養護室から出て芙美花、清水にまたお辞儀をして、ドアを閉める。
待ち構えていた景織子に千愛、詩乃、芙美花を取り囲んで、
「やった、やった。」
「うんうんうん。」
「ははははは。」
そんな、養護室の外から聞こえる賑やかな声を聞きながらの清水、
腕組みをしながらも顔を左右に緩やかに振りながら、
「いやいやいや。何と。高井戸さん、凄い事。結婚する相手の女性が、元ピアニスト。で、今はピアノ講師。…で、今度は、曲の編曲。…何とも、凄過ぎない…???…しかも、38歳って。…芙美花さんの、ママ。」
そして…、この件に関しては、学校長の舘脇、そして教頭の季久美、
兼高、養護教諭の神代と言う風に、極々僅かの教職員のみの情報として極秘扱いに。
舘脇、ニコニコとしながらも。そして、顔を傾げながらも、
「いやいやいや。何とも…。」
そして、両手を伸ばしてガッシリと組みながら、可笑しくて、嬉しくてならない顔で、
清水を覗き込むように。そして、季久美をも覗き込むように見ながら。
教頭の季久美も唖然としながらも戸惑いも隠せず、
「ん、ん~~。何とも。」
清水、舘脇の前で、笑顔で、
「はい。」
舘脇、顔を右に左に。
「いやいや。驚きましたね~~。いやいやいや。…元ピアニストで、今はピアノ講師。…で、曲の編曲で、38歳。…高井戸さんの7つ下。…でもって、奇麗に可愛い。芙美花さんのママになる人。」
そして季久美に、
「いやいや、教頭~~。」
季久美も、不思議なような顔でも、笑顔で、
「はい。」
コクリと。
「でも、嬉しい限りです。」
舘脇、清水に、可笑しがりながら、
「いや…。」
まだ両手を伸ばしてガッシリと組みながらの姿勢で、そして、額に皺を寄せながらの笑顔で、
「どんな人なんですかね。」
清水も、
「私も…、気になるところですが、それ以上は…。」
数回頷きながらの舘脇、
「確かに。うんうんうん。」
…そして…。
3月。博楼高校は、無事にひとりの欠席者もなく、卒業式を迎えるのだった。
各々のスケジュールを調整しながらの…。
ココルキーの、望月と睦美の作曲、編曲で完成された、「君の街へと」の初披露を、
スタジオ兼アパートの一室で聞いてもらいたいと孔太からの望月への連絡。
その予定日の3日前に、誓から睦美にライン。
「え…???…うそ。…広報部長が、ココルキーを直に見て聞きたいって…。」
高井戸家で。
すぐさま汐梨に。
「汐梨さん、これって…。」
汐梨にラインの画面を見せて。
汐梨も、
「広報部長が、ココルキーを直に見て聞きたい。うそ。」
睦美を見て目を真ん丸に。そして、
「兄さ~~ん。」
耀司の部屋に大声で。
そして、ドアをコンコン。ドアを開いて、
「兄さん。」
耀司、ドアの方に。汐梨を見て、
「あん…???」
汐梨の後から睦美も。
汐梨、睦美のライン画面を耀司に。
「これって。」
耀司、
「うん…???…広報部長が、ココルキーを直に見て聞きたい。」
汐梨、
「…って事は~~。」
耀司、口を尖らせて。目をキョロキョロと。
「ふん。…もしかして…。ココルキー、気になる…???」
汐梨、間髪入れずに、
「だよね。」
そして、また、
「だよね。だよね。だよね。」
耀司もニコニコと。
「うんうんうん。…多分。」
汐梨、睦美に、
「もしかして、ダイナムズも気になる~~???…ココルキー。」
思わず睦美、笑顔に、
「え――――――っ!!!」
耀司、睦美に、
「誓さんに確認してみたら。」
睦美、
「あ、あ。…はい。」
汐梨からスマホを受け取り、そのまま誓に。そして、リビングに。
3回のコールで誓の声、
「もしも~~し、お義姉さん…???」
睦美、
「誓…???…今のラインって。」
スマホから、
「うんうんうん。…もしかして、ココルキー、化けちゃうかも。部長が、いいね、これ~~って~~。」
睦美、途端に、
「うそ~~~~。」
誓の声、
「うん。…で、ほら。お義姉さんたちの作った曲の初披露…???…スタジオ兼アパートでって。是非、同席させてもらえたらって~~。」
椅子に座ったままで睦美、
「え~~~~???」
そんな睦美をキッチンから見て、ニコニコ顔の汐梨。
そして…。
芙美花も学校から帰ってその話を。ますます、その話で盛り上がる高井戸家のリビング。
睦美、芙美花に、
「うんうんうん。…で、望月さんと神林さんにはすぐにライン。どちらもOK。信じられないって。」
芙美花、
「え~~~???…じゃ、もしかして、気に入ってもらえたら、CDデビュー…???…凄~~~。」
耀司も、
「まさかね~~。」
そして、
「ダイナムズ。うんうんうん。大手レーベル~~。」
睦美、
「晄史も、もしかしたら、もしかして。かも。ははは。って。」
汐梨、
「うんうんうん。」
そして…。当日。ココルキーのメンバーたちと直接の対面。
ダイナムズの広報部長の青畑乃梨子(あおはたのりこ)。
メンバーたちに名刺を渡しながら。
汐梨たち。
「何度も言うけど。女性の部長さんだったんだね~~。」
誓と晄史、
「うん。」

ママでいい…。 vol,326. 「…じゃ、もしかして、気に入ってもらえたら、CDデビュー…???…凄~~~。」
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