質のいい睡眠のために、
寝る前にはその日の要らない感情をすぱっと
よく切れるはさみで切り落として、すっきりとした気分でお布団に入りたいですよね。
眠りにつく前に読む本も、
こころがふんわりするものがいいな・・と思います。



「親という名の暴力
境界性人格障害を生きた女性医師の記録」

小石川真美 著


¥3,675
Amazon.co.jp


553ページの分厚い単行本もさることながら、
出口のない壁に囲まれたような不安、焦燥感や絶望感に苛まれる内容は、
決して一日の終わりには読まない方がいいな・と感じました。

幼い頃から受け続けてきた虐待から身を守るために、
自らが無意識のうちに、
どれほどの脳の健全な発育を阻んできたことでしょう。
やるせない気持ちでいっぱいになります。


しかしながら、
著者は
勤務されながら現在もうつ病の症状は残っているとのことですが、
エピローグに締めくくられている言葉は、
心強くそして一筋の希望の光に感じられます。
その抜粋です。


親から繰り返し嘲罵されることで、自信を失い、精神を病んだ子供は、親に認められることなしには自信を回復することができず、病からの回復も望めないと思い込んで、親に認められることにいつまでも執着しがちである。私自身もそうだった。

しかしそれはあくまで思い込みに過ぎず、思い込みに囚われている限りずっと、貴重な人生の時間を無駄にしてしまう。
落ち着いて、客観的な視点に立てば、人は誰でも、不幸にして自分の親から全く価値を認められなくても、立派に社会の中で価値を持ち得ることは明白である。
従って、抗議の努力が実らなかったら、病んだ子供は
“どんなに親が認めなくても、やるべきことさえちゃんとやれば、自分は立派に価値ある存在である”と正しく認識し直して、「もういいや」とさばさば、その後の人生を歩んでいかなくてはならない。
でなければあまりに勿体ない。



「もういいや」は、

「投げやりな言葉」ではなく、
未来に向かって生きるための、「明るい諦観」という人間の智慧なんですよね、きっと。