとなく完成してるオラのレシピですんでイギリスの香りがするかどうかは不明。
薄力粉 300g
ベーキングパウダー 小さじ1.5
マーガリン 80g
砂糖 80g (チョコとか入れない時は100gにしています)
牛乳 110g(卵を入れる時は、たまごの分量を引いて)
これがベースです。コレに、今回はオレンジの皮すりおろしほぼ1個分 + 板チョコ1枚分を入れた物と、オレンジ50g(実も皮もみじん切り)+ 紅茶小さじ3(ティーパックなら、2個くらい)で作りました。
作り方のポイントは、粉を練らないように作るだけ。マーガリンは冷やしてカットしたものを使いました。(冷やしてカットしたマーガリンを常備しておくとお菓子がすぐ作れて便利でっせ)粉とマーガリンを合わせる時は、フーブロでも。(私はフーブロを洗いたくないので手でやります)
薄力粉とベーキングパウダーはキチンと撹拌しておきます。(スプーン、指先、泡だて器などで)マーガリンと粉を指でつねるようにしていき、粗方くだけてきたら粉で手を洗うようにスリスリします。細かいパン粉程度の粒子になったらOK。初めてのスコーン作りでも、粉を触っている内に「ああ、もういいな。」と言う感覚が解ります。
次に、お砂糖と入れたい物の全てを入れます。素敵な思い出を入れるとキレイにオオカミの口が開きますが、日常のちょっとした不満などを入れると爆発するので注意。ここで入れ忘れがあると後戻りできませんので指さし確認が必要です。マジで。
牛乳を加えて塊を作る時は、絶対に捏ねないぞ!という強い意志をお持ちください。ごはん用のヘラ、ゴムペラなどでササッと切るように(5~6回程度)牛乳をなじませ、なじんだら下からすくい、上に乗せる。これを3回くらいやると、なんとなくまとまってきます。なんとなくまとまる程度でOK。打ち粉の上にドサッと置き、半分に畳みます。ポンポンと優しく押し伸ばして、また半分に折り畳み。もう1度。計3回折り畳みます。次に手やカードを使って四角く、好きな高さ(標準で2センチくらい)に整えます。型抜きが面倒な時は丸でも四角でも形を作って包丁でカットします。
180度に予熱済みのオーブンで25分~30分程度焼きます。
層を作ればイギリス人じゃなくても普通に割れます。チョコ入りのは↓片抜き1回。マンボのお父さん(本物のイギリス人)が言ってたけど、「スコーンにうるさいのは女性だけ。特に嫁と姑間でキッチリ分量が伝えられる」と、言っておりました。日本のー・・・何だろう?レシピを伝えたい物って、たまご焼きかなー?「息子はね、甘い玉子焼きが好きなのよ!」って感じなのかな?お父さんは「スコーンはめちゃくちゃ褒めた方が良い」とも言ってました。漬け物貰ったらめちゃくちゃ褒めるのと似てるかも。
クリームとかジャムを乗せたい方はお砂糖を加減してね。
そいじゃあ、しーゆー!また来てね~♪

――――――――――――――――――――― written by-missりんこ。





